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映画「パフューム ある人殺しの物語」を鑑賞。

2007-03-02 22:41:58 | Weblog
 18世紀パリ。 悪臭立ちこめる魚市場で1人の子供が産み捨てられる。 名をジャン=バティスト・グルヌイユ。 彼に神が唯一与えたのは、あらゆるものを嗅ぎ分ける驚異的な嗅覚だった。 彼は天才香水調合師として世間を驚かせる芳香を生み出していく。 だが、時を同じくして、パリを震撼させる連続殺人が発生していた…。

 映画はグルヌイユの出生から始まるのだが、独特の湿度を持つ映像で同じヨーロッパ圏の監督ジャン・ピエール・ジュネを思わせる全てを絵で語る映像で、ジョン・ハートのナレーションと共にスピーディーに映画は進む。
 薄気味悪い赤ん坊から、少年時代、そして青年になったグルヌイユは女性の匂いに魅せられ殺人まで犯してしまう。そして、その女性の匂いを保存する方法を探す為にハリウッドいち鼻の大きいダスティン・ホフマン扮する調合士に弟子入りをし香水作りに没頭する。
 そしてグルヌイユは究極の匂いを求めて次から次へと少女の殺人に手を染めてゆく。

 映画の感想
 面白かった。それにしても嗅覚をテーマにした究極のフェチ+サスペンスミステリー映画という新ジャンルの作品で面白いし演出が卓越している。暗闇の使い方や、獲物を狙う目線、犬の使い方など『エイリアン』のリドリー・スコットを彷彿させる。ぜひ『エイリアン』の新作を作る時には本作のトム・ティクヴァ監督で製作して欲しい。ただラストの解釈が釈然としないのが難点。原作があるのだからしょうがないのかもしれないが、あの二つのオチは納得出来ない。前半から中盤にかけて本当に素晴らしいのだが、あのオチのせいで見終わった後の着地点の悪さがつきまとってしまった、実に勿体無い。

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