今度は海外ドラマの話。
『モース警部』というイギリスの推理小説があって、それをテレビドラマ化したものが『主任警部モース』というタイトルで、某国営放送で放送されている。
『Endeavour』(刑事モース~オックスフォード事件簿~)という若かりし時代の物語の一部を先に放送していたのだけど、好評だったのか、スピンオフから本家に戻った訳だ。
ただこれが全11回という、良く分からない数。
イギリスで放送された分は全部で33回あるのだ。(最近良くある「シーズン*」という区切られ方はされているけど。)
通しの番号で行くと、1から5まで来たところで6を飛ばして7を放送。と思ったら次は飛びに飛んで29へ。でそこからは33まで順に放送する予定のようで、ものすごく中抜けの状態なのだ。権利かお金の問題か。
以前書いた感想はドラマにも当てはまっていて、んー、もう見るのやめよっかなー、なんて思いつつ惰性で見ていたら実にNHKの7回目(シリーズ通算でいう29作目)が面白かった。その「森を抜ける道」というタイトルの回、なんだか見慣れた(好みの)カット割りだなぁと思ったので、ちょっと調べてみた。その回の脚本はRussell Lewis。イギリスでも好評だったのだろうか、この方実は『Endeavour』全作品の脚本を書いているのだった。カット割りまで似た感じになっているという事は、この作品は演出や監督より脚本家の力が強いのかもしれない。ちなみに残念、というべきだろうか、『主任警部モース』ではRussell Lewisは一作しか担当していない。
調べついでに、小ネタも幾つか。
モースという名前の綴りは"Morse"と書く。これ、モールス信号のモールスと同じ綴り。
スピンオフの方の原題である『Endeavour』は、モースのファーストネーム。だからモースは名字の方という事になる。ちなみに刑事といえばコロンボだが、コロンボも名字。
作中、モース警部の部下でルイスという人が出てくるが、この人の役職が部長刑事と訳されている。「主任」の部下が「部長」のように聞こえてしまって、和訳ではあるかもしれないがしっくりこない。