京都園芸倶楽部の元ブログ管理人の書笈

京都園芸倶楽部のブログとして2022年11月までの8年間、植物にまつわることを綴った記事を納めた書笈。

真如堂のオオモクゲンジ

2019-09-24 12:05:45 | 園芸・植物・自然環境
先週末のことですが、真如堂で知られる真正極楽寺も萩の名所の一つですが、今年は咲き始めが遅いのか、まだそれほど咲いておらず、これからといった状況でした。

その代わりというわけでもないのですが、鐘楼堂近くに植えられているオオモクゲンジ(大木欒子)が花を咲かせていました。




花を咲かせていたと書きましたが、どちらかというと花の盛りも過ぎ始めたという感じです…。すでに小さな赤い実もでき始めていますので、そろそろ終盤かもしれません。オオモクゲンジの木の周りの参道に目をやると、散った花で敷き詰められたようになっていました。




オオモクゲンジは中国原産のムクロジ科ムクロジ属の落葉高木で、9月頃に小さな黄色い花を咲かせ、秋が深まると袋状の果実がなります。そのため、フクロミモクゲンジ(袋実木欒子)という別名もあります。じつは、真如堂には吉祥院という塔頭に近縁種のモクゲンジ(木欒子)も植えられているのですが、こちらは花期が6月から7月頃と少し早く、花も少し大きいです。またモクゲンジの小葉には鋸歯があり、オオモクゲンジの小葉は全縁であるという違いもあります。この葉の形状からオオモクゲンジはマルバモクゲンジ(丸葉木欒子)という別名も持っています。




なお、モクゲンジという和名は、本種とムクロジを混同し、ムクロジの中国名「木患子」を「モクカンシ」と読んで転訛したことに由来しているとのことです。

さてさて、モクゲンジの花は今年は見そびれたので、来年こそ見逃さないようにしたいと思います。そして、このオオモクゲンジも来年は最盛期に見に行くようにしたいです。

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