「第26期里山・森林ボランティア入門講座in東京」の中間報告です。
受講生は14名です。
インターンより
普段から里山や森林で過ごす機会は多かったものの、それらがどのように維持・管理され、人間の営みがどういった形で行われているのか分かりませんでした。しかし、この講座を通して森林の保全方法や、山の中での人間活動、そして受講生やお世話になった方々との交流で「森の中での暮らしかた」を多く学んだと感じます。
第1回 10月27日(日)
第1回は事務局のある杉並区でオリエンテーションを開催し、司会を務めました。
今回参加する受講生に講座がどのようなものか、どうやったら楽しませることができるか創意工夫しながら動画作成や資料作成等の準備、そして広報活動に携わってきました。
初めての顔合わせであり、オリエンテーションの最初は参加者も司会進行した私も緊張していましたが、交流を通じて森林に対する熱い思いや、実際に森林で活動するにあたる意気込みなどを受講生から多く聞くことができ、とてもインスピレーションを受けました。
第2回目 11月24日(日)
第2回は青梅市の「青梅の森」で西多摩自然フォーラム様のもとフィールド活動を行いました。
午前中は、青梅の森に分布している植生や植物種について学びながら、今の森がどのように形成されてきたのか歴史的背景を交えたお話をお聞きになりました。
午後は実際に手道具を使って、ササ刈りと薪割りを行いました。ヤブ刈りでは午前中に学んだ「実生が生育するための光環境の維持に必要」ということを踏まえ、参加者全員が意欲的に活動に臨み、かなり広範囲にわたって作業を施すことができました。薪割りでは、参加者全員がレクチャーをしっかり傾聴し、無事に活動することができました。
また、活動を通して汚れた看板を綺麗にすることや薪割りで現れた昆虫の観察会を急遽開催するなど、受講生の行動力と洞察力に非常に驚かされた回となりました。
第3回目 12月22日(日)
第3回は奥多摩町にある鳩ノ巣フィールドで活動を行いました。
今回講師を務めたのは私と同じ過去のインターン生兼ヤングジュオンの方であり、過去の講座や実践講座でのノウハウを踏襲して進行をすることができました。ほかにも多くのヤングジュオンの方が駆けつけサポートするなど、大所帯での活動となりました。
午前中は森林作業で用いるぶり棒づくりや、杭づくり、玉切り、そしてロープワークを行いました。新しい手道具や前回の作業とは異なった使い方をしっかり学び、作業をすることができたと思います。ロープワークでは林内で安全に作業するための結び方を覚え、先程作成したぶり棒を用いた木登りなどを行いました。
午後からはフィールドのさらに奥に立ち入り、山道の整備を行いました。整備では作成した杭や学んだ結び方を活かして、かなり重い丸太を受講生一丸となって運搬し、作業に臨みました。現代では機械に代用されるようなハードな作業を身体全体で感じ、協力することの大切さを改めて認識しました。
第4回目 1月11日(土)
第4回は奥多摩町の海沢ふれあい農園様ご協力のもと活動を行いました。
午前中は町内にあるゆず畑の剪定を行いました。JUONの活動で複数回作業を行っているフィールドですが、農園の外に出ての活動は講座として今回初の試みであり、活動には西多摩新聞の記者や奥多摩町長まで駆けつけてくださりました。過去の講座で学んだ手道具の使い方を活かし、薮刈りや枝の剪定、そしてユズの木の伐倒をするなど、習得した技を存分に発揮できたと思います。
昼食はすいとんをいただきました。さきほど収穫したゆずをトッピングし、疲れた体に染み渡る極上の美味しさでした!
午後はふれあい農園の堀さんから里山の現状についてお話をしていただきました。農園での活動のほか、「午前中に訪れたゆず畑は鳥獣被害が多く、人による剪定を定期的に行うことで対策になる」といったことなど、これまでの活動の意義を振り返りつつ大いに学ぶ機会をいただけたと思います。
かなりの長文となってしまいましたが、活動を通して自分だけでなく受講生全員が森と共に生きていくためのスキルや楽しみ方を学ぶことができていると十二分に感じます。元々森が好きな受講生も講座によってさらに森林に対する興味が増したという意見をいただき、講座前の準備や講座を通して多くを学習してきて本当によかったと感じています。
この講座に関わった全ての皆様へ、本当にありがとうございました。