イギリスゆめだより

日本の外に出ることは自分自身を見つめ直すこと

Dream when young

2006-09-26 00:31:37 | その他
今英語で、ある小説を読んでいる。英国の作家Mike Gayle という人の HIS 'N' HERSというものである。AMAZONでたまたま見つけて、シノプシスがおもしろそうだったので購入したのだが、本当に偶然、4年前に留学していた英国バーミンガムを舞台に書かれてある小説だった。New Street Station とか、ホームステイしていた Kings Heath 地区とか Moseleyなどと言った、なじみ深い土地の名前が出ていて、なつかしい。その小説も早いのか遅いのか200ページに間もなく差し掛かろうとしているところに、主人公のAlison と Jim の次のようなやりとりかある。
Alison: 'It's been a long journey'(これまで長かったわね)
Jim: 'What? From the city centre to the campus?'(何が?シティセンターから大学まで?)
Alison: 'No, from first meeting you at university to where we are now. I mean -1989- it seems like yesterday. I can still remember how I thought about the world, how I thought my life would be, how I first felt about you. All those memories are still fresh in my mind. It doesn't feel like so much time can have passed so quickly, does it?...'
(ちがうわよ。あなたに初めてあった学生時代から今までよ。つまり1989年、昨日のことのようだわ。あのとき世界をどう考えていたか、私の人生がどうなると思っていたか、そして初めてあったときのあなたへの感情。これらすべてはまだ新鮮に残っているわ。こんなに長い時間があっという間に過ぎたなんて思えないわよね?)
この2人の設定年齢が僕と同じくらいなので、つい感情移入してしまう。1989年か~「あのころ持っていた夢を実現できていないとあのころの自分が知ったらどう思うだろう?」「あのころの自分の能力を十分生かし切れていないと、もし知ったら・・・?」つい、ほろりとしてしまう。
日常のどうでもいいことばかりに気をとられて、自分の夢というもの、自分が若い頃に為し遂げたいと思っていたものを、30半ばにして見失っているのを警告されたような気がした。今からでも全く遅くない。あのころの自分に恥じないような生活を送りたいと思う今日この頃である。