香港は夜景で有名で、一晩の電気代が100万ドル近くかかるので「100万ドルの夜景」と言われるんだという話を子供の頃に聞いた。誰が計算したのか、それは米ドルなのか香港ドルなのか、電気料金はいくらなのかなどなど、子供ながらに疑問はつきなかったし、真偽のほどを知るすべもなかったが、確かにあの頃はそういう風に言われていた。海外旅行なんて、アップダウンクイズに優勝でもしなければ庶民は行くことができない時代だったし、テレビに映る夜景は白黒だったから、いつか香港に行って本当の夜景を見てみたいものだと思っていた。もちろん「夢のハワイ旅行」や「花のパリ」の次くらいの優先度ではあったが、子供にとっては親にレーシングカー・ゲームを買ってほしいとおねだりするなんてこととは、次元の違う世界の本当に夢であった。今から考えると、ごく普通のサラリーマン家庭だった我が家では、海外旅行なんて子供にとってどころか親にとっても夢だったのだろうと思う。そんな時代も今は昔。JALパックやルックワールドといった海外ツアーが発売されて以後、海外旅行の大衆化はぐんぐん進み、今や普通のOLが年に何回か海外に行くと言ってもだれも驚かないくらいになっている。
話は少しずれたが、そんな時代のおかげで私も香港に行き、ついにビクトリアピークに登り、夜景を眺めることができた。「100万ドルの夜景」の話を聞いてから10数年後のことである。山の上から実際に見た香港の夜景は確かに美しかったけれど、大概の夢がそうであるように、感動の余り声もでないとか想像以上にきれいだったとかいうことはなく、これがあの憧れの夜景なんだと数秒間の感慨に耽る程度のものであった。展望台からグルッと見回した後にすぐに思ったのは、今の電気料金で計算すると一体何万ドルになるんだろうかとか、インフレは進んだけど、変動相場制になったから対ドルで換算すると逆に安くなっているかもしれないなとか、そんな子供の頃に突っ込みを入れていた内容の80年代バージョンみたいなことばかりだった。もっともこれは香港の夜景がたいしたことがないとか、私の感受性が歪んでいるとかいう理由ではなく、かなり夜景ズレしていたからではないかと思っている。日本は海と山が狭い国土の中にひしめきあっており、その入り組んだ地形の中に大都市が発展している。そんなわけで外国に比べると夜景には恵まれているのである。日本三大夜景というのは函館、神戸、長崎らしいが、東京だって東京タワーやお台場からみる夜景はなかなか大したものなのである。そんな夜景大国(?)で20年以上も育っていたのだから、どうしても感動が薄くなるのも仕方がないのではないだろうか、と自分なりに言い訳をしている。ただ、そのうち機会があってハワイやパリに行ったときに感動しなかったら、そのときはどういう理由を考えればいいのかは、今から頭の痛いところである。まあ、そのときは年のせいにでもするしかないかもしれないとは思っているが・・・
ともあれ、昨日の夜はそんなどうでもいいことを考えながらゆりかもめ(臨海新交通)に乗ってレインボーブリッジを渡っていた。臨海副都心の夜景は、いつも私をそんな幻想の世界へといざなってくれる大好きな景色である。
みなさんはどこの夜景がお好きですか?よければ教えてくださいね。
話は少しずれたが、そんな時代のおかげで私も香港に行き、ついにビクトリアピークに登り、夜景を眺めることができた。「100万ドルの夜景」の話を聞いてから10数年後のことである。山の上から実際に見た香港の夜景は確かに美しかったけれど、大概の夢がそうであるように、感動の余り声もでないとか想像以上にきれいだったとかいうことはなく、これがあの憧れの夜景なんだと数秒間の感慨に耽る程度のものであった。展望台からグルッと見回した後にすぐに思ったのは、今の電気料金で計算すると一体何万ドルになるんだろうかとか、インフレは進んだけど、変動相場制になったから対ドルで換算すると逆に安くなっているかもしれないなとか、そんな子供の頃に突っ込みを入れていた内容の80年代バージョンみたいなことばかりだった。もっともこれは香港の夜景がたいしたことがないとか、私の感受性が歪んでいるとかいう理由ではなく、かなり夜景ズレしていたからではないかと思っている。日本は海と山が狭い国土の中にひしめきあっており、その入り組んだ地形の中に大都市が発展している。そんなわけで外国に比べると夜景には恵まれているのである。日本三大夜景というのは函館、神戸、長崎らしいが、東京だって東京タワーやお台場からみる夜景はなかなか大したものなのである。そんな夜景大国(?)で20年以上も育っていたのだから、どうしても感動が薄くなるのも仕方がないのではないだろうか、と自分なりに言い訳をしている。ただ、そのうち機会があってハワイやパリに行ったときに感動しなかったら、そのときはどういう理由を考えればいいのかは、今から頭の痛いところである。まあ、そのときは年のせいにでもするしかないかもしれないとは思っているが・・・
ともあれ、昨日の夜はそんなどうでもいいことを考えながらゆりかもめ(臨海新交通)に乗ってレインボーブリッジを渡っていた。臨海副都心の夜景は、いつも私をそんな幻想の世界へといざなってくれる大好きな景色である。
みなさんはどこの夜景がお好きですか?よければ教えてくださいね。
こちらのサイトに来るまで、「百万ドルの夜景」は「百万ドルの価値に値する夜景」だとばかり思ってました。電気代だったんですね^^
また、色々教えてもらいに、遊びに来させて下さい。