志賀越道沿いにある垣根に仕立てられたサザンカ(山茶花)が数輪だけ花を咲かせ始めていました。
10月になっても日中は真夏を思わせる暑さが続きましたが、中旬頃から夏のスイッチを切って冬のスイッチを入れたかのように急に冷え込んできたので、より季節らしい花と感じられます。
サザンカは、山口県から九州、南西諸島にかけて自生するツバキ科ツバキ属に分類される常緑低木です。サザンカと名のつく種はいくつかありますが、学名で Camellai sasanqua で示される種は日本固有種とされます。近縁のツバキ(椿)と同様にさまざまな園芸種が作出されていますが、原種は一重咲きの白い花だとされています。これは原種に近い花色や咲き方のサザンカなのではないでしょうか。
このサザンカが咲き始めた姿を見ると頭に思い浮かぶのが、童謡「たきび」です。
思い浮かぶと言っても「かきねの かきねの まがりかど〜♪」で始まり「さざんか さざんか さいたみち〜♪」と続く歌詞までで、なぜか「こがらし こがらし さむいみち〜♪」以降の歌は出てこないのですが。
でも歌詞のとおり、樹木で垣根をしつらえたおうちやサザンカが咲き誇る道はありますが、郊外の田んぼの畦や畑で焚き火をする景色は見られなくなりました。昔は農村部で見られた野焼きも現在は条例等で禁止され、なんとも風情が感じられない世の中になったような気がします。
そういえば、焚き火ではないですが、子供の頃は道端でポン菓子屋さんがポン菓子を作って売っていたり、小学生相手に怪しげな手品道具等を売るテキ屋みたいな人が小学校の校門近くで品物を並べているのを見かけることがありましたが、最近は見かけませんね。