今年度は、私の周辺でちょっとした赤ちゃんブームでした。
若くて親になった人もいますが、多くはやや年齢が高め。初めてパパになったS・Tくん、ようやく子どもが授かったA・Hさん、まだ6か月の赤ちゃんがお腹にいるT・Oさん…子どもの持つ「人を癒す」パワーは絶大で、みんなのうれしそうな顔を見るたびに、当事者でない私までもが幸せな気持ちにさせていただいています。
私は、「ある程度の年齢になれば、自然と親になるのだろう」というぼんやりした意識しかありませんでした。ところが、実際に子どもを持って学ぶことの多いこと。育児を通して、自分自身が成長(わずかですが)し、初めて「親」になったように思います。
うちの審議会委員さんなどと「親」の育ち方についてお話しすることがありました。
たとえば、忍耐力がつくこと。自分中心の生活や考え方はできなくなるので、良い意味で自我が薄まるのではないか。親に対する我儘が少なくなり、周りの人に配慮することも増える。
次に、自然環境を考えるようになる。この美しい山や川、海などの自然をきちんと残してあげたい。そのためには、戦争がない、核の恐怖のない世界であってほしいと真剣に自分のこととして感じるようになる。
そして、長期的な視野でものを見るようになる。子どもが大人になったときの日本や世界の経済状況だったり、政治や社会の仕組みだったり…ごく自然に、20年30年、50年先を考えるようになるのではないか。
それから、人格形成や感性などに大きく影響していくのが、子どもの頃の育てられ方ではないかということ。親の言葉や態度のほかにも、心象風景など、言葉に言い表せない育ての環境があると思います。
お正月やクリスマスのうきうきした気分、笑顔に包まれた誕生日のケーキとろうそく
絵本を読んでもらい、物語の主人公になった空想でいっぱいのわくわくした時間
しかられて、一人部屋に閉じこもったときに見た窓の外の景色、そばにいた猫
それぞれの家庭の文化があり、親の個性があり、そこから得た経験は人間形成に大きな影響があるのですね。
まだ言葉が通じない子どもに対し、言葉以上の環境から得られるコミュニケーション。
家族とは、同じ風景や時間を共有することだと思います。
子どもたちには、できる限り豊かで穏やかな風景を見せてあげたいものですね。
スノードロップ咲いてます
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