俳優の宝田明氏が去る14日、肺炎のために亡くなった、と発表がありました。87歳でした。わずか4日前の10日に最後の主演映画となった「世の中にたえて桜のなかりせば」の舞台挨拶をおこなったばかりでした。
出演作品の割合でいえば決して多くはないのですが、わたしとしてはやはり特撮映画によく出演した俳優の印象が強い方でした。初主演だった第一作「ゴジラ」では優等生的な主人公を演じ、やや影は薄かったように思いますが、少し斜に構えた演技をするようになってからその個性が引き出されていったように思います。個人的にもっとも印象が強いのは「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」の吉村役です。唐突ではありましたが「俺ぁ浪花節に弱ぇんだ」のセリフが忘れられません。
後年、「ゴジラ」に出演したことを看板に選挙に出ようとするなどわたしとしてはちょっと賛成できない行動をとったこともありましたが、イベントの撮影会で一緒に写真に写ってもらったこともあり、とてもさわやかな人と思っています。唯一残念だったのは2014年のハリウッド版「ゴジラ」でカメオ出演するため撮影もしたのに本編ではカットされて登場しなかったことです。
また一人、偉大な人が亡くなってしまいました。心よりご冥福を祈ります。
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