花と文。(暮らしと本と花と)

日々の心に残る記しておきたいこと。

わかりやすい言葉で。~筑紫哲也さんの書かれた本から

2016年04月04日 | 

普通の主婦である私にもわかる言葉で語られています。

「若き友人たちへ ー筑紫哲也ラストメッセージ」 筑紫哲也 集英社

2009年発行

 

最近、読んだ本ですが、問題意識を持って生きることの大切さを気づかせてくれます

「ニュース23」で最後にご本人が語られる、その言葉がいつも心に深く残っていました。

11の章で綴られているこの本には

中でも、とても納得して読んだ箇所があります。

 

~第9章 「知の三角形」という考え方

情報化社会の中で

・・・・つまり、あまりにも多くの情報があって、そのなかのどれが本当なのか、何を選んだらいいのか分からない。

・・・・・そういう社会に適応しようとすれば、この情報の洪水のなかで

溺れてしまう人間が出てきます。・・・中略・・・・

現代社会において、我々が摂取しているもののなかには、

情報informationがとても多い。これを「I」とします。で、

次が知識knowledge「k」です。そして、本当の意味での知恵、つまり、人間の賢さというか、判断する力。

これをwisdomと言いますから「W」とします。I,K,Wが作る三角形。これが、仮に私が名づけた「知の三角形」です。

情報に溺れそうだという人たちは、この「I」の摂取量ばかりがやたらと多くて、それを判断するための知識「K」の知識が少ない。

更に最終判断のための「W」の面積は圧倒的に狭い。自分で最終的に判断して、自分でこうだなと考えるメディアリテラシー

という学問が最近盛んに言われていますが、これには「W」の領域が大いに関係しているんです。

ネットのなかから情報を得ても、その情報が本当か嘘かを判断しなければならない。情報社会で生きるためには「W」の領域を

増やさなければなりませんが、その努力をあまりしないで「I」の摂取ばかりをやっているから、この三角形の形が歪んで、

足場が不安定になってグラグラする。だから、私たちがやるべきなのは、「知の三角形」の形を正常に戻すことです。

 三角形の上方の「I」のスペースを適度にして、真ん中の知識量「K」を増やし、さらに底辺の「W」、判断する能力のスペースを

広げていく。こうすれば、この三角形は座りが良くなって安定するわけです。・・・・・~

・・・・・

あとがきには

筑紫さんが高校生の頃に書かれた文章が載っているんです。娘さんが或る時見つけたとのことで提案され、

その結果、あとがきとして載せたとのことでした。

高校生の考えていたこと、高校生と言えば、子どもと思いがちだけれど

既に考え方の下地がしっかりとある。

このページを読むだけでも価値があると思いました。

とても良い本だと思ったし、自分事として捉える機会を与えてもらったようです。

娘たちにも勧めようかなと思った本でした。

 

 

 

 

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