花と文。(暮らしと本と花と)

日々の心に残る記しておきたいこと。

その1行に導かれて。

2015年10月12日 | 

 ( 創作の原点「ふかいことをおもしろく」 井上ひさし  PHP研究所 )

いつも、その1行に導かれるように、本を借りたり、買ったりする。

いつだったか忘れたけれど、井上ひさしさんの言葉で好きな言葉があり

心に留めてあったもの。

それを図書館で見つける。

NHKBSハイビジョンで2007年に放送された番組

「100年インタビュー 作家・劇作家 井上ひさし」をもとに原稿を作成し

単行本化したものであります。巻末のページに記されていた。

たぶん、そのインタビューの再放送を見て、心に残った言葉だったのだと思う。

 

~僕の芝居には必ずといっていいほどユーモアや笑いが入っています。

それは、笑いは人間がつくるしかないものだからです。

苦しみや悲しみ、恐怖や不安というのは、

人間がそもそも生まれ持っているものです。・・・・・・

この「生きていく」そのものの中に、

苦しみや悲しみなどが全部詰まっているのですが、「笑い」は入っていないのです。

なぜなら、笑いとは、人間が作るものだからです。それは、一人ではできません。

そして、人と関わってお互いに共有しないと意味がないものでもあります。

・・・・笑いは、人間の関係性の中で作っていくもので、僕はそこに重きを置きたいのです。

人間の出来る最大の仕事は、人が行く悲しい運命を忘れさせるような、

その瞬間だけでも抵抗出来るようないい笑いをみんなで

作り合っていくことだと思います。

 人間が言葉を持っている限り、その言葉で笑いを作っていくのが

  一番人間らしい仕事だと僕は思うのです~

                                                   中より抜粋

 

本を見つけるとき、決まっていつもこんなところから始まる(1行に惹きつけられて)。

なんだか気になる文章

始まったら、最後読み切るまで一気に行く(捗らない時はそこまで好きではないのだ)。

そんな本に出合うこと

それは、本が好きなことの最大の理由なのではと

思ったのだった。

 

 

 


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