今日の長野は一桁台の寒さですが、時々、晴れ間も見えます。京都の清水寺で発表される「今年の漢字」に「戦」が選ばれたようです。
様々な紛争が続く1年でしたので、この字が選ばれるのも分かりますが、ちょっと気持ちが沈みがちになってしまいます。
ただ、明るい「戦」もありました。サッカーのワールドカップにおける「侍ジャパン」、元気が貰えました。来年こそ明るい気持ちになる一年を祈りたいと思っています。
京都紅葉巡り、11月30日の最終目的地は「雲龍院」です。その前に来迎院へ立ち寄ることに。
来迎院は、鳥居橋を渡って直ぐを左に折れて行きます。弘法大師によって創建、忠臣蔵の大石内蔵助にかかわりのあるお寺です。その大石内蔵助が建立した茶室「含翠軒:がんすいけん」で知られています。
紅葉の穴場的な存在で、この時期の庭園「含翠庭 」はお薦めの様です。
石段を三寶大荒神まで上がり景色を楽しんで来ました。
門を出た直ぐ前にある「善能寺」に寄り道。作庭家の重森三玲によるお庭を見て来ました。
この先へ進むと泉涌寺ですが、引き返して泉涌寺の参道に戻ります。2分程で泉涌寺の大門です。今日は境内を覗くだけ。
今日の最終目的地「雲龍院」に向かいます。大門の前を進んで左手に上がって行くと雲龍院です。
雲龍院は泉涌寺派別格本山で、皇室とも縁の深いお寺です。
受付を済ませて進むと正面に「雲龍図」が置かれていました。その隣がお目当ての「れんげの間」。
雲龍院が知られるようになったのは、障子窓から見る「しきしの景色」。四枚の障子窓の左から「椿・灯籠・楓・松」を色紙の絵の様に眺めることが出来ます。
正面からの写真では、そのような絵にはなりません。部屋の左の隅に座布団が置かれていて、そこから見ると四枚の絵が出来上がります。
私一人しかいませんでしたので、座布団に座りしばし楽しんで来ました。
その先にあるのが「大輪の間」。この部屋から見る庭園の景色に心が落ち着きます。一組のご夫婦が静かに庭を眺めていました。
本堂の龍華殿に向かいます。本尊の薬師如来三尊像にお参りをしてきました。本堂に向かう途中で見える灯籠は、最後の将軍・徳川慶喜が寄進したものだそうです。
お庭を眺めながら向かったのが「悟りの間」。
部屋の前の廊下、赤色が目に飛び込んで来ました。
部屋に入って正面に見えるのが、掛け軸に見立てた五色の紅葉。
右手にあるのが「悟りの窓」。
部屋の奥から見る庭園もなかなか良い雰囲気でした。
隣の「月窓の間」では、お二人のご婦人が楽しそうに庭園を眺めていましたので、邪魔をしないよう静かに拝観入り口に戻りました。
雲龍院を出て、泉涌寺の参道に戻った時、雨がぱらついて来たので大急ぎで京阪東福寺駅へ。
ホテルに戻る途中で、婆さんから頼まれたペットボトルの水を購入して帰りました。ついでに遅い昼食のおにぎりも。
雲龍院の印象を一言で表せば「心の安らぎ」。参拝の皆さんが自分のお気に入りの場所に座って、静かに庭を眺めていた気持ちが良く分かります。そんな中を私一人が「せかせか」と動き回っていたので、「落ち着きのない爺さんだった」と、少々、反省しました。
今日1日、東福寺から今熊野観音寺、そして雲龍院と趣の違った紅葉を楽しむことが出来て、贅沢な時間を過ごせたような気がします。これも婆さんの「思いやり」と感謝することにします。
今日(11月30日)の歩数は、18,153歩
「ずくだせアルバム:京都紅葉:雲龍院」