ムーミンパパの気まぐれ日記

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寝ぐせ

2010-12-27 | column
 映画「マルサの女」では冒頭に主役板倉亮子(宮本信子)が寝ぐせを直したり、上司に注意されたりというシーンがいくつか入っている。きっと彼女がおしゃれになど気を使っている暇などない仕事人間であることを暗示する場面として挿入されているのだと思っている。映画に詳しい訳でもないので、ただの思い込みかもしれないけれど・・・。

 ともあれ、自分をそんな仕事人間に見せるためというような演出とは何の関係もなく、私もよく寝ぐせで髪の毛があらぬ方向にはねたまま出勤することが多々ある。どちらかというと髪の毛が細くて、柔らかい方だとは思うのだが、一方でくせ毛というのか天パーというのか床屋さんから帰ってきてから1時間くらいしかちゃんと髪型がもたない。そんな髪質の上に風呂上がりにドライヤーを使うこともなく、タオルで拭いて生乾きのままベッドに潜り込んでしまう適当さなのだから結果は推して知るべしである。毎朝起きてからブラシで何度かなでつけたり、軽く水を含ませたりしてからでないと、人前に出られるような髪型にならない。それでも鏡を見ると、これで大丈夫かなあと思う程度にしか整わないのであるから、二日酔いで寝坊してしまい身だしなみを整える時間がとれなかった時には、地下鉄の窓に映る自分の姿から思わず目をそむけてしまいたくなってしまう。出勤後はなるべく同僚達と目を合わせないようにして、何食わぬ顔でトイレに駆け込み応急措置を施すことになる。だから、私のロッカーの中には少し大きめのヘアブラシと寝ぐせ直し用のヘアスプレーが常備されている。

 とまあ、ここまでは世の中のおじさんたちにはよくある話なのかもしれないが、最近はもう一つ寝ぐせ直しの技を発見した。ニット帽である。最近のファッション用語では何と言うのか分からないが、我々の世代ではその頭頂部にボンボンが付いていたものを正ちゃん帽と呼んでいたあれである。ともあれ、そのニット帽を被って出勤するといい具合に頭の中が蒸れて、会社に着く頃にはびたっと寝ぐせが治まっているのである。冬場にしか使えない手ではあるけれど、これなら後はデスクの前で軽くブラッシングするだけで修正は完了する。折から寒い日が続く中、我ながらいい手を発見したとばかりに毎日のようにニット帽を被って出勤していたのだが、自慢げに同僚にその話をしたら忠告された。
 「頭が蒸れるとハゲやすいって言いませんか?」
確かに、そんな話を聞いたことはあるなあ。制帽やヘルメット被るような職業の人はハゲやすいっていう噂。それがただの都市伝説なのか、実際にそういう傾向があるのかどうかは分からないけれど、なんとなく嫌な気はする。髪の毛がなくなっちゃえば寝ぐせの悩みなんか根本的に解決だあ!なんて開き直っている場合でもない。

 かくして今日もまたブラシとスプレーを持ったおじさんは、こそこそと会社のトイレに駆け込むのである

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