切り花展示ですので京都の社寺にある銘椿などを集めて、会期中に咲かせないといけないのですが、まちなかのツバキを見ていると蕾をつけていない木も多く見られ、昨秋に蕾を落とした(生理的落蕾?)木もあるとのこと。とりあえずは何とか集められるだろうと期待して準備をしている状況で、少しばかし心許ない状況です。
だからというわけではありませんが、今年は例年どおり1階の展示室だけではなく、2階の多目的室の半分もお借りして、子供たちや若いお父さんやお母さんに向けて、実物を見てもらってツバキやサザンカの相違点や見分けるコツを知っていただこうという企画をためしにやってみることにしました。
私も2階の担当を引き受けましたが、ただ、この内容で1階の主会場から2階まで足を運んでもらえるかどうか怪しく思えたので、誘導と滞留時間を伸ばすため、折り紙教室を開いてみてもよいかなと思いつき、こちらも試しに折ってみました。
はい、前置きが長くなりましたが、ツバキの花2種と葉っぱ、ついでにチョウチョです。ツバキの花とチョウチョは15センチメートル四方の折り紙1枚で折れ、葉っぱは半分の大きさでできます。
花だけ並べてみました。左側は白色で追ったので、雄しべ代わりに黄色のシールを貼ってみました。右側は内側の白い部分を色鉛筆で黄色く塗ってもよいかも。
右側の花が伝統的な折り方ということらしいですが、こちらのほうが折りやすく感じました。左側はひとつだけちょっと難しく感じる工程があります。でも、手先ぶきっちょの私でも折れたので、子供たちでも折れるかと思います。
葉っぱは半分に切った折り紙を使い、こちらは簡単です。
そして、花だけではつまらないと思い、安直にチョウチョが頭に思い浮かんだのですが、ツバキは蝶媒花ならぬ鳥媒花かな。虫も送粉者として利用できる場合は利用しているでしょうが、よく見るのはメジロやヒヨドリなどの野鳥が群がっている姿だし……
春らしくチョウチョも折ってもらいましょうか。
ちなみにメインの観察会はツバキとサザンカの子房の違いや葉をお日さまにすかしたときの見え方の違いなど、実体顕微鏡やルーペも使って、わかりやすく知ってもらうつもりでいます。
ツバキの子房(微毛がありません)
サザンカの子房(微毛に覆われています。過去記事より再掲)
また、展示は切り花ですのであまり長く保たず、会期中に次々と花が落ちていくので、落花を見つけ次第バックヤードの保管分と取り替えるので、これまでは花手水にしていましたが……
第56回つばき展の花手水(2016年3月19日〜21日)
もし紅色の花を必要な量だけ分けてもらえるなら「花びら染め」の実演もできるかなと考えています。
木綿の布巾で染めた花びら染め(過去記事より再掲)
ということで、コロナ禍の感染対策の必要はありますが、呼び込みと滞留時間を少しだけ長くするための企画も模索中です。……と、いろいろと考えているうちに、チョウチョはツバキの蜜を吸ったのかそれとも興味がなかったのか、あっちへ飛んでいきましたとさ。ちゃんちゃん。
さて、今年の「第61回つばき展」も開催まで1週間を切りましたが、楽しんでもらえるよう準備を怠りなく行いますので、皆様のお越しをお待ちしております。
昨年の展示風景(過去記事より再掲)
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ちょっとだけ、おまけ。
じつは、このツバキやチョウチョの折り方はインターネットで調べて覚えたもので、最初は動画も見ながら折ってみましたが、折り方を覚えたかどうか確かめるために何も見ずに折ってみたところ、一度失敗しました。
その失敗作は完全な失敗作でしたが、失敗作の途中で折り方を変えると右側の小さいほうになる情報が得られ、折り直してみました。このまま大小のツバキとしても見栄えしますが……
小さいほうを大きいほうに入れ込むように重ねて、少し立体的にすると……
バラ(薔薇)の花にもなるようです。折り紙も奥が深いですね。
久々に折ってみたくなりました。
ひさしぶりに折り紙を購入し、花や蝶々の折り方を覚えるとともに、幼い頃に慣れ親しんだものも折って楽しんでいます。
折っていると、折り紙にまつわる昔の思い出もいろいろと蘇ってきました。
すごく、いいですよ。ぜひ、おすすめします。🙆🏻♂️