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2005/9/10に書かれた、カミさんのブログの過去記事を、再編集しております。
私の文章ではありませんが、私の夢が題材なので転載いたします。
※本文中、登場する「チャビ」とは私で、「ルナ」とはカミさんのことです。
「筒井の作品でこんな話、あったよね?
最後、どうなっちゃうんだっけ?」
と、二人とも全く結末を覚えていない作品がある。
「奇譚カーニバル」 夢枕 獏・編著
このアンソロジー集には
筒井康隆の「かくれんぼをした夜」が入ってる。
これは、私もチャビも若い頃に読んだ事があるとても短い話。
ほとんど本を読んだ事がないチャビが、読んでる事がめずらしい。
なぜ結末を覚えてないのかと言うと、
説明的な話ではなく、読者に想像する余地を与えている作品だからだ。
余韻の残るあと味で、
その証拠に読んでから20年近くもたってから
チャビは、この話に似た恐い夢を見たのだ。
その夢とは・・・こんな感じ・・・
小学校の同窓会で久々に会った3人の仲間。
皆との飲み会のあと、仲の良かった3人は
「懐かしいから小学校に行ってみようぜ」
と、酔い覚ましを兼ねて小学校を訪れる。
校庭で、記憶の中のそれより遥かに小さい鉄棒に寄りかかりながら
なつかしい話に花を咲かせ思い出にひたる…
まだ幼い頃の面影は残っているが
そろそろ落ち着かなくてはならない年齢の男たち。
ひとしきり懐かしい思い出を楽しみ、学校をあとにする。
駅まで戻る道中も絶えない昔話。
「ガキの頃は、飽きもしないで毎日、毎日かくれんぼして遊んだよな~。
なんであんなにかくれんぼなんかが楽しかったんだろうなぁ~?」
「そういえば、4人でよく遊んでたよな~。」
ふと、3人は違和感を覚え、顔を見合す。
「あれ?もう一人、いたよね?誰だろう」
はっと、気がつく。
今、ここには3人の仲間しかいないことに…
「もう一人・・・。誰だ?」
「ああっ、あいつだ。思い出した!
転校生だったヤツ。
名前・・・なんつったっけ?」
仲間の一人が、思い出した事に安心したような顔をする。
「そういえば、あいつ、今、何やってんの?」
3人はまたもや顔を見合わせる…
「あいつ、卒業式にいたか?」
「・・・卒業式どころじゃねぇ~よ。
俺、途中からあいつの記憶ないんだけど…」
「俺ら3年から6年まで、ずっと一緒だったはずだよなぁ・・・」
「何で記憶がないんだ?」
「・・・」
「思い出した!!
かくれんぼをやってる途中で、あいつ、いなくなったんだよ!
校長室に刑事みたいなの来てたじゃん!
結局あいつ、見つかんなかったのか?」
「あぁ・・、そんなのあった、あったぁ」
「ははっ、まだ、隠れてたりしてな~」
と、一人が冗談めかして言った。
「!!!」
「やっ、やめろよぉ~!」
顔を引きつらせ、みんな黙り込む。
落ち着かない空気が漂い始める。
「そういえば、あいつんち、この近くなんだよね」
「ん、ああ、そうだよ。
俺の記憶が正しければ…
確か・・・あそこに見えるマンションの向こう辺りだったんだよなぁ~」
なんの気なしに、足はどんどんその方向に進んでいってしまう。
そして、三人の足は固まったように止まる・・・。
あった。
四方を高いマンションに囲まれた場所に
ものすごく小さく
ものすごく古ぼけた
時代から取り残されたような平屋が、
ぽつんと、あった…
ほとんど朽ちかけている…
恐る恐る近づくと黄色い裸電球が黒々とした闇に
薄暗い明かりをひっそり灯もらしていた。
3人は顔を見合わせる。
「まさかね・・・」
・
・
・
・
・
「ちょっと覗いてみようぜ…」
と、玄関の引き戸の隙間から中を覗こうとする…
恐る恐る重なるように覗き込む3人…
すると、家の中には人の気配が・・・。
そこには、もう何年も着たままなのか、
ボロボロになった着物姿をした老婆の背中が。
それは到底この時代の物とは思われない・・・。
異常に喉が乾く3人。
すると突然、彼らの気配に気づいた老婆が振り向く!
「たっ、タカユキぃぃぃぃぃ~!」
すさまじい叫び声と共に、ものごい勢いで引き戸がガラッと開けられた。
あきらかに狂気を帯びた目つきで迫る老婆。
友達の母だった。
!!!!!!!!!!!!!!
チャビはびっくりして、ここで起きてしまったらしい。
ええ~!(((p(>o<)q))) これからって時に・・・( \( ̄ε ̄)/ちっ!)
そのあとは一体どうなるの~?
早く、続きを見て、教えてもらいたいものだ!!
実際の夢は、映像がリアルで、もの凄く恐かったらしい。
チャビはやたらと、つじつまのあった夢を見る人で
完璧なフルカラー。
実際の世界と変わらない映像なんだそうだ。
「警官じゃないんだよ。私服だったから・・・刑事さんだな」とか、
友達の家を発見した時の嫌~な感じとか…。
実際に体験してる感覚と全く同じだから恐い。
夢でそんなに面白い話が見れるなんて
ホラー小説をわざわざ読んでる私からしたら、なんだか羨ましい。(笑)
と、ここでまた「奇譚カーニバル」の話に戻しましょう。
その他のメンバーは
小泉八雲・夏目漱石・小川未明・内田百・幸田露伴
あとはSF系の作家さんたちなどを集めている。
中でもよかったのは「小川未明」を選んでるところ。
小川未明は児童文学の代表だけど、子供向けにしては
暗くせつない、恐い不思議な話が多い。
「赤いろうそくと人魚」なんて、子供の頃から大好きな話だった。
今でも読むと明治・大正の頃の風景が目の前に浮かんで来て
胸がキュンキュンとうずく。
寂しくなつかしい空気がじんわりと、まとわりつくのだ。
深々と降り積もった雪原をランプの明かりを灯しながら
ひっそりと歩いていくような
なんとも言えない心持ちがする作家である・・・。
イラスト:夢で見た通りの映像を、チャビがマウスでチコチコ描きました。
物凄い・・・実在感覚のある夢・・・
師匠は信じてくれないんですけど・・・
・・・シンクロ
justiceさんも見るですか…
物凄い実在感覚のある夢。
普通に見る夢ももちろんあるけど
実在感覚のある夢ってのは、
見るととても疲れるんですよね~。
映画を一気に何本も見たような…
実際に体験していることと遜色があまり無いから
当たり前かもしれないけど…
ん?
もしかして、同じ本を読んで、
似たような夢を見たとか…
さすがに、ンなわけ無いか…ははは。
でもね・・・その実在感と臨場感・・・
全く同じ内容で繰り返し出てくるストーリーなんだもん
小学生の頃に済んでいた家の話
友達とワケあってクローゼットに隠れていて、そこで見たものは・・・
今までに5回は見た・・・毎回恐ろしくて・・・飛び起きる
もう次はどんな展開になるかなんて、誰よりも知ってるもん・・・
だから夢の中で自分の冷たい手のひらを見つめて
「これは夢だ・・・」ってつぶやいてるの・・・
詳しく書くとほんとに長くなる・・・です
同級生は大藪さんとかにはまってた頃・・・
jusは筒井康隆・平井和正・夢枕獏さんにはまった・・・
今までこの話をして、完全に理解をしてくれたのは・・・その獏さんだけなんだよね
そういうのって、実際に体験した人でないと
分からないかもですね。
俺も、その手の夢は結構見る方なので
なんとなく分かる気がします。
上手く言えないけど、「意味のある夢」って感じの…
この記事の夢は、そういった類のモノとは少し違うけど
理屈じゃなく、自分にとって非常に意味を持つ夢
というのは、何度も経験してますね~。
そういうのって、自分にしか意味を持たないので
他人に伝えようとしても、上手く伝えることが困難だったり…
俺の場合は、文章ではなくて、絵を描いてました。
あの頃は、生々しい皮膚感覚とか・・・隣に座っている友達の息遣いとか・・・とにかく感じる夢だったので
過去世になんぞ悪い事でもしたかな??とか考えちゃったよ・・・(笑)
獏さんがちょっとだけ紐解きしてくれてから・・・ぱったりと見なくなった夢だったの・・・
不思議な事って世の中にいっぱいあるんだよねぇ・・・
そうなんですよね。
俺も、触感とか、匂いとか、湿度とか…
とても生々しくて…
まあ、世の中不思議なことの方が多いですから。
普段生活していて、俺らが見落としているだけの話しだし…。