暑い盛りに咲き始めていたものもいましたが、ようやく時節らしくヒガンバナ(彼岸花)の花があちこちで咲き始めています。
京都御苑の賀陽宮邸跡でも、ちらほらとその咲き姿が見かけられました。
葉が出てくるのは花が咲き終わった後なので「葉見ず花見ず」という別名もありますが、花が咲いているときに葉がないおかげで、原っぱに近い跡地では赤い点々がくっきりと浮き上がる姿を見渡すことができます。
秋らしくなってきたなあと感じながら西隣の出水の小川のほうへ行ってみると……秋?
別にソメイヨシノ(染井吉野)の返り咲きではなく、ジュウガツザクラ(十月桜)がすでに咲き始めていました。いつもは名前のとおり10月か遅いと11月に入ってからの年もありましたが、まだ9月なのにもう咲いているとは……
秋に咲く桜だとわかっていながらも、どうしても秋らしく感じられず、桜に対する先入観にとらわれすぎなのかもしれません。
それと年々、春と秋が短くなってきているように感じていましたが、今年は秋の訪れが早く、しかも長いこと秋を楽しめる年となるのでしょうか。
いつも楽しませてもらっていますが、花の写真撮影が絶妙で、高い知識をお持ちですね。
一つご質問がありますが、十月桜は、四季桜の仲間なのか、別の品種なのでしょうか?
ご存知でしたらご教授ください。よろしくお願いいたします。
ジュウガツザクラ(十月桜)とシキザクラ(四季桜)ですが、両種とも桜の原種であるエドヒガン(江戸彼岸)とマメザクラ(豆桜)の種間交雑種とされ、じつは双方とも学名は同じで、品種として分類されています。
・十月桜:Cerasus ×subhirtella ‘Autumnalis’
・四季桜:Cerasus ×subhirtella ‘Semperflorens’
つまり、種としては同じですが、園芸品種としては別々という扱いです。
桜のご教授をいただきまして、ありがとうございました。
機会があったら、知らない人にも教えてあげたいと思います。「感謝」
植物について、いろいろなことを知っている人が増えることは、とても素晴らしいことだと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。😊