遠州のかめの『山へ行かまい』

山の景色・花の写真、山歩きの記録。

恵那山(南信) 2010-05-15

2010年05月19日 | ・恵那山

恵那山(えなさん)2189m 天気:晴れ

 GW中の恵那山は初心者お断りです(とどこかに書いてあった)。まだまだ残雪が多く、遭難者が出やすいとの事。しかし、私もいつまでも初心者ぶっていてはいけないので、今年はGW明けのこの時期に恵那山にチャレンジしようと計画していた。ルートはやっぱし一番簡単だし3回登った事の有る広河原口ですかね(なんだ、やっぱり初心者ルートじゃん)。

 ↓広河原口の駐車場


 広河原の駐車場には6時過ぎに到着。既にマイクロバスの他総勢10台チョットのお客。やっぱり1日に100名位い登る人がいるから百名山なんだな(そういう意味じゃ無いと思います・・)。駐車場からは舗装の林道を歩く。登山口までの林道は、一部でアスファルトの下まで崩落しており、完全に車両通行不可能になっていた。駐車場から30分で登山口に到着。登山口の湧き水は今日は良く出ている。

 ↓広河原の登山口


 登山口から丸太橋を渡って対岸の登山道に入る。道は斜面をジグザグに登って尾根に乗る。さほどの急登では無い。等高尾根を登った者ならばどこへ行っても「たいした登りでは無いよ」といえる(1回登っただけで随分偉そうだなぁ)。落葉松林の笹の道に変われば一登りで100分標識のピークに着く。だいたいここまで100分、ここから三角点までもだいたい100分。

 ↓笹の尾根道


 この先は本当の尾根道になる。笹は深いがいつも完璧な刈り払いで道は良い。やがて左に南アルプスが北から南まで見えてくる。後ろを振り返れば中央アルプスが近い。しかし中央アルプスの山頂部と南アルプスの南部は雲がかかっている。

 ↓振り返る。


 笹尾根の途中に展望の良い丸太の休憩ベンチが有る。この展望が広河原ルートの魅力だな。南アルプス南部の雲が取れて、遠くに黒法師のピラミッドが見えてきた。尾根道はだんだんと急になってくる。おや、もう下りてくる人が、ずいぶん早いなぁ。ん~、残雪のざの字も無く県境尾根の分岐に登りついたぞ。

 ↓県境尾根分岐


 ここから県境尾根に乗って緩い登りが続く。やっと残雪が出てくるがたいした事は無い。「こんなもんかい、魔の恵那山。GWはグリーンアンドホワイトシーズンか。拍子抜けだ~い」と三角点山頂に到着。

 ↓三角点山頂


 山頂は人が、、ん、5~6名位いか、それほど多くもないな。展望も無いので直ぐに避難小屋に向かう。天気も良く、すれ違う人も皆楽しそうな良い顔をしている。

 ↓山頂稜線


 避難小屋手前で20名位いの高年大パーティとすれ違う。マイクロバスの一団だろうか。リーダーの号令一過皆避けてくれた。有り難う。すぐ先が避難小屋だが、今度は10名位いの中年パーティとすれ違った。やっぱ100人山だなぁ(違う百名山だってば)。

 ↓山頂避難小屋


 お約束の小屋裏の岩に登る。今日の展望は素晴らしい。左は御岳山、乗鞍岳から槍・穂高、真ん中に中央アルプス、右奥に八ヶ岳、そこから右へず~と南アルプスが続く。左に槍・穂、右を見れば白根三山ってすごい眺めだ。

 ↓御岳・乗鞍・槍穂高


 ↓白根三山と塩見岳。北岳より間の岳の方が高く見える。パノラマ。


 避難小屋前の広場で昼飯にする。今日もトップバリューのカップ麺(88円)にミニストップのコンビニむすび(105円)の豪華メニュー。お支払いは当然ワオン。
 さてさて、今回は「チャレンジGW直後の魔の恵那山の巻」になるはずがここまで楽勝で来てしまった。となれば、「再びチャレンジ神坂峠へ下る大周回ルートの巻」にするしかないでしょう。さぁ今日も歩くぞ。そうとなれば早々に出発しよう。神明社まで来ると前宮分岐に続く尾根の向こうに白山が見えた。

 ↓神明社から白山


 前宮分岐までは稜線の道だ。残雪も残っているが溶けたところはぬかるんでいて歩きにくい。墜落現場跡は岐阜県側が大きく伐採されていて展望が有る。この辺りには道脇にバイカオーレンの花がチラホラ咲いていた。

 ↓前宮分岐


 前宮分岐には残雪が少し有った。右折して神坂ルートへ入る。神坂ルートに入れば結構な残雪が残っている。こうなると道はさっぱり見えない。どっちを向いても同じ様な樹林帯の急斜面だ。なるほどこれで踏み後が無かったらどっちへ行ったら良いかさっぱり判らない。初心者からまだらに毛が生えた程度のかめでは、帰りの尾根にちゃんと乗れないだろうな。幸い今日は入山者も多く沢山の足跡が付いているので心配は無いが、やはり山をなめたらいけませんね。

 ↓残雪の道


 神坂ルートは広河原ルートより花が多い。というか、広河原ルートはほとんど花が見られない。残雪帯を抜けると道脇にバイカオーレンが群生している。イワカガミの群生と同棲している様で、黒いイワカガミの葉っぱの中にいっぱいの花を咲かせている。バイカオーレンって綺麗というより可憐な花ですよね。

 ↓バイカオーレン


 神坂ルートの笹原の尾根道は所々で展望が開ける。天狗ナギの渕に立てば目もくらむ様だが、岐阜側が一望だ。天狗ナギのピークからさらに下って少し登れば大判山に着く。振り返れば恵那山がでかい。全体が入る様にワイド端で撮ると、全然迫力が無くなってしまう。

 ↓大判山から恵那山


 大判山から下ると道は尾根の右を巻いて水平に続く。この区間は登り下りが無いので助かる。

 ↓鳥越峠


 鳥越峠の直ぐ下から右へしっかりした道が付いている。前回(2008年)に来た時はこんなにしっかりした道は無かった。多分、@恵那山のサイトの地図にある、林道への巻き道だと思われる(が、未確認ですのでご了承を)。鳥越峠からは千両山へ最後の登りが待っている。終盤での30分の登りはキツイが、登り着けば最後の展望が待っている。

 ↓千両山。いわゆる神坂峠ルート第一ピーク。


 前回は千両山から神坂峠をショートカットしてしまったので、今回はしっかりと神坂峠まで行く事にする。バカなこだわりだが、これが性分ってもので。
 千両山からは、直ぐ下の舗装林道を走るヘブンスのバスを見ながら、笹の登山道を下って神坂峠の登山口に降り立つ。峠は三叉路になっており、萬岳荘方面へ10mも行けば登山者用駐車場が有る。しかし、特に何も無い普通の峠でわざわざ遠回りして訪れる価値も無かったかなぁとチョット後悔。

 ↓神坂峠の登山口


 神坂峠から広河原口へ舗装の林道を下る。というかしばらくは登りになっており、千両山からのショートカット口まで15分くらい掛かった。さらに15分くらい先にヘブンスへの林道分岐が有って、広河原口へ下る林道には頑丈なゲートが閉じている。ゲート直前に右の山腹に登山路が上がっている。標識等は何も無いが、鳥越峠からの巻き道ではないかと思われる(未確認ですのでご了承を)。ゲート脇から林道に入ると、この先は落石が散乱した整備されていない道になる。広河原の下で崩落していたので整備されていないんでしょう。
 林道を進むと、100m位い先に動く黒い影が見えた・・もしやと思いジッと凝視すれば・・先方も気が付いた様で振り向いてこちらを見た・・なんだカモシカか。なんだとは失礼だが、黒っぽいのですわクマかッ・・と思ったのだが、カモシカの黒い尻だった。カモシカならば大丈夫だろうとそろそろと近づいたが、6~7m位いに近づいたところで逃げられてしまった。

 ↓野生のかめ、、じゃない、かもしか。


 脱兎のごとく逃げたカモシカだが、まだ5m位い下の崖にいる。上から覗いてカメラを構えたら再び猛ダッシュで逃げられた。カモシカ君さようなら。林道歩きの良い退屈しのぎになりました。

 ↓広河原


 神坂峠から1時間半で広河原登山口。さらに30分の林道歩きで駐車場に戻りました。駐車場の車は綺麗さっぱり一台も残っていませんでした。あ~あ、わざわざ神坂峠まで行く必要も無かったなぁ。千両山からショートカットすれば30分は短縮できそうだ。

 ↓そして誰も居なくなった駐車場


 園原ICから5分のヘブンスへの分岐の直ぐ先に新しくてきれいなトイレ(水洗)が有る。駐車場には簡易トイレあり。
 水は、登山口に湧き水(常に出ているとわ限らない)。登山口までの林道のり面の沢水。

  TIME
広河原口駐車場(6:45)→登山口(7:20)→100分標識(8:35)→県境尾根(9:50)→三角点山頂(10:20)→(10:30)避難小屋(11:20)→前宮分岐(12:10)→大判山(14:20)→(15:00)風越峠(15:10)→(15:40)千両山(15:50)→神坂峠(16:10)→(18:05)広河原口駐車場  175km 2h30m

 カシミール


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