滝・・・マイナスイオン・・・

　不動の滝・・・ウタマロさんが仰るように・・・

　ありきたりではある。確か、勝沼の奥にあったのも不動だったような・・・ただなんなのだろう、マイナスイオンなんてぇ～事は分からないけど、傍まで行くとなんだかとっても気持がいい。砕かれた、漂うような水の飛沫を少しだけ感じる。

　いいもんだったのよ、これが。よく舗装された林道・・・変な表現だな・・・のすぐ脇にひっそりとね、大した音も立てずにこの滝は存在した。瀑布なんてぇんじゃなく、山の木々の下に眠ってた水を集めて迸りながら・・・滴り落ちるって感じかな。時期によりその水量を変え表情も変わると思うので・・・また行こう。


そしてその一段奥の集落から見える山。またまた名前は知らない。けどね、なんてぇ～のかな、落ち着くんだけれども寂しく・・・侘しいの。でも歩いて来たおっちゃんはチェンソーを持っていて元気一杯の山師風。いきなり小道の脇の邪魔な枝をブンブン切り落とす。ただその、石畳の小道を見ていると・・・横溝正史や乱歩の世界。おっちゃんが和製ジェイソンに見えて来た。いかんいかん・・・
　ひさびさにいい雰囲気の田舎に行くと、田舎者の私でさえもタイムスリップを感じてしまう・・・そしてまた今日は・・・無機質な田舎の街にて・・・生息している。