NEC PCの発売する8インチタブレットと言えば発売時点でも話にならないような低性能機を何年もの間高価格で販売するという、8インチ冬の時代を代表するようなヘッポコ機しか出さないイメージがあります。この評価はちっとも失礼とは思いません。くやしかったらちゃんと使える8インチタブレットを出せ、と言いたいだけです。そのちゃんと使える8インチタブレットがついにNEC PCから発売されることとなりました。LAVIE Tab T9です。型番から見るにNEC PCは8.8インチを8インチクラスではなく9インチクラスとみているようですね。
最初NECからゲーム向け8.8インチと聞いた時、てっきりLENOVOのLegion Y700の日本向け版だと思ってました。Legion Y700は8インチタブレットの中ではとびぬけて高性能なのはいいんですが、なぜか中国向けのみでグローバル版が存在せず、そのためGoogleのPLAYストアがそのままでは使えません。一応グローバル対応を謳ったY700も海外の通販では出ていますが、ROMを書き換えたものではないらしいので、アップデートも期待できずどう見ても使い勝手が悪そうで買う気になりませんでした。特にY700が発売されたころはまだiPLAY50miniも出ていなかったので余計やきもきさせられたものです。NEC PCは実質Lenovoの傘下だし、そのグローバル版だったとしてもそれだけでもありがたい・・・と思ったら違いました。Y700よりもワンランク上の性能になってます。
ハイクラス向けと呼んで差し支えないSnapdragon8+ Gen1の採用、USB-TypeCコネクタを2つ所有、ディスプレイリフレッシュレート144HzとY700よりワンラク上の性能となっています。それ以外の仕様は似ていますのでY700の後継機として開発されたタブレットかも知れません。だとすると最大45Wの高速充電にも対応していてもおかしくなさそうです。iPLAY50miniを始めとする現行8インチタブレットは一部を除いて各種センサーが省かれている傾向にありますが、Lavie Tab T9はそこは充実しています。ただ、GPSは入っていないようなのでカーナビ代わりはGPSを使うゲームにはやや不向き。残念な点もゼロではないですが、それを補って素晴らしいのがバッテリーを通さずに直接外部ACアダプタの電源で動かすことができるバイパス充電! これを使えば、どうせタブレットなんてほとんどは腰を落ち着けて利用するんですからほぼ常時バイパス充電モードで使えばバッテリー劣化は気にせず利用できそうです。ちなみに同様の機能は全てのタブレットに欲しい機能とわたしは熱望しています。うーん、すごい。8インチタブ愛好家のわたしとしては、これは欲しい・・・。
欠点は二つ。一つは8インチタブとしては限界の8.8インチという大きさ。わたし、指が人並みより短いせいで、8.4インチでも気持ち大きくて片手で持つと少し疲れを感じるんです。8.8インチとなると少々大きく感じてしまい、思ったより快適ではないかも知れません。当然個人差はあると思いますので、手の大きな人なら障害にはならないでしょう。
最大の欠点は、当然のことながら価格・・・。10万円前後という値段はおいそれと手が出せません。ただ、それだけの価値のある機能は持っていると思いますし、今までのヘッポコと比べれば100倍マシではありますが。うーん、ディスプレイとSOCの機能を落として6万円くらいで出してくれれば飛びつきますが、無理かなぁ。
あるいは「うちにMNPすればこのタブを特別割引価格で」とかどっかが企画したら飛びつくかも。今は割引がまたうるさくなっているんでこれも無理だとは思いますが、ヘタなスマホ割引より刺さる人には刺さるんで、どこかやってほしいです。
追記:Y700の2023年モデルがこのNECタブと全く同じ仕様だそうで、どうやらハードウェアはNECブランドのLenovoモデルで間違いないようです。ファームウェアは別だと思われますが。
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