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本日は演劇実験室◎万有引力30周年記念と銘打たれた、天上桟敷「邪宗門」の再演へ、座・高円寺まで。
オリジナルのほうの実況録音盤のCDはかねてより聴いていたものの、それが映像としてどういうものになるのだろうと、わずかばかりの写真からあれこれ想像するしかなかったものが実際に見られるんなら行くしか無いと。
到着したら既に入場が始まっていて、持っていた券の整理番号よりは遅めの入場となってしまったのですが、通路側のそこそこの席をゲット。(演出で横の階段を役者が通りまくるのでちょっと嬉しかった)
入場口から会場までの通路になんか倒れこんでいる黒子がいるのでちょっとビビりながら中に入っていったら、客入れ時から舞台上では黒子の面々による、禍々しい音楽に乗せたパフォーマンスが始まっていて、そのままシームレスで本編に突入していく構成。
のっけから、「あ、あの曲だ」「あ、写真で見たあの場面かここ」といった具合でわりとすんなり入っていけて(演出が初演と同じなのかはわからんが)、合間に「休憩」があったりすることもなくノンストップで展開していく濃密な劇にへとへとになりつつも引き込まれっぱなし。生で聴く合唱にゾゾゾっと痺れまくり。ラストの劇の崩壊の場面では自然と涙が。
そして役者達がひとり、またひとりと去っていった後、音は鳴り続けるなか客電が点いて、特にアナウンスなどもなく、「ん、終わったの…?」と皆戸惑うような感じで席を立っていく形で終了。
他の日の上演回はどうだったのか知りませんが、千秋楽だしカーテンコールとかあるのかと思っていたのでアラ?という気持ちで劇場を後にしたのですが、まあよくよく考えればラストで劇が崩壊して、役者一人一人が役者でない「個人」に戻って舞台を飛び出していったんですから、役者として舞台に戻ることは無いわなあと。
次は11月にあるという「田園に死す」に行ってみようか。
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