夕方に散歩するのが好きだと言った。
どこかの誰かの家から
シャンプーの匂いと、夕ご飯の匂いがするのがいいのだと
10月には金木犀の香りが夜に似合い
人々は家路に着く
そんな安堵の空気を感じたのだろうか
月の居場所を、探しながら
どこ行くあてもないまま
ぶらりと歩いていたようだ。
時々、夕方に散歩してくる
そう言って靴を履く、18歳の女の子がいる。
~・~・~・~・~
もう6時も過ぎれば外は暗い。
夜の長いのは、なんだか安心する。
生来の臆病なタチが、いつまでも明るく外を照らす太陽の存在が
どうしようもなく気後れする存在だった頃
もうそんな感受性も、どこかに置いてきてしまっていて
鈍く、ぼんやりと季節を過ごしている。
それでも18歳の女の子が、そんなことを言ったから
「そうそう、わかる」
私は、そう言った。
~・~・~・~・~
静かな秋です。
世の中は混沌として、当然、色んな不安も入り混じり
さて、どうしたものか
とか言いながら
日々に紛れて、そこそこの平和を紡ぐ自分の暮らしも
まんざらでもないと思ったりしている。
・・・
選挙もあるけれど
信用できる、信頼できる人に投票したい
どこかに揺るぎ無い正義を持った人
そういう人に一票を入れたい
何を手掛かりに、どうすればいいのか
そんなことを考えています。