きのう14日(火)に、自主研フォーラムを開催しました。
このフォーラムは、23年度に発足させた厚木市女性職員でつくる自主研究グループ「プロジェクトW(ウーマン)」の活動の一つなのです。
プロジェクトWを発足させたのは、女子会の会話がきっかけでした。
毎日の仕事だけでは知識の集積が不十分だよね。それに、やっぱり市役所の中ではマイノリティ的な存在の若手職員や女性職員、その発言が採用される機会は少ないのではない? でも、数少ないチャンスが巡ってきたときには、存在感を示せるように力をつけていおきたいよね…などという問題意識があったのです。
それならば、勉強会を開いて、不足する知識を互いに補おう。また、スキルだけではなく、そんなヤル気・モチベーションを保つためにも、励まし合ったり、時には熱い思いを持つ方からお話を聞いて気持ちを奮い立たせたい。なんていう思いから活動をはじめたんです。
同じような目的を持った神奈川県内の若手職員で作る「K33ネットワーク」とのコラボレーションで、このフォーラムが実現しました。
「学ぶ芽を育てよう」をテーマに、両グループの活動報告や、霞が関をスピンアウトした青山社中(http://aoyamashachu.com)の共同代表、遠藤 洋路さんからのお話を伺いました。また、打合せを兼ねてフォーラムを覗きに来てくださった、神奈川県大学教授の南学さんからも、突然ですが、お話ししていただきました。
さらに、(株)ぎょうせいからは、月刊「ガバナンス」記者の平野さん、神奈川県内と都下町田市に配信しているタウン誌、(株)タウンニュース社の鳥海さんも取材に来ていただいたんです。庁内職員や他自治体の方もご参加いただき、80人もの方が来てくださってうれしかったです!
また、多くの学習の機会をご紹介するために、あちこちに声をかけ、青山社中はじめ、構想日本、東京財団、PHP総研、東洋大学院などから、たくさんのパンフレットをいただきました。たとえ1人でも興味を持ってくれるとうれしいのですが。
実は、9月末に市職員を対象に「男女共同参画に関するアンケート」を実施したのですが、そこからは、学ぶ意欲があり上昇志向の職員が多くいることがわかりました。でも、職務経験も人生経験も少なく、勉強したくてもどこから手を付けて良いのかわからない、人員削減で研修にも行きにくい雰囲気がある、という声も聞かれました。
う~ん、残念だなぁ。 私は職員課で6年間、人材育成を担当していましたから、やる気がある芽を大事に育てたい、という気持ちは強いのかもしれません。
フォーラムでは、遠藤さんから、当時の霞が関はスキャンダル続きで、この国を・霞が関を変えたいという思いから役所に入庁したとのこと。
でも入ってみたら新人はコピー取り、中堅は雑務、幹部は政治家対応…とても忙しく、「政策」をじっくり考える余裕はあまりなく、縦割りの弊害から日本全部を見渡し多仕事ができにくい、専門家が少ないなど、組織等の問題に、少なからずショックを受けたことなどを紹介していただきました。
しかし、日本は、少子化、高齢化、自殺者の多さ、国債発行残高の増加など国内問題のほか、新興国の成長やアメリカの相対的衰退など問題は山積しており、一方で、安全度が高く、国際収支は常に黒字など、強みと弱みを持った国をどうしていくのか、国家的な戦略、司令塔の存在が不可欠だと痛感していたそうです。
そこで、自分たちができることは何か。まずは霞が関の問題点を分析し、改革案を作ろう!ということで「プロジェクトK」が誕生したそうです。
建設的提案、単なる交流会・学習会ではなく行動する会、個別課題ではなく総合的な「面的」改革を目指す会、など継続し成功するキーワードがちりばめられていました。
ふむふむ、参考になります。やはり、行動に移す、成果を発揮できることが、会の維持には必要ですね。
ところで、印象に残ったのは、「商品としての政策の品質の低さ」という言葉。どこかの自治体のことを言われているようで、冷や汗が。
飛び入り講師をお願いした南さんからは、横浜市役所時代の「まちづくり研究会」の紹介。何度か挫折しかけては話し合い、結局20年間も継続したそうです。その蓄積たるや素晴らしいものがあり、いまもまだその知識、経験は生きているそうです。
何が役に立つのかとか、職務のどこに活かせたのかなどぐちゃぐちゃ言っていないで、まずはやってみる、そして継続していくことだ、という力強い言葉でした。
そうなんですよね~。私たちって、せっかちに結果を求め、1年くらいしかやっていないのに、効果がないからや~めた、ってなりがちでは。
いけないですよね。特に行政課題や政策の勉強なんて、そんなにすぐに、正しい&唯一の答えが見つかって、すぐに対応できるはずがありませんものね。
というわけで、17年前に「明日の地方財政を考える会」を立ち上げ、10年前に「事業仕分け」の活動をしている私としては、自主研を継続することの難しさも十分に認識しているし、だけど継続しているからこそ、その積み上げられた知識や人的ネットワークは何物にも代えがたい素晴らしいものだとわかっている。
プロジェクトWも、めげずに頑張って続けていこう、と決心した1日でした。
K33ネットワークの照山さん、脇嶋さんには最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
南さんの「続けること」にもつながりますが、いきなり木を求めるのではなく、種から芽と長い目で見ることも大事なんだなと改めて気づきました。
一歩ずつ進んでいけたらと思っています。
ありがとうございました。
継続ですね。今度はちゃんとしたお勉強フォーラム、もちろん外部の方歓迎で、実施します。また来てくださいね!