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朝一番に訪問したメリディアン・パーク小学校では、ショアライン地区の資料センターでその地域のすべての学校図書館を管轄しておられる(District Librarianという)Geneva Nortonさんが迎えに出てくださいました。図書館ではウェブサイトに写真が出ていたMatt Reimanさんに代わって、司書教諭一年目のJennyさんと、貸し出し返却、コンピュータや視聴覚機器の準備と貸出などを担当しておられるMike Adamsさんのお二人が待っていてくださいました。
GenevaさんとJennyさんからいろいろお話をうかがったあと、アメリカ史の授業で、担任の先生が連れてこられた5年生の子どもたちに対して、Jennyさん授業をされるところを見せていただきました。
まず導入部分では、子どもたちに問いかけながら、その日に勉強するテーマ(教科の内容)を子どもたちにはっきりと認識させたうえで、それを調べるにはいろいろな方法があるけれど、インターネットだとこんなリソースがあるよ。そのひとつアメリカ議会図書館のウェブサイトにはこんな子ども向きのページがあって、こんな資料が載っている、といったことをインターネットの画面をプロジェクターで写しながら説明されました。そのあと、あらかじめ用意しておいたプリントを配布して、これから、このウェブサイトを使って行う作業をくわしく説明されました。まず、インターネットでその資料にたどり着くまでの手順をもう一度おさらいし、つぎに、その資料を読んでプリントの質問に答えていく手順を説明します。それは、プリントに書かれたいくつかの文を読んで、資料の内容に合っているかいないかを判定し、判断の根拠となった理由もあわせて書くというものでした。まず、プリントに書いてあるすべての文をみんなで読んで難しそうな語句の意味と答え方を確認し、そのあとでウェブサイトの文章を読みながら、どう答えるかを一緒に考えていきます。次回の授業で子どもたちがコンピュータを使って自分の力で作業を続けていくためのオリエンテーションのようでした。こうして、Jennyさんは、アメリカの歴史を教える授業のなかで、資料を正確に読み取って必要な情報を的確に見つけ出す指導を行っておられたのですが、一つ一つのステップを子どもたちに確認を取りながら丁寧に教えておられたことが、とても印象に残りました。Jennyさんは、司書教諭としては新任ですが、教師としては18年の経験がおありだそうです。
授業の後で、このクラス担当の先生や、休み時間に資料を探しに来られた何人かの先生にインタビューをしてみました。どの先生もよく図書館に子どもたちをつれてくるとおっしゃっていました。そのために、できるだけ授業の計画段階からJennyさんと打ち合わせるようにしているが、Jennyさんの時間が取れなくてオーバータイムになることもあるそうです。たまたま図書館に来られていた先生方だけでしたが、みなさん、Jennyさんの働きに満足されているようでした。
この部屋が「学習資料センター」と表示されている意味が納得できたように思います。(写真)
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