先日のハリケーンによる鉄砲水関連のニュースを見ていましたら、
NY市には、街なかの緑化と洪水被害低減を兼ねて、近年、レインガーデン(Rain Garden)というものが
歩道に沿って設置が進んでいるという記事を目にしました。
Rain Garden
https://portal.311.nyc.gov/article/?kanumber=KA-02948
直訳すると「雨の庭」。通りや歩道からの雨水の流出を管理し、地元の水路の水質を改善するものです。
(right-of-way bioswales、バイオスウェールとも呼ばれます)
NYC BEGINS BUILDING 321 CURBSIDE RAIN GARDENS
https://stormwater.wef.org/2016/06/nyc-begins-building-321-curbside-rain-gardens/
(Photo credit: NYC DEP)
上記のリンクの記事は2016年6月8日付で、NY市のクイーンズで321箇所にレインガーデンの設置が始まったというもの。
記事から少し引用します。
1つのレインガーデンにつき、最大9400リットルの水を吸収して集めることができるそうです。
レインガーデンは深さ1.5 m(5フィート)まで掘削し、石と人工土の層を作って埋め戻されます。
この層に雨水を貯めて浸透を促す空間があり、
上部に木や草花を植えることで、根の成長による浸透と樹木からの水分の蒸発によってレインガーデンの容量を確保します。
レインガーデンは、すべての雨水が48時間以内に吸収されるように設計されており、
専任のメンテナンスクルーが適切な機能を保持するため、各レインガーデンを週1回のペースで見回り、
蓄積したゴミを取り除き、木や植物を剪定します。
(引用ここまで)
写真を見て、これはどこかで見覚えが、と思ったら、まさに自宅前の歩道に設置してありました。
てっきりただの花壇だと思っていたら、こんな構造になっていたのでした。
どうりで先日のハリケーンの豪雨でも近所は水捌けがよかったはずだと納得です。
街の美化と洪水防止と、まさに一石二鳥ですね。
残念ながら、NY市だとこんな綺麗な花壇にもゴミを平気で捨てたりする人がいるので、
設置数が増えると維持費も大変だろうと考えられます。
それでも、きっと大洪水の被害額と比較したら維持費の方が安いでしょうから、市内全域でさらに設置が進むと良いなと思いました。