岩岳山(いわたけやま) 1369m 天気:曇り/雨・霰
土曜日に二つ玉低気圧が通過し、大嵐となった。二つ玉低気圧の通過後は強い冬型の気圧配置となり、太平洋側は晴天で強風と低温に見舞われる。それはそうだが、ここは静岡県だし、もう5月だし、行先は低山だし、強風はいやだがさほど難儀することもあるまいと、又、山をなめて岩岳山へ行く。あわよくば竜馬ヶ岳まで足を伸ばそうかと考えいたが、後で思えば山をなめまくっていましたな。
ログペンションシンフォニーの岩岳山登山者用駐車場に付くと、先客は4~5台とさすがに少ない。上空を見れば台風の様な強風にどんよりとした雲が飛び去っていくが、次から次へ新手の雲が現れ、どんよりした空模様は変わらない。
↓駐車場から林道を進む。これでもかの看板。
舗装の林道を右に分けるが登山コースはダートの林道をまっすぐに進む。右にコンクリートの水利の設備だろうか、金網で囲まれた施設が有る。そのすぐ先にゲートが有り車両通行止めになるが、ゲート手前にも数台の車が停まっている。1km標識の先でダート林道が右に分岐している。こちらが入手山への登山路に続く道のはずだが、帰りはここに降りてくるだろう。
↓何かの施設 ↓林道分岐
林道の途中から岩岳山方面が望める場所がある(トップの画像)。雲の間から薄日も射して来た。天気、なんとかなりそうかなぁ。
ほぼ1時間で小俣京丸の広場に到着。ここで雨がパラパラと来たが、まだ大したことは無かった。
↓小俣京丸の広場
林道を進むと尾根を回り込んだ先で小俣川に降り、丸太の橋で対岸に渡る。ここから登山路となり急斜面を登って行く。小沢を渡り枝尾根を越え急斜面をジグザグに登ったりトラバースすると「最後の水場」の表示の水場が有る。ペットボトルに水を詰めてサイドポケットに入れたが、今日はバラストにしか成らなかった。ひどくはないが先ほどから止みそうに無い気配で雨が降って来ている。ここで雨具の上を着てザックカバーを掛けた。水場からも急斜面のトラバースを登り、やがて荷小屋峠に登り付く。
↓荷小屋峠。
荷小屋峠に着くとものすごい強風が峠を吹き抜けていく。竜馬ヶ岳方面は雲が低く、雨も横殴りに吹き付けて来る。たまらず雨具のズボンを履いた。気温は低く軍手をはめた手がかじかんでいる。この先へ行く気も失せてきたが、次から次へと登山者が現れ、岩岳山へ向かっていく。こんな天気でも皆、行くのかぁ。まぁだめなら途中で引き返せば良いし、早々と下るのもなんなので、山頂まで行ってみるか、と出発する。
ここから先は尾根道なので風がすごい。身を屈めて顔を横に避けながら進む。岩岳神社分岐付近でやっとアカヤシオが見られるが、強風に散った花びらが散らかっているし、枝にしがみついている花も痛んでいるものが多い。
↓岩岳神社分岐下のアカヤシオ
分岐に登りついたら左に折れて岩岳神社に向かう。ピークを一つ越えるとひと登りで岩岳神社に着く。岩岳神社の裏から竜馬ヶ岳方面を望めば稜線の東はガスに覆われ、竜馬ヶ岳はガスの中の様だ。この先に進む気なんてもう無い。戻ろうとしていたら、竜馬ヶ岳への尾根から男性2人が上ってきた。京丸から登って周回するらしい。静岡大学のOBの方では無いだろうか。そうするとすごい人に会った事になる。
↓岩岳神社
分岐へ戻る途中で静岡の単独者に出会った。時々覗いている「静岡の山と渓」の方では無いだろうか。そうすると連続してすごい方に会った事になる。
分岐から岩岳山へ向かう。この時はすでに岩岳山ピストンのつもりになっていた。岩岳山への道は結構な痩せ尾根になる。アカヤシオは散ってしまったのか盛り前なのか花が少ない。
↓岩岳山へは痩せた尾根道 ↓アカヤシオツツジ
やっと人だらけの岩岳山山頂に付いた。皆、強風を避けて山頂を離れて休憩している。自分は山頂の下でカッパのままコンビニにぎりを取り出して昼食にした。水分はペットボトルのお茶を一口すすっただけで、寒くて朝からほとんど何も飲んでいない。吹き付けるのは雨では無くアラレになっている。寒いはずだ。真冬の様に手先がじんじんする。
さて、天気も悪いしピストンにして引き返すつもりでいたが、山頂に居る人は皆、入手山方面へ向かって出発して行く。皆行くならと、自分も入手山経由で下山する事にして出発する。
↓岩岳山山頂
岩岳山の先のピークでイワカガミの群落に出会う。ここは登山路が左に折れる所で、イワカガミにさそわれて右の枝尾根に入らない様に注意が必要だ。ここのイワカガミは小さくて花が白い。分岐の先の鞍部にはネコノメソウも咲いていた。
↓イワカガミ。ヤマイワカガミだろうか? ↓ネコノメソウ。ブレているのは強風の為。
きつい所や危険な場所も無く、はっきりした良い道で問題無く入手山に到着した。ここも人だらけだし天気も悪い。さっさと降りる事にしよう。
↓入手山。遠景は岩岳山。
入手山から少し下って登れば20分ほどで1208ピークに着く。登山路はその先で尾根から左の斜面へ下る。ここは新しい道で状態は余り良くない。その先で小さな岩場の下降と痩せた岩尾根の通過が有る。悪路につき通行禁止はここの事だと考えられる。確かに良い道では無いが、ピクニックでは無く山歩きをする方なら問題なく通過できるだろう。しかし、油断は禁物。雨天時や足の弱い方は注意が必要です(と書いておこう)。
↓1208mピーク ↓チョットした岩場
最後に植林帯の急斜面を下ると右下に林道が現れ、入手山の小さな標識が有って林道に降りる。林道に出たら来た方向に戻る様に進めば良かったのだが、この林道はフェイクだと思えたのでそのまま進んでしまった。
↓林道に出たところ。右奥の小さな標識に「入手山」
そのまま進めば右に送電線の鉄塔が有り、山道が続いている。戻ろうかと迷いながらもその道をすすんだが、鹿柵が現れるとだんだんと怪しい道になり、最後には大分やぶっぽくなったが、上の写真の水利か何かの施設の場所に降りた。予定と違う場所に降りたので、確認の為に林道を戻ってみる。今朝確認した林道分岐地点まで戻り、分岐から右への林道をしばらく進めば小さな「入手山」標識の場所に戻ることが出来た。やはり予想通りだが、面倒くさがらずに地図を確認すべきでしたね。再び来た道を戻って駐車場に帰り着いた。今日は思いの外ひどい天気になってしまった。恐るべし、二つ玉低気圧。。
さぁて、お土産は久しぶりに熊切の老舗「くまの親子」で生どらやきを買って帰るか。これは美味いですよ。甘党には絶品のお土産です。絶対お勧め!。
TIME
ログペンションシンフォニー駐車場(7:00)→小俣京丸広場(8:05)→最後の水場(8:55)→(9:35)荷小屋峠(10:00)→岩岳神社分岐(10:30)→岩岳神社→(11:20)岩岳山(11:40)→入手山(12:40)→林道出合(13:50)→林道(14:05)→林道出合→(15:00)ログペンションシンフォニー駐車場
カシミール
前回岩岳山に来たのは30年位い前になる。その頃は皆、小俣京丸まで車で入り、ビールと食べ物を担いで上がって、好き勝手にシートをひいたら山の上で花見宴会を開いていた。「そんな奴らは来るな」と車両通行止めにされても、私は文句は言いません。