フロントキャリパー換装

　
タイガーはツアラー的な性格のバイクだけれど、フロントには倒立フォークとラジアルマウントブレーキキャリパーという、スーパースポーツと見まがうばかりの装備が奢られている。さすがは舶来バイク（やたら日本製パーツが多いけど(^^;)）。

ところがこのブレーキ、お世辞にも使いやすいとは言えないシロモノだ。
5/8インチの横置きマスターシリンダーとの組合せはタッチがゲンコツみたいな感じで、効き始めからのインフォメーションも掴みにくい。で、仕方なしに握り込むと今度は一気に制動力が立ちがるから、滑りやすい路面だとかデリケートな速度調整がしたいときには言うことを聞いてくれないのだ。
キャリパーピストン径の変更など対策は試みてきたものの、効力の立ち上がりが手前か奥かという違いが出るだけで、基本的な性格は改まらない状態が続いていた。

というわけで、夢よもう一度って訳で、TDMに感動的な制動性をもたらしてくれたMOSキャリパーへの換装を敢行することにした。

断っておくけど、今回のような症状でキャリパーから替えるってのは、あんまり賢い方法じゃないと思う（自爆）。
マスターシリンダー側の交換で、今感じているような不満はあらかた解消できるハズなのだ。

でもほら、バイクって趣味だしさ。
自分の中のロマンってのも大事にしたいじゃん。(^^;)
人と同じじゃつまんないしさ。

手放してしまったTDMへの思いも込めてMOSに換装。
これは理屈じゃなくて衝動なんだな。

さて、TDMとは違ってラジアルマウント形式になってるMOSと言うと、これは主にYZF-R系に使われてるものってことになる。オークションでも出品数がガクンと少ないんだよねこれが。執念でというか、運良く落札できたのは、タイガーの純正キャリパーと同様の金色があしらわれたもので、まさにおあつらえ向き。

とは言っても、さすがにポン付けは難しく、今回はMOSキャリパー以外にもこんなものを用意してもらった。



キャリパー側のブレーキホースの取り出し位置が違うので、ホースも新規に注文。
バンジョー、取り付けボルト、そしてオリジナルのカラーで一式だ。

約２時間ほどで装着作業は無事完了。
キャリパーの一部をサンダーで削ったりという現物合わせならではの展開も、場数を踏んでるパナモータース店長さんだけに安心して見ていられた。(^^)

あいにくの天気のため本格的なインプレは後日になるけど、やっぱりMOSはイイ。
今までとんと分からなかったパッドとディスクの当たり始めがちゃんと分かるので、それだけでもフィーリングがまったく違ってくる。

ただ、タイガーの純正マスターシリンダーはヤマハのそれより大きめなので、タッチはまだ固く、効き始めからのレバーストロークも物足りない。予想はしていたけれど、マスター径の最適化も行った方がよさそうな印象だ。作業はまだ続く。

……と宿題はあれども、雨なのに笑顔になれる週末。
まだまだ良くなるマイ・タイガーのために、頑張って稼がねば～(^^;)