ZZR1400 PHANTOM Ninja 黒影

愛馬ZZR1400と、日々思うこと (゜o。∀。o゜)

恐い夢 05/9/10 過去記事より

2007年08月29日 06時28分42秒 | その他
 
2005/9/10に書かれた、カミさんのブログの過去記事を、再編集しております。
私の文章ではありませんが、私の夢が題材なので転載いたします。
※本文中、登場する「チャビ」とは私で、「ルナ」とはカミさんのことです。




「筒井の作品でこんな話、あったよね?
 最後、どうなっちゃうんだっけ?」
と、二人とも全く結末を覚えていない作品がある。

「奇譚カーニバル」 夢枕 獏・編著

このアンソロジー集には
筒井康隆の「かくれんぼをした夜」が入ってる。
これは、私もチャビも若い頃に読んだ事があるとても短い話。
ほとんど本を読んだ事がないチャビが、読んでる事がめずらしい。

なぜ結末を覚えてないのかと言うと、
説明的な話ではなく、読者に想像する余地を与えている作品だからだ。
余韻の残るあと味で、
その証拠に読んでから20年近くもたってから
チャビは、この話に似た恐い夢を見たのだ。



その夢とは・・・こんな感じ・・・           




小学校の同窓会で久々に会った3人の仲間。

皆との飲み会のあと、仲の良かった3人は
「懐かしいから小学校に行ってみようぜ」
と、酔い覚ましを兼ねて小学校を訪れる。

校庭で、記憶の中のそれより遥かに小さい鉄棒に寄りかかりながら
なつかしい話に花を咲かせ思い出にひたる…

まだ幼い頃の面影は残っているが
そろそろ落ち着かなくてはならない年齢の男たち。

ひとしきり懐かしい思い出を楽しみ、学校をあとにする。
駅まで戻る道中も絶えない昔話。

「ガキの頃は、飽きもしないで毎日、毎日かくれんぼして遊んだよな~。
 なんであんなにかくれんぼなんかが楽しかったんだろうなぁ~?」

「そういえば、4人でよく遊んでたよな~。」

ふと、3人は違和感を覚え、顔を見合す。

「あれ?もう一人、いたよね?誰だろう」

はっと、気がつく。
今、ここには3人の仲間しかいないことに…

「もう一人・・・。誰だ?」

「ああっ、あいつだ。思い出した!
 転校生だったヤツ。
 名前・・・なんつったっけ?」

仲間の一人が、思い出した事に安心したような顔をする。

「そういえば、あいつ、今、何やってんの?」

3人はまたもや顔を見合わせる…

「あいつ、卒業式にいたか?」

「・・・卒業式どころじゃねぇ~よ。
 俺、途中からあいつの記憶ないんだけど…」

「俺ら3年から6年まで、ずっと一緒だったはずだよなぁ・・・」

「何で記憶がないんだ?」

「・・・」


「思い出した!!
 かくれんぼをやってる途中で、あいつ、いなくなったんだよ!
 校長室に刑事みたいなの来てたじゃん!
 結局あいつ、見つかんなかったのか?」

「あぁ・・、そんなのあった、あったぁ」


「ははっ、まだ、隠れてたりしてな~」
と、一人が冗談めかして言った。

「!!!」

「やっ、やめろよぉ~!」
顔を引きつらせ、みんな黙り込む。
落ち着かない空気が漂い始める。

「そういえば、あいつんち、この近くなんだよね」

「ん、ああ、そうだよ。
 俺の記憶が正しければ…
 確か・・・あそこに見えるマンションの向こう辺りだったんだよなぁ~」

なんの気なしに、足はどんどんその方向に進んでいってしまう。

そして、三人の足は固まったように止まる・・・。


あった。

四方を高いマンションに囲まれた場所に
ものすごく小さく
ものすごく古ぼけた
時代から取り残されたような平屋が、
ぽつんと、あった…

ほとんど朽ちかけている…

恐る恐る近づくと黄色い裸電球が黒々とした闇に
薄暗い明かりをひっそり灯もらしていた。


3人は顔を見合わせる。

「まさかね・・・」





「ちょっと覗いてみようぜ…」

と、玄関の引き戸の隙間から中を覗こうとする…
恐る恐る重なるように覗き込む3人…

すると、家の中には人の気配が・・・。

そこには、もう何年も着たままなのか、
ボロボロになった着物姿をした老婆の背中が。
それは到底この時代の物とは思われない・・・。


異常に喉が乾く3人。


すると突然、彼らの気配に気づいた老婆が振り向く!


「たっ、タカユキぃぃぃぃぃ~!」


すさまじい叫び声と共に、ものごい勢いで引き戸がガラッと開けられた。
あきらかに狂気を帯びた目つきで迫る老婆。
友達の母だった。

!!!!!!!!!!!!!!




チャビはびっくりして、ここで起きてしまったらしい。

ええ~!(((p(>o<)q))) これからって時に・・・( \( ̄ε ̄)/ちっ!)
そのあとは一体どうなるの~?
早く、続きを見て、教えてもらいたいものだ!!

実際の夢は、映像がリアルで、もの凄く恐かったらしい。
チャビはやたらと、つじつまのあった夢を見る人で
完璧なフルカラー。
実際の世界と変わらない映像なんだそうだ。

「警官じゃないんだよ。私服だったから・・・刑事さんだな」とか、
友達の家を発見した時の嫌~な感じとか…。

実際に体験してる感覚と全く同じだから恐い。

夢でそんなに面白い話が見れるなんて
ホラー小説をわざわざ読んでる私からしたら、なんだか羨ましい。(笑)



と、ここでまた「奇譚カーニバル」の話に戻しましょう。
その他のメンバーは
小泉八雲・夏目漱石・小川未明・内田百・幸田露伴
あとはSF系の作家さんたちなどを集めている。


中でもよかったのは「小川未明」を選んでるところ。
小川未明は児童文学の代表だけど、子供向けにしては
暗くせつない、恐い不思議な話が多い。
「赤いろうそくと人魚」なんて、子供の頃から大好きな話だった。
今でも読むと明治・大正の頃の風景が目の前に浮かんで来て
胸がキュンキュンとうずく。
寂しくなつかしい空気がじんわりと、まとわりつくのだ。
深々と降り積もった雪原をランプの明かりを灯しながら
ひっそりと歩いていくような
なんとも言えない心持ちがする作家である・・・。


イラスト:夢で見た通りの映像を、チャビがマウスでチコチコ描きました。

最新の画像もっと見る

7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
どうしよう・・・ (justice)
2007-08-29 07:41:29
ずっと黙ってたのに・・・奇譚屋ラプソディ

物凄い・・・実在感覚のある夢・・・
師匠は信じてくれないんですけど・・・



・・・シンクロ
返信する
おおお~っ! (黒影)
2007-08-29 09:04:58
>justiceさん

justiceさんも見るですか…
物凄い実在感覚のある夢。

普通に見る夢ももちろんあるけど
実在感覚のある夢ってのは、
見るととても疲れるんですよね~。
映画を一気に何本も見たような…

実際に体験していることと遜色があまり無いから
当たり前かもしれないけど…
返信する
ん? (黒影)
2007-08-29 10:55:11
>justiceさん

ん?
もしかして、同じ本を読んで、
似たような夢を見たとか…

さすがに、ンなわけ無いか…ははは。
返信する
あのね・・・ (justice)
2007-08-29 20:35:43
夢の内容をそっくり高校生の時に書き上げたけど、誰も信じてくれないの

でもね・・・その実在感と臨場感・・・
全く同じ内容で繰り返し出てくるストーリーなんだもん
小学生の頃に済んでいた家の話
友達とワケあってクローゼットに隠れていて、そこで見たものは・・・

今までに5回は見た・・・毎回恐ろしくて・・・飛び起きる
もう次はどんな展開になるかなんて、誰よりも知ってるもん・・・
だから夢の中で自分の冷たい手のひらを見つめて
「これは夢だ・・・」ってつぶやいてるの・・・

詳しく書くとほんとに長くなる・・・です

同級生は大藪さんとかにはまってた頃・・・
jusは筒井康隆・平井和正・夢枕獏さんにはまった・・・

今までこの話をして、完全に理解をしてくれたのは・・・その獏さんだけなんだよね
返信する
そういうことでしたかぁ… (黒影)
2007-08-30 00:23:47
>justiceさん

そういうのって、実際に体験した人でないと
分からないかもですね。

俺も、その手の夢は結構見る方なので
なんとなく分かる気がします。

上手く言えないけど、「意味のある夢」って感じの…

この記事の夢は、そういった類のモノとは少し違うけど
理屈じゃなく、自分にとって非常に意味を持つ夢
というのは、何度も経験してますね~。

そういうのって、自分にしか意味を持たないので
他人に伝えようとしても、上手く伝えることが困難だったり…

俺の場合は、文章ではなくて、絵を描いてました。
返信する
ほぉ・・・ (justice)
2007-08-30 01:02:28
いいなぁ・・・画像をそのまま画像に昇華できるって・・・

あの頃は、生々しい皮膚感覚とか・・・隣に座っている友達の息遣いとか・・・とにかく感じる夢だったので
過去世になんぞ悪い事でもしたかな??とか考えちゃったよ・・・(笑)

獏さんがちょっとだけ紐解きしてくれてから・・・ぱったりと見なくなった夢だったの・・・

不思議な事って世の中にいっぱいあるんだよねぇ・・・




返信する
そうそう (黒影)
2007-08-30 08:57:35
>justiceさん

そうなんですよね。
俺も、触感とか、匂いとか、湿度とか…
とても生々しくて…

まあ、世の中不思議なことの方が多いですから。
普段生活していて、俺らが見落としているだけの話しだし…。
返信する

コメントを投稿