第3問(30点)
(設問1)
平成16年度見込みの
D社の(a)営業キャッシュフロー(b)フリーキャッシュフロー
【再現解答】
(a)143百万円(b)93百万円
【今思う解答】
(a)143百万円(b)93百万円
~ コメント ~
営業CFについては不明の社外流出分5百万円をどう評価するかで解答が分かれるところだが、ここは「配当金による支出」とし財務CFに該当と考えるほうが自然ではないか。
もし営業CFとして計算される意図があるならば、利益処分案もしくは注釈を設けて「役員賞与の支払額」をうたっておかないとあまりに意地悪である。
フリーCFについては93百万円か85百万円とすべきかで悩むところである。実は試験中もどちらを解答にすべきか最後の最後まで迷った。
簡便法では
フリーCF = 営業CF - 投資CF
として計算するのが普通なのだろうが、与件に「当分の間は毎年5千万円の維持的投資 ・・・可能である」とあること、また問題文中に「今後工場を移転せずに平成16年度の経営状態が続くと仮定して」とあることから
フリーCF = 営業CF - 維持的投資
で計算した。
投資CFから「投資有価証券取得による支出」を差し引くと「5千万円」になり、与件情報とピタリ一致する。
(設問2)
D社の企業価値算出と、買収提示額の妥当性
【再現解答】
D社の企業価値は2,325百万円である。提示された買収金額は15億円でD社の企業価値を下回るため妥当でない。
【今思う解答】
D社の企業価値は2,325百万円である。これはX社の提示額1,500百万円を上回るため買収価格は妥当ではない。
~ コメント ~
企業価値はフリーCFを資本コストの4%で割引くだけなので簡単、厄介なのは買収提示額との比較である。
本来であれば
フリーCF = 税引後営業利益 + 減価償却費 - 運転資本増分 - 投資CF
で求め、企業価値から負債価値を差し引いた株主資本価値で買収価格との比較を行うのが定石である。だが与件に法人税率がうたってないのでこの方法は無理。
そこで簡便法で求めたフリーCFを用いて「フリーCF2,325百万円から長期負債の価値648百万円を引いた1,677百万円を株主資本価値として1,500百万円と比較すると買収提示額は妥当でない」との解答を書こうかと思った。
これではとても50字には収まらない。
しかし簡便法で求めたフリーCFをよく見ると、営業CFの算出過程で「営業外損益」は含まれている。
いいかえれば負債の利子分の調整は済んでいるのである。
迷ったあげく【再現解答】のように企業価値そのもので買収提示額の妥当性を検証した。
これについては受験校の解答プロセスも同じようである。
まあ問題文を読んでも「株主資本価値を算出し」とは書いていないので・・・。
*しいていえば単位の「百万円」と「億円」くらい統一したらよかった。
(設問3)
買収時の企業価値計算に使われる方法2つ(a)名称(b)概要
【再現解答】
①(a)資産時価評価法
(b)貸借対照表の負債と株主資本を時価で評価し、その合計額を企業価値とする方法である。
②(a)資産簿価評価法
(b)貸借対照表の資産の各項目を簿価で評価し、その合計額を企業価値とする方法である。
【今思う解答】
①(a)純資産方式
(b)企業のストックに着目し、保有する純資産を時価もしくは簿価で評価し算定する方法。
②(a)市場株価比較方式
(b)株式市場の株式価値を用いて対象企業を評価、もしくは類似会社と比較し算定する方法。
~ コメント ~
ここまで嘘八百ならべるくらいだったら手をつけずに、第2問の情報ネットワークに時間をかけたほうがよかった。
採点者の印象も悪くなったか。。。
知識を問う問題なのでコメントのしようもないが、答えは第1次試験の受験要綱「財務の出題範囲」にズバリ書いてある。
作問者からしたらこれほどのサービス問題はなかったのかもしれない。
実際正解した受験生は少なかったようだが。
次回も事例Ⅳについて振り返ります。
最新の画像もっと見る
最近の「中小企業診断士」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2004年
人気記事