神経ブロック。ブロック注射を打つ。
「いいですよぉ~打っちゃいますか」「ええ、ええ、打っちゃってください」
出来たばかりの綺麗なペインクリニック。優しそうな、かな~り古いフランス映画に出てきそうな肉感的な看護婦さんに導かれてベッドに寝かされる。
「首の、そうですね、この辺りにちょっと広めな消毒をして、ちょっと痛いのかな、お注射をします。その後に5分ほどちょっと強く注射の痕を押さえさせてもらって、そうねぇ、今回は始めてなので、その後お薬が効くまで40分ほど・・・休んでいただきます」
痛いのか・・・考える間もなく、先生が登場した。かる~く首の、付け根あたりをマッサージして言われたように消毒が始まった。ひんやりと・・・何年振りなのだろうか・・・あの独特の匂い。コリコリ、キュっと、多分星状神経節ってのを探り当てたのだろう・・・プスっと針が入ってくるのが分かる。そしてジワーっと何かが首の中に拡がっていくのも分かる。
神経ブロック。要は局所麻酔なんであろう。首にある交換神経節(星状神経節)に直接、麻酔をかけて神経の興奮を鎮め、上半身の血流をよくして痛みをとる。簡単に言うと力が入りっぱなしの筋肉を緩め血管を通常の状態に戻してやる。そしてコリ、痛み、痺れなんぞを取り除いてやると言う治療法なんである。
ただね、最初は場所が場所だけに・・・嫌~な気分になる。出来れば打ちたくはなかったなぁ。その効果の程も、まさしく打ってみなければ分からない、みたい。何人かの経験者の人に話を聞いてみたのだが、その反応はさまざまで、まして劇的な効果を得られたって人は・・・いなかった。
私が交通事故に遭ってから・・・ボチボチと2年の歳月が経つ。その間に病院に通った日数は・・・二百日近いのではないだろうか???引っ張ったり伸ばしたり、温めたり冷ましたり。最新鋭の薬を飲んだり漢方を試したり・・・
良かったのか悪かったのか・・・私は基本的に丈夫である。単車でコケた事は十数回にのぼり、その他の事故、怪我も数に限りが無いほどである。しか~し、骨折ってのが一回もない。「骨折よりも痛い打撲がある」とか「う~ん・・・この状態で折れないのは、奇跡に近い」とか・・・今回の事故でも行く病院病院で「立派な骨です」「丈夫そうだなぁ、昭和元年くらいの人の骨だ」とか・・・褒められてるんだかなんだかって事は言われ続けた。
でもね、このムチウチってのは本当に始末に悪い。MRIで撮ろうが、レントゲンを被爆すんじゃ~ないだろうかって程に撮っても、明確なる損傷は発見出来ない。出来る事は今の私の自覚症状のみから推察した対処療法だけである。そして今回の、神経ブロックに至った訳である。それでも、「もう少し早くにやっていれば・・・」「ここまで、症状が固定されてしまうと・・・」なんても言われた。
ウトウトしていたのかなぁ・・・注射を打ってから、15分ほどが過ぎている。「気分は悪くないですかぁ、声、でますかぁ?」看護婦さんの声が聞こえる。「くっかぁ~大丈夫です」言いながら咽喉の奥に違和感を感じる。右の瞼の動きも悪い。耳もキ~ン、シュルシュルシュルって変な音が聞こえる。「じゃ~そのまま・・・ゆっくりなさってくださいね」「ひゃい」って答えてみる。すると、どうだ、年配の患者さんと看護婦さんの会話がうす~く聞こえてくる。「あ~の若いのはブロックけ?始めてだ。俺も打っちまうかなぁ、もう一発。ただなぁ、痛ぇ~わりにな、効かんじゃんなぁ」な~んて言ってる。「ほんなこんはないさ、ちゃんと効いてるだよ」およそ、病院の雰囲気と似つかわしくはない、方言丸出しの会話である。なんだか・・・楽しくなってきた。大した事ではないのだ。そのおっちゃんにしてみれば、神経痛がリューマチなのかは知らんけれど日常的な治療。よくなるならないは別にして、「まぁ~打ちゃ~ちーっと楽んなるからなぁ」なのだ。
時間が来て起き上がり、もう一つの治療。ウォーターベッドでのマッサージを受ける。これは非常に心地良く、気持ちよくなれる。「そうだなぁ、ま、いいかぁ。これでね、ちーっと楽になれば・・・」なんて自分に言い聞かせてみる。10分でその気持ちよさからは強制的に引き剥がされて、「どうですか?気分は・・・ちょっとねぇ、不思議な感覚でしょう?」って看護婦さん。「不思議ってか、目がね、動きが悪いし・・・なんなんでしょう」と私。「うんうん、最初はそんな感じよ、週にね、2回くらい、トータル10回くらいね、やってみて」「ああ~はい、10回ですかぁぁぁぁ」最後は消え入りそうになる自分の声を・・・「いやいや、これでね、楽んなりゃ~」と奮い立たせて治療室を出る。
「うっわぁ~面白い顔」「ほんとに大丈夫?」病院に付き添ってくれた深キョンが・・・奇声を発する。「えっえ~な・何が?」事態が掴めない私は・・・途方にくれる。「鏡、見てごらん」いそいそと化粧室に行って鏡に映った私の顔は・・・右半分があまり動かずに、目が半分閉じかかっている・・・ましてその目は、真っ赤に充血までしている。「な・な・なんじゃこりゃ~」一瞬、松田優作になってしまった私がそこに居たのも紛れも無い事実である。
やっぱり・・・はぁぁぁ~である。そして今日の私の右手は相も変わらず痺れ続けて、動きは悪い。しかしね、1回じゃ~分からない・・・あと何回かは、やってみよう。
「いいですよぉ~打っちゃいますか」「ええ、ええ、打っちゃってください」
出来たばかりの綺麗なペインクリニック。優しそうな、かな~り古いフランス映画に出てきそうな肉感的な看護婦さんに導かれてベッドに寝かされる。
「首の、そうですね、この辺りにちょっと広めな消毒をして、ちょっと痛いのかな、お注射をします。その後に5分ほどちょっと強く注射の痕を押さえさせてもらって、そうねぇ、今回は始めてなので、その後お薬が効くまで40分ほど・・・休んでいただきます」
痛いのか・・・考える間もなく、先生が登場した。かる~く首の、付け根あたりをマッサージして言われたように消毒が始まった。ひんやりと・・・何年振りなのだろうか・・・あの独特の匂い。コリコリ、キュっと、多分星状神経節ってのを探り当てたのだろう・・・プスっと針が入ってくるのが分かる。そしてジワーっと何かが首の中に拡がっていくのも分かる。
神経ブロック。要は局所麻酔なんであろう。首にある交換神経節(星状神経節)に直接、麻酔をかけて神経の興奮を鎮め、上半身の血流をよくして痛みをとる。簡単に言うと力が入りっぱなしの筋肉を緩め血管を通常の状態に戻してやる。そしてコリ、痛み、痺れなんぞを取り除いてやると言う治療法なんである。
ただね、最初は場所が場所だけに・・・嫌~な気分になる。出来れば打ちたくはなかったなぁ。その効果の程も、まさしく打ってみなければ分からない、みたい。何人かの経験者の人に話を聞いてみたのだが、その反応はさまざまで、まして劇的な効果を得られたって人は・・・いなかった。
私が交通事故に遭ってから・・・ボチボチと2年の歳月が経つ。その間に病院に通った日数は・・・二百日近いのではないだろうか???引っ張ったり伸ばしたり、温めたり冷ましたり。最新鋭の薬を飲んだり漢方を試したり・・・
良かったのか悪かったのか・・・私は基本的に丈夫である。単車でコケた事は十数回にのぼり、その他の事故、怪我も数に限りが無いほどである。しか~し、骨折ってのが一回もない。「骨折よりも痛い打撲がある」とか「う~ん・・・この状態で折れないのは、奇跡に近い」とか・・・今回の事故でも行く病院病院で「立派な骨です」「丈夫そうだなぁ、昭和元年くらいの人の骨だ」とか・・・褒められてるんだかなんだかって事は言われ続けた。
でもね、このムチウチってのは本当に始末に悪い。MRIで撮ろうが、レントゲンを被爆すんじゃ~ないだろうかって程に撮っても、明確なる損傷は発見出来ない。出来る事は今の私の自覚症状のみから推察した対処療法だけである。そして今回の、神経ブロックに至った訳である。それでも、「もう少し早くにやっていれば・・・」「ここまで、症状が固定されてしまうと・・・」なんても言われた。
ウトウトしていたのかなぁ・・・注射を打ってから、15分ほどが過ぎている。「気分は悪くないですかぁ、声、でますかぁ?」看護婦さんの声が聞こえる。「くっかぁ~大丈夫です」言いながら咽喉の奥に違和感を感じる。右の瞼の動きも悪い。耳もキ~ン、シュルシュルシュルって変な音が聞こえる。「じゃ~そのまま・・・ゆっくりなさってくださいね」「ひゃい」って答えてみる。すると、どうだ、年配の患者さんと看護婦さんの会話がうす~く聞こえてくる。「あ~の若いのはブロックけ?始めてだ。俺も打っちまうかなぁ、もう一発。ただなぁ、痛ぇ~わりにな、効かんじゃんなぁ」な~んて言ってる。「ほんなこんはないさ、ちゃんと効いてるだよ」およそ、病院の雰囲気と似つかわしくはない、方言丸出しの会話である。なんだか・・・楽しくなってきた。大した事ではないのだ。そのおっちゃんにしてみれば、神経痛がリューマチなのかは知らんけれど日常的な治療。よくなるならないは別にして、「まぁ~打ちゃ~ちーっと楽んなるからなぁ」なのだ。
時間が来て起き上がり、もう一つの治療。ウォーターベッドでのマッサージを受ける。これは非常に心地良く、気持ちよくなれる。「そうだなぁ、ま、いいかぁ。これでね、ちーっと楽になれば・・・」なんて自分に言い聞かせてみる。10分でその気持ちよさからは強制的に引き剥がされて、「どうですか?気分は・・・ちょっとねぇ、不思議な感覚でしょう?」って看護婦さん。「不思議ってか、目がね、動きが悪いし・・・なんなんでしょう」と私。「うんうん、最初はそんな感じよ、週にね、2回くらい、トータル10回くらいね、やってみて」「ああ~はい、10回ですかぁぁぁぁ」最後は消え入りそうになる自分の声を・・・「いやいや、これでね、楽んなりゃ~」と奮い立たせて治療室を出る。
「うっわぁ~面白い顔」「ほんとに大丈夫?」病院に付き添ってくれた深キョンが・・・奇声を発する。「えっえ~な・何が?」事態が掴めない私は・・・途方にくれる。「鏡、見てごらん」いそいそと化粧室に行って鏡に映った私の顔は・・・右半分があまり動かずに、目が半分閉じかかっている・・・ましてその目は、真っ赤に充血までしている。「な・な・なんじゃこりゃ~」一瞬、松田優作になってしまった私がそこに居たのも紛れも無い事実である。
やっぱり・・・はぁぁぁ~である。そして今日の私の右手は相も変わらず痺れ続けて、動きは悪い。しかしね、1回じゃ~分からない・・・あと何回かは、やってみよう。
いちいち孕んだ事まで発表\しにゃーならんで…
皇位継承件がどーのこーのやら…
なんじゃー天皇が「はい!じゃ次は君ね」とか、所さんみたいにダーツで当てるとかにすりゃーいーじゃん
と言いつつ「日本の象徴」が無くなると東京isバーニングが歌えなくなるから…
それより何より
私は今宵、安らかな眠りに堕ちるのであろうか?
が気掛かり…
なんだかんだで一般人には「日常」が大事な訳
日常を守る為の積み重ね。これが日々大切であったりする訳ですな。ゆっくりと睡眠はとれたのでしょうか?