普段は特に気に留めていなかったエントランス、
ふと入口の柵を見ると、1907年製造、の文字が入っていました。
111年前に作られたものが、まだまだ現役バリバリとは知りませんでした。しっかりした造りです。
Hecla Iron Works、という会社の製品なのですね。
Hecla also produced the 133 original kiosks for the IRT subway system.
(Heclaはまた、IRT地下鉄システム用の133のオリジナルのキオスクを製作した。)とのことで、
おそらくそのうちの一つでしょう。
素人なので、成分分析まではわかりませんけれども、この頃の鉄って
今どきの鉄よりも質がむしろ高いような、みっしり感があります。
ただその分、重量がありそうな雰囲気で、建物に負荷もかかるのでしょうか?
ニューヨーク公立図書館のウェブサイトの資料によると会社は1876年に設立。
当時の会社のデザイン室などの写真を閲覧することができます。
今はすっかりオシャレスポットの、ブルックリンはウィリアムズバーグの旧工業地帯にあったそうで、
建物は保存され、オリジナルのディテールを残しつつ、設備などを改装して賃貸の作業スタジオになっているみたいですね。
地下鉄以外にも、市のランドマーク的な建造物のどこかに、この会社の製品は使われているようです。
別になくても本来の用途には支障がない、このような装飾をふんだんに施したのは、
やっぱりアメリカはその時期まではヨーロッパからの移民が圧倒的に多いので、
伝統的なヨーロッパ風建築が並ぶ街を再現したかったのでしょうか。
再開発がもの凄い勢いで進み、どんどん古いものはなくなっていきそうです。
また街中で何か見つけたら、写真に撮っておきたいと思います。完全な自己満足ですけれども。
何気なく存在しているものも、背景を探っていくとなかなか面白いですね!
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