少し前、ダンナちゃんが、人生で始めてスマホを持った。
デジタル音痴のダンナちゃんだが、家族全員でフォローして
すぐに、ラインも使えるようになった。
それから、1カ月程 経った、ある休日の事だった。
ダンナちゃんが スマホ片手に やって来た。
ゲーム中の長女子の代わりに ワタシは スマホを受け取った。
それは、確か、アンドロイドのアップデートのお知らせだった。
ワタシは 「今すぐアップデート」みたいなのを タップした。
ほどなく、画面は パスワードを、要求してきた。
ワタシは その旨を ダンナちゃんに告げ、スマホを返した。
と、言って、ダンナちゃんは へらへらと笑った。
ワタシと、長女子は 凍りついたが、
ダンナちゃんは まだ、へらへらと、笑っていた。
ワタシは 慌てて、ダンナちゃんに 聞いた。
「え? じゃ、いつも どうやってスマホ開けてたん?」
「指で!」
どうやら、アラフィフのダンナちゃんにとって、
昔のSF映画でみたような 指紋認証は
何にも代えがたい、最強の本人確認だと、思っていたようだ。
そして、この一カ月の間、
一度も、パスワードを要求される事が、なかったらしい。
「パスワードなかったら、スマホ、一生、開けへんで!」
ワタシは イライラしながら、言った。
「そんなん、2度と使わへんと、思って作ったから、覚えてない。」
・・・この世に、二度と使わないパスワードなんて、存在するのだろうか?
と、ワタシは 情けなく思いながら、
パスワードを入れない限り、スマホは開かない事を
繰り返し、話した。
そして、ワタシの剣幕と、
それでも、助け船を出してくれない長女子の様子を見て、
自分が やらかしてしまった事の重大性に
薄々気付いたダンナちゃんは
ちょっと、顔を引きつらせて、自室へ引き上げていった。
ワタシも 仕方なく、パスワードを 想像したり、
外出中の次女子に ラインで聞いたり、した。
しかし、それから、1時間経っても、ダンナちゃんは
パスワードを 思い出す事が出来なかった。
すぐに、入れ直せたパスワードも 2分後にやり直してください。
5分後にやり直してください。
と、だんだん、間隔が空いて行った。
次女子から、返事が来た。
ワタシは、仕方なく、
今度は、スマホで どんどん ググってあげた。
どうやら、パソコンの グーグルから
パスワードを変更して、ロックを掛けると
新しいパスワードでスマホのロックが解除出来る・・・。
てな事が、書いてあった。
ワタシは ダンナちゃんに その旨を伝え、
やって見るか どうか、の 決断を促した。
「キャリアショップに持って行ったら、解除はしてくれるみたいやけど、
初期化されるから、データはなくなるねんて。
ちゃんと、出来るかわからんけど、
とりあえず、パソコンで、ロック掛けて見る?」
実は、ダンナちゃんが、スマホに買い替える前のガラケーは
壊れるまで使ってしまったので、データの復旧を頼んでも
中身は 何ひとつ、取りだせなかった。
その為、彼は、とても、悲しい思いをした。
だから、初期化して、せっかく入れ直した電話番号や、ラインのデータが
消えてしまうは どうしても、避けたい事のようだった。
そして、ワタシは パソコンから、
新しいパスワードを設定し、スマホにロックをかけた。
ロックは 簡単にかかった。
しかし、
パソコンには「すでに画面ロックがかかっている場合は
そのパスワードが優先されます。」
と、言う、無情な お知らせが表示された。
そして、ビックリする事に
その画面のどこを探しても、ロック解除の項目は 見つからなかった。
仕方なく、ワタシは また、ダンナちゃんのパスワードを捜索し始めた。
ワタシは、スマホを買った日の事を 一生懸命、思い出した。
そして、ワタシは あの夜、
一度だけ、ダンナちゃんのスマホを開けた事を 思い出した。
そして、パスワードに
ダンナちゃんの名前の一文字が入っていた事を思い出した。
帰って来た三女子にも 聞いてみると
彼女は パスワードは知らなかったが、その時の状況を覚えていた。
どうやら それには、
ダンナちゃんの 大事なワードも、入っていたらしい。
それを ヒントに また、ダンナちゃんは
パスワードを 思い出そうと 一生懸命、考えた。
そして、次の日
ダンナちゃんは パスワード入力が30分間隔にもなった
スマホを持って仕事に出掛けた。
もう一日、考えてみてから、キャリアショップへ行くらしい。
パスワードは「4文字以上 ローマ字1字以上」と、言う縛りがあった。
しかし、それが、何文字で設定したのかすらも、思い出せないのでは、
もう、当たる確率は 0に等しいと、ワタシは 思う。
「ほんま、考えられへんよな~。
ありえへんよな~。
ホンマ、そこまでとは、思わんかったわ~。」
と、ボロクソ言う ワタシに 長女子がひと言。
「でも、これが、相葉ちゃんやったら?」
え~!?(;゚Д゚) 相葉ちゃんやったら!?
え~!?(゚Д゚;) 相葉ちゃんやったら・・・?
相葉ちゃんやったら…
もう、そんなん・・・・
しゃあないよなぁ・・・。(^_^;)ゝ゛
「相葉ちゃん」は ワタシにとっては もはや、魔法の言葉です。
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今夜で 翔ちゃん、最終回ですね~。
この前、始まったと思ったのに、早いですね~。(^_^;)