『下着の誕生』途中まで読んでお休みしちゃってるんですが^^;
リクエストがあったので途中までのレビュー書きますねw
この本面白いですよ!
内容はガチです
興味本位の下着の話ではなく
ちゃんと資料を精査したものです
(私自身が出典資料を確認してないから明言できないですが
末尾に出典がズラッと並ぶので確認しようと思えばできます
さすがにそこまでの興味がこのジャンルにないからしないですが
本命のジャンルならいくつか読みたくなる資料がある感じです)
ヴィクトリア時代の女性の下着の話ですが
下着の話というとブラジャーとかパンティとか出てくるファンタジー・ワールドって思う方もいるのかな?
残念ながらその目的で読んだらがっかりするでしょう
当時の女性の服装をご存知ですか?
大きく裾が広がるドレスを着ています
そのドレスの裾をどうやって広げていると思いますか?
そこなんです
ドレスの裾を広げるためのものが下着なんです
具体的に言うとクリノリンというものが発明されるまでは
何枚もペティコートを重ねて裾を広げていたらしいです
それが金属の輪を使ってスカートを広げるしくみの下着・クリノリンが発明されて
女性は今まで何枚も重ねた重いペティコートで身動きもままならなかった状態から少しだけ解放さられるようになります
(ドラマ「女王ヴィクトリア」がその時代なので思い出してください
映画「ルートヴィヒ(ヴィスコンティ版)」の冒頭で戴冠式が行われる広間に
ルートヴィヒの母や貴族の女性たちがしずしずと入って来るんですが
あのしずしず感は好きでやっているというよりもせざるを得ない状態だったんですねw)
しかしそのクリノリンもドレスの裾を最大で6メートルに広げていたといわれているので
事故につながっています
馬車に巻き込まれたり火事になったりしたそうです
そういうことがありクリノリンは廃れます
また同時期に鉄道が普及します
それによって女性が遠くまで外出する機会が増え
衣服も簡素な物に変化していきます
簡素といっても一足飛びに現在のようなスカートやズボンを女性が身に付けるようなことにはなりませんから
まだ今の私たちから見るとかなり豪華なドレスなのですが
それでも直系6メートルから比べるとかなり簡素なものになります
そこで登場するのがタイトレーシングというもので
コルセットでウエストを締め上げるアレです
コルセット自体はそれ以前から700年の歴史を持っているそうですが
この時代の締め上げ方は異様です
理想のウエストは17~18インチ(42.5~45センチ)だったそうです
もちろんこんな細いウエストが女性の健康にとっていいはずがなく
当時の女性の健康被害は深刻だったようです
それではなぜこんなものが流行ったのか?
不思議ですよね
女性が外出を気軽にできず会うことができる男性が
(距離的にも)近い環境にある人だけだった頃は
女性の美しさは内面の美しさ、つまり性格の良さや品といったものが尊ばれ
知り合う男性も近い環境の中だけに限られているので
内面の良さを人づてにアピールできたのかもしれません、噂や親戚の評判で
しかし行動範囲が広がったことで出会う男性も増え
短時間で自己アピールする必然性が出てくると
出会った瞬間の第一印象がとても重要になります
容姿を美しくするにはお化粧が一番効果的だったのでしょうが
当時”育ちの良い”女性はお化粧をしなかったのだそうです
お化粧で美人に見せられないなら
パッと見で勝負するにはウエスト
ウエストをギュッと絞って美人に見せることが効果的だと考えられた
ということらしいです
その辺りまで読んだんですが
次に注文した本『ミカドの外交儀礼』が来て
そっちに関心が移ってしまったので今はそっちをチマチマ読んでます^^;
この本も面白いです
明治になって天皇が外国の使節に会う必要が出てきて
いろいろなことが起こるわけですが
その儀礼を実況中継的に資料を精査して書かれている感じで
当時の人々の考えなどわかるようなので面白いです
(まだ数ページしか読んでないけど^^;)
『下着の誕生』は当時の旅行ブームなんかにも触れられていて
流行や価値観もわかります
価値観が違うと様々な常識もまた変わってくるのだな
というのが下着の歴史を追うことでわかってくるのは
非常に面白いですね^^
ただヴィクトリア時代以前のことはほんの少しだけ触れているだけで
その前のナポレオン時代の裾の広がらないドレスなんかには全く触れていないのです
(ジェーン・オースティン原作の映画なんかに出てくるあのドレス)
その前のマリー・アントワネットの時代になるとドレスは広がってるのに
ナポレオン時代だけなぜかドレスが広がってないのが
以前から不思議で
そこ知りたかったなぁ・・・
下着の誕生―ヴィクトリア朝の社会史 (講談社選書メチエ) | |
戸矢 理衣奈 | |
講談社 |
ミカドの外交儀礼―明治天皇の時代 (朝日選書 814) | |
中山 和芳 | |
朝日新聞社 |
**コメントありがとうございます
進さん
自分が見て見ぬふりをしてたような気になってしまうのかな?
ハイヒールもパンツもルーツの一つに”カトリーヌ・ド・メディシスが無から生み出した”
ってのがあって面白いよね^^
タイコさん
ブレイクはあんまり見てる人いないからネタバレ大丈夫だと思うw
殺人の動機は独占欲だよね
あれはDV夫やストーカーなんかと同じで
女性が被害にあう殺人事件の中でもかなりの割合を占めてるんじゃない?
(もしかしたら一番多いのかも)
ブレイクのあの中国語!
見ながら嘘だ!私なんて毎日漢字に接してる生活してるのにロクに書けないぞ!
と突っ込んでましたwww
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