台風一家

DWE / SUMMER CANMP 2008 「ZIPPY'S ZANY OLYMPICS」

家族4人でDWEの宿泊イベントSUMMER CAMP 2008「ZIPPY'S ZANY OLYMPICS」に参加してきた。
2泊3日、ホテルで行われた。
高速に乗り、少々早めについた私達はとりあえず車を駐車場に停め、あらかじめ車に積んでいた網を子供達に持たせて夏山散策に出かける。
広大な土地には、ホテル、コテージなどもあり、キャンプファイヤー場や、プールやジェットコースターなど回りきれないほどの様々な設備が点在している。
山が広く、木が多い為、普段近所の公園でセミを取るように簡単にはいかず、うるさくセミがないているものの、殆どが木のかなり上にいるか、低い場所にいたとしても警戒心が強くすぐに逃げてしまう。
結局1匹もセミを取れないまま山を降り、ホテルでのチェックインを済ませると暫く休んでから待ち合わせ場所であるホテル前の芝生の前に降りて行った。

すべてが英語づくし、説明も、挨拶も、英語の洪水のようなキャンプが始まった。
初めてのサマーキャンプに少々親たちは緊張気味である。
沢山の親子が集まる中待っていると先生達が現れた。
見つけるなり嬉しそうに子供達は駆け寄って行き、自己紹介をしているようであるが、私はと言えば、写真を撮ったりしつつちょっと輪の外である。
伴侶もしかり、ビデオを回しながら少々みんなから離れたところで様子を伺っているのだ。

こんな時、一番順応性がないのはやはり大人の私達なのである。
先生達に皆でつけるバンダナとバッグを貰い、大喜びの二人は名前を書いたバンダナを頭や首に巻いて、バッグをしっかり首から下げた。
皆がそれをつけ終わると、何だか不思議な仲間意識が生まれてくる。
先生について場所移動を始めるとこいちゃんといっくんは先生のすぐ真後ろを先生にじゃれつきながら歩き始めた。
他の子供達もわれ先にと、先生のお尻を追いかけているのが面白い。
広場に到着すると、バッグと一緒に貰ったアクティビティーの冊子に英語で名前を書いていく。
さらに組分けがされ、こいちゃんは同じくらいの女の子達6人のグループ「ココチーム」で、いっくんは同じ年齢の男の子達と「バイオレットチーム」に分かれてしまった。
こいちゃんが胸に付けた名札を見ながら一生懸命文字を写し、書き込んでいるのに対し、いっくんは私にペンを渡して、まさに丸投げ状態である。
かろうじて自分の歳(4)だけ記入して、訳もわからず、しかし実に楽しそうに先生紹介や日本人家族達の挨拶が終了。
まちにまった晩御飯はバイキング形式であった。
広い食堂で、大人数のDWEの団体をすっぽりと収容でき、料理周辺もあまり込み合わない余裕の大きさ。

先生のギターに合わせて食事前の曲を皆で大合唱すると、他の宿泊客達は何が始まるのか不思議そうにこちらを見ていた。
子供達は料理を前に嬉しそうに歌を歌う。
こいちゃんは自分の大好きな海老の天ぷらを伴侶にたっぷり取ってきてもらい、普段よりも口数少なく夢中で食べた。
欲張りな性格も手伝って、あれもこれもと、様々な物をかなり食べたような気がする。
いっくんはというと、ピザにはまってしまい、豊富な種類の料理を取ってきてやったにも関わらずピザばかりをがつがつと食べているのが何だかとっても勿体ない…。
結局、ピザ以外はハンバーグくらいしか口にしていないのだ。
食べ終わると、食堂を出て再び皆で集まって歩き始める。
すでに外は暗く懐中電灯をつけての出発であるため、子供達は大喜び。
夜歩きの楽しさに加えて、普段は貸してもらえない懐中電灯を堂々と振り回しながら、ギターをひく先生と一緒に歌いながら上機嫌で走る。
キャンプファイヤー場につくと、先生のお話を聞き、歌を歌い、こいちゃんが「異常に」楽しみにしていたマシュマロを焼く時間である。

細長い棒が配られるとマシュマロの気配(?)にこいちゃんは色めき立つ。
先生からマシュマロを棒に刺してもらい、キャンプファイヤーの近くに行き、慎重にマシュマロをあぶる。
やわらかいマシュマロはさっくりとした表面とは裏腹に内側が溶けてとろりとなり、とっても甘く、ちょっと贅沢な味になる。
いっくんは我先にと炎にマシュマロを突っ込み、誰よりも早く焦がして駄目にした。
仕方ないので私が先生にもう一つもらってやったりしたが、そのうちにこいちゃんがまだ欲しいといい始め、味をしめたいっくんもまだ食べたいと私のところに言いに来る。
面倒なので、適当な英語を教えて自分達で取りに行かせた所、すぐに先生がおかわりをくれた為、こいちゃんはその調子で何度も御代わりを始め、結局甘くて大きなマシュマロを5個も食べた。
タイガー先生は何でも復唱させる先生で、いっくんに英語で復唱させようとするが「?????」だらけのいっくん。
こいちゃんと違って、まだ判らない単語が多いいっくんを、はらはらしてみていたが、根気強いタイガー先生の繰り返しにいっくんも漸く判ってきたらしく「Can You Say」と言われれば答えるようになって行く、そんな情景を見ていると、本当に嬉しいものである。
先生のギターに合わせて皆でおやすみの歌を合唱。
楽しいキャンプファイヤーが終わってホテルに戻り温泉に浸かって疲れを癒し、テレビで流れる北京オリンピックの開会式の様子を見ているうちに、子供達は眠りに落ちていた。


翌朝は7時起き。
朝食を済ませて10時に集合すると、すでにものすごい日差しである。
この日は、年齢別に分けられたアクティビティをこなす為、別々のルートでのハイキングとなった。
いっくんは伴侶と近くのルートでアクティビティをこなしていたようだが、年齢が大きめのこいちゃんは遠回りルートである。
荷物を持つ伴侶もしんどかったとは思うが、ビデオとカメラを両方持って来てしまった私は肩で息をしながら着いて行くのに必死である。
こいちゃんはすっかり仲良くなった友達と楽しそうに手をつないで歩く。
先生は歩きながらセミや、松の英語名などを教えてくれ、ポイントでアクティビティをこなしながら少しづつ進んでいく。

こいちゃんの割り振られたチームは年齢が大きい子、DWE歴が長い子が主らしく、子供達の英語が流暢なことに本当に驚いた。
先生とべらべら長文でしゃべっている子もいれば、無邪気にはしゃぎながら英語でトンボを追いかける男の子など、目の前で繰り広げられる光景に私はどんどん無口に…。
私の、恐ろしく適当な英語は、小さな子供達に思いっきり笑われることだろう。

たっぷり歩いて、たっぷりお勉強したら、お昼には頂上で合流してお弁当である。
おにぎりが3個と、おかずのたっぷり入ったお弁当を、歩きつかれて拒絶する胃袋に無理やり押し込んで、すぐに次のスケジュールへと突入する。

子供達も何とかおにぎりは2個づつ食べて、水をがぶ飲みしつつ水着に着替え始める。
次は水遊びをしながらのアクティビティである。
チームごとに分かれて、先生の頭の上に置かれたカップに、小さなカップで水を入れていく。
勿論先生も水着で、最後は水をかけたりかけられたりの大騒動である。
これには子供達も大興奮。
近くで撮影する親達のカメラも危険だが、親達も必死なため、それを覚悟で飛び込んでいくのがすさまじい。

座る先生の前に子供達が並び、一人一人先生の質問に答えていく遊びをしたときも、失敗すると頭から水をかけられる為、悔しいやら嬉しいやらで、子供達は楽しくて仕方ないらしく何度も何度も列に並び狂ったように笑いながらはしゃいでいた。
炎天下の中、水と戯れた後は、しばしの休憩である。
この休憩、本当は親のためでは?と言うくらい、親のほうがぐったりしている。
子供達は園内にあるほかの遊びをしたくて休む気など全く無い。
巨大迷路に入り、プールにも入りたがるなど、子供に合わせていると本当に参ってしまう。


しかし、いったんホテルに帰り、温泉に入り汗を流すとこいちゃんの目がトロンとなり、いっくんは昼寝してしまった。
日が少し傾きかけたところで、再び集合。
皆で楽しく歌を歌い、晩御飯を頂き、満腹になったら、ぞろぞろ歩いて広場まで場所移動。
夕方からのアクティビティは、一人一人の先生の出題に答えながら、最後の問題をクリアしたらカンバッチがもらえるというもので、いっくんは少々苦戦気味。
特に、アルファベットに弱い彼は、あまりの記憶力の悪さに先生もかなりサービスしてくれていた。
最後は先生のギターでおやすみの歌を合唱し、ホテルに戻る。

先生達ももちろん同じホテルなので、ホテルに帰っても子供達は先生を見つけると容赦なく走って行くため、大人の私達は「勤務時間外に申し訳ない」と思ってしまう。
お風呂に入り、またもや気絶するように子供達が寝入る。
翌朝、とうとう最後の日である。
ホテルだろうが、朝食後だろうが、いっくんは逆立ちを欠かさない。

集合場所に集まり、待っていると先生がやってきて、皆で先生について歩き始める。


名残惜しい気持ちで最後のアクティビティ「スポーツリポート」(チームでスポーツを題材に寸劇をする…)が終わると、いよいよ修了証を貰って記念撮影である。
初めいっくんだけが呼ばれて前に行ったため、自分の修了証がないと思い込んだこいちゃんは、声をあげて号泣した。

が、皆に配られる物と判ったとたん涙も乾き、にこにこと自分の名前が呼ばれるのを待っていたのだから、何と判りやすい子だろうか。

こいちゃんとほぼ同じレベルの女の子をもつお母さんが、連絡先を教えて下さり、それを大事にカバンに収めた。
やはり親が持続する気持ちを持ちつづけることは大切なことである。
修了証にしばらく喜んだこいちゃんだったが、さよならの歌を歌い、荷物をまとめ始めた途端梢が「帰りたくない…」と泣き始めた。
リサ先生の所に連れて行くと、ぽろぽろ涙を流すこいちゃんを思いっきり抱きしめて慰めてくれた。
多感なこいちゃんとは対照的に「何で泣いてるの?どうして悲しいの?」と恐ろしく鈍感な質問を投げかけるいっくんは、神経がちょっと抜けているようだ。
暫く泣いて落ち着いたのか、やっとサヨナラを行ってホテルに戻った。
お昼ご飯を食べて、園内にあるランドカーに乗ったりアドベンチャートリム(アスレチック)に行くなどして遊んでから車に乗り込んだ。

車の中で眠りこけた二人は、家についてもこんこんと眠り、朝まで起きることはなかった。
まるで3日分の疲れを取り戻すかのように眠りつづけたのだ。
全力で遊び、勉強し、楽しんだ子供達を見ていると、一瞬一瞬を無駄にしてはいけないことを、ひしひしと感じる。
子供達にとっては毎日、全てが新しい。
大人達が、それを忘れて毎日を過ごしている事が恥ずかしく思えるほど、真っ直ぐな子供達を見ていると、これからも全身全霊をかけて見守りたいと深く思うのであった。
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