もし自信を失くして 挫けそうになったら
良い事だけ 良い事だけ 思い出せ
まるで、何かのカウンセラーが発しそうなこのフレーズ、
「アンパンマンたいそう」の歌い出しの部分です。
(歌詞全文はこちらのリンクを参照しました→http://j-lyric.net/artist/a000e24/l012286.html)
作詞はアンパンマンの作者、ご存知、やなせたかし先生。
作曲は、西城秀樹さんの数々のヒット曲でもおなじみの馬飼野康二先生なのでした。
馬飼野先生、引き出しの多彩さに驚きです。
アンパンマンは最初に絵本が出されたのが1973年で、子どもの頃に存在は知っていました。
ただし、アニメーションの「それいけ!アンパンマン」の放送は1988年から。
子どもが生まれるまで、こんなに日本の幼い子どもたち(とその保護者)に
圧倒的支持があるとは知りませんでした。
なので、私より年下の世代のかたは幼い頃から馴染んでいたであろう「アンパンマンたいそう」の歌も
意識して聞いたのは子どもが生まれてからです。
最初は子どもと一緒に、体操の振り付けを覚えるのがメインでした。
歌詞をしっかり聞くと、やなせ先生の思いがこもっていて本当に深いなと、今も感動します。体操の歌詞なのに。
全部書き写したい程ですけれど、著作権がありますので、
アンパンマンは君さ 勇気を出して
アンパンマンは君さ 信じることさ
のあたりは「スーパーヒーローのアンパンマンに助けてもらう」という状況ではなく
アンパンマンのように、君が勇気と信念を持って誰かの力になれるんだよ、君にも出来るんだよ、
と子どもたちに語りかけているように感じました。
もちろん、良い事だけ思い出せ、で、失敗から何も学ばないとしたら少し問題ですが、
失敗した時のネガティブな気持ちをずっと引きずるよりは
「良い事だけ思い出せ精神」で、成功した時のイメージを思い描く方が前向きですね。
誰もがひもじい思いをして欲しくないという、やなせ先生の願いは万国共通だと思います。
しかし「自分の顔を外して食べさせる」というのがアメリカでは幼児向けではないのか、
アンパンマンはあまりポピュラーではありません。うーん。
アンパンマンのアニメには、あらゆる食べ物がキャラクターとして出てきます。
日本のアニメらしく、パンのほか、丼ものやご飯もののキャラクターもいろいろ。コミュニティもあって。
どのキャラクターにも、きちんと魅力的なパーソナリティーが与えられているのが面白いですね。
本当にやなせ先生のアンパンマンの世界観には敬服するばかりです。
(個人の感想です)
写真は、以前、神戸アンパンマンミュージアムで行われていた、
アンパンマンとおむすびまん、こむすびまんのキャラクターショー。
ただ、アンパンマンのWikipediaを読んでいたら
「ばいきんまんとドキンちゃんは、『風と共に去りぬ』のレット・バトラーとスカーレット・オハラから着想」
という趣旨の記述がありました。
ドキンちゃん=スカーレットは『私はドキンちゃん』の歌詞(これもやなせ先生作)
を読んだらそのまんまスカーレットなので、わかります。
( 『私はドキンちゃん』http://j-lyric.net/artist/a000e24/l012284.html)
ばいきんまん=レット・バトラーは…
「やなせ先生、それはちょっとクラーク・ゲーブルに失礼では…」