遠州のかめの『山へ行かまい』

山の景色・花の写真、山歩きの記録。

バラ谷の頭(北遠) 2010-05-01

2010年05月02日 | ・黒法師岳・バラ谷の頭

バラ谷の頭(ばらだにのあたま) 2010m 天気:晴れ

 今週はチャレンジ山行だ。前黒法師山からバラ谷の頭へピストンするつもり。装備を軽くして望むが、かめな足では山頂まで届くか微妙なところ。朝晩はまだ寒いので、時間オーバーしたら無理せず陽が暮れる前に戻ってきましょう。絶対にですよ。
 6時50分に野鳥の森の登山口を出発。6時半までには出たかったがチョット遅くなってしまった。予定だと順調に行って山頂まで5時間半、6時間進んで届かなかったら撤退です。

 ↓野鳥の森公園の登山口


 一年ぶりに歩く道。すぐに、以前より倒木が多く見通しが良くなっている事に気がつく。前黒法師山までは全体を通してそんな感じがした。
 尾根に乗った後は、右手の木の間越しにバラ谷の頭の山頂部を見ながら、くだり気味に尾根上歩く。ミツバツツジの咲く道が登りに転じると、第2ベンチを過ぎて崩壊地に差し掛かる。植林された木が育っている様だが、道は崩れていて滑りやすい。落石にも注意が必要だ。

 ↓崩壊地の登り


 崩壊地を過ぎると緩い登り道になるが、以前のうっそうとした森林の感じはなくなってしまった。やがて左に麻布神社奥宮跡が見える。道はその先で少し下ると倒壊した小屋を過ぎ、バイケイソウの楽園の中を通る。やがて左に麻布山三角点の標識が有り、20歩で標識の有る麻布山山頂に着く。

 ↓麻布山山頂


 山頂は樹林の中で展望も無い。分岐に戻ればすぐ先に麻布山の東屋が有る。

 ↓麻布山東屋 例の標識はバージョンアップしていた。


 麻布山の先も木がまばらになって見通しがよくなっている。もう少し先まで、苔むした道の中に階段が続く。バイケイソウはやはり異常に多いと思う。

 ↓少し先までは階段が続く


 緩く下って鞍部の手前では、尾根の左側が崩落して木が落ちてしまい、北側の展望が利く様になっている。鞍部から先も緩い登りで前黒法師山の山頂に着く。前黒法師山も樹林の中の山頂で展望は無い。

 ↓前黒法師山山頂


 山頂から先もはっきりした道がついている。尾根道から急な下りになると広い尾根に降りて道はそこから不鮮明になる。尾根の左側(北側)に踏み跡が見つかるが、下草の無い尾根はどこでも歩ける。

 ↓広い尾根  


 方向を見定めて下っていけはやがて尾根が細くなり、現れた道に乗って下れば最低鞍部の降り立つ。この先、尾根上以外では道が不鮮明になる。新旧のテープやリボンも有るが、地図とコンパスで方向を見極めながら注意して進む。やがてバイカオーレンの花が現れる。道の中にも(というか道がはっきりしないが)あちこちに群生して咲いており、気をつけないと踏みつけてしまいそうだ。

 ↓道端にバイカオーレンの群生地


 このあたりから残雪が現れる。道はさらに不鮮明になるが、雪上に先行者の足跡を見つけた。これが無かったらもっと難儀しただろうと思う。ここでカメラのレンズキャップが無いことに気がついた。ピストンだから帰りに探しながら歩くしか無いでしょう。

 ↓雪が出てくる


 笹の斜面では道形も足跡も薄くなる。1回獣道を追ってしまって道をロストしてしまったた。斜面を水平に移動してリボンと足跡を見つける。足元ばかりに気を取られていると失敗する。

 ↓笹の斜面


 雪の斜面で上から犬と単独者のおじさんが降りてきた。後30分も登れば山頂だとのこと。ありがたい、何とか時間内に着けそうだ。
 樹林の中の残雪の急斜面を抜けると笹原に出る。見ればすぐ先が山頂の様だ。ここで降りてきたもう一人の単独者とすれ違う。そうです、もう降りる時間ですよね。

 ↓山頂  山頂からのパノラマ


 やった。5時間15分でなんとか山頂に到着した。山頂からはすばらしい展望だ。正面に黒法師岳、その右に富士山もくっきり見える。白い南アルプスは上河内岳と聖の山頂部が見える。その左には光岳からの山脈が続き、黒沢山の左には中央アルプス、その左には御岳山がうっすらと見える。大展望の一番左には恵那山から大川入山でしょうか、黒い山並が続いている。

 ↓山頂部の笹原


 しかしなんという素晴らしい山頂だろう。冷たい空気は笹の原を渡って風のささやきとなり、深山の山並を望む素晴らしい展望は、孤独な登山者に独り占めされることを望んで、その全ぼうを露わにしている。どこまでも高く青い空は、木々の梢から受けた挑戦をさらなる高みから暖かく見おろして微笑んでいる様だ。(かめさん、飲みすぎですよ。)今日ここに来られて良かった。
 山頂の1分ほど南には本邦最南2000mの地の標識が有る。こちらのピークの方が少し高そうだ。さらにその先へは笹の尾根が続いている。

 ↓本邦最南2000mの地


 今日はコンビニむすびのみの昼飯。そそくさと食べたら、名残惜しい山頂を後にする。下り始めてすぐに、登ったとおりの道をたどる事の難しさに気がついた。登りでは全く正しいルートをたどっていなかったし、下りではなおさら道がわかり難い。すぐにレンズキャップはあきらめる事にした。
 やがて、大きな荷物で登ってくるお2人に遭遇した。このお2人が「レンズキャップ落としませんでしたか?」。ありがとうございます。見つかるとは思えず、さっきあきらめたところでした。お2人は鹿の平で幕営されるそうで、特大のリュックで登っていかれました。さぁ、私は陽がくれないうちに帰らないと。

  TIME
 野鳥の森駐車場(6:50)→第二ベンチ(8:05)→麻布山ベンチ(8:55)→前黒法師山(9:45)→(10:20)最低鞍部→(12:05)バラ谷の頭(12:50)→最低鞍部(14:00)→前黒法師山(14:50)→麻布山ベンチ(15:45)→(17:20)野鳥の森駐車場  80km 2h

  カシミール

 登山口までは舗装路。登山口に駐車10台程度可、トイレ有り、水場無し。山中にトイレ、水場無し。トイレはその他に山住峠、家老平、向市場駅。


この記事についてブログを書く
« 大川入山(南信) 2010-04-25 | トップ | 黒法師岳・丸盆岳(北遠) 2... »