簡単な昼食をすませ、少し、一休みをしよう・・と、テレビの前に座ったときでした。
ガチャガチャと玄関の鍵を開ける音がして、誰かが入って来ました。
「えっ、だれ・・?」
一瞬、心臓が止まりそうなくらいビックリしましたが、リビングに顔を覗かせたのは、なんと息子(次男)ではありませんか?
いつもなら、鍵を持っていても、必ずチャイムを鳴らすのに・・・?
「どうしたの?」
「何かあったの?」
「仕事ではなかったの?」
「もしかして、何か、緊急事態?」
私の矢継ぎ早の質問に、息子は苦笑しながらいいました。
「何も無いよ。今日、仕事先の人と初詣に行って、お母さんにお守りを買ったから届けに来ただけだよ」
仕事で出かけたついでに神社に寄り、お参りをしてきたのだそうです。
そして、息子は「今、仕事中だから・・・」と言って、私にお守りを渡すとそそくさと戻っていきました。
我が家での滞在時間は5分もありません。
嵐のように来て、嵐のように去って行った息子でしたが、彼が買ってきてくれたお守りを見ているうちに、胸がじ~んと熱くなってきました。
だって、そのお守りは『健康長寿』を願うものだったのですから。
そして、それを、わざわざ遠回りをして我が家まで届けてくれたのですから。
それほど急ぐものでもないのに、早く私に届けたいと思う息子の気持ちが嬉しくて・・・。
息子よ、ありがとう!
お母さん、うぅ~んと長生きするからね。
これから20年、いいえ、30年かも知れない・・。
そのときになって、「お母さん、まだいるの?」なんて言わないでよ。
お母さんが長生きをすることについて、あなたたちも覚悟を決めてね!
なまじっかな覚悟じゃ駄目よ。
強い、強い、覚悟よ!
あっ、そうそう、お父さんにも、当分お迎えに来ないでね・・・と、言っておかなくちゃ・・・ね。
(*^_^*)(*^_^*)(*^_^*)