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And This Is Not Elf Land

JERSEY BOYS : Jersey Contract


JERSEY BOYS in シカゴ…もう「何回目」なんて書きません(笑)

もう、「かなり痛い世界」に突入してるのは自覚してます(汗

ただ、この際告白しておきますと、これまで、海外で一番多くの回数観た舞台はLES MISERABLESでした。しかし、今回でJBがあっさり逆転!(しかし、LES MISERABLESの方は12年かけて3つの都市で観ての数字なのですよ……まぁ、これ以上は、本人が一番ビビっていますので、もう書きませんが…?)

今さら、回数は問題じゃなくなってきてますし、これからは、そのつど「項目」を定めて書きたいと思います。(とにかく、観れば観るほど、緻密に作り上げられた、よくできた舞台だと唸ってしまう)

で、本題ですが、今回非常に重大なことに気づきました。
ストリーの核であるJersey Contractの場面ですが…私はちょっと誤って解釈していたようです。

《追記・訂正あり》

とにかく、彼らの台詞というのは「ぶつ切り」な表現ばかりで、物事の因果関係を表す副詞的表現なんて殆ど使わない。もっとも、貧しくて教育も受けていない人たち(舌足らずな人たち)が主人公なわけですから、舌足らずな部分を補って解釈しなければならないんですよね。(どんだけ、ノン・ネイティブ泣かせなんだ!)

さて、この重要なシーンですが、ボブ・ゴーディオがフランキー・ヴァリに「グループを離れたところで、二人で活動しないか?」と持ちかけたとき、フランキーは突然の申し出にうろたえながら

We talk about a saxohorn.と言うんですが…


となっていますこれも、一見意味不明。で、私は、フランキーが以前からサックスを入れたいと思っていたので、これを機会にそれを提案したのだと思っていました。ここにもそう書きました。

しかし、実際の舞台をあらためて観て「んん~、違ったかも…」

つまり、ここはグループで唯一のインテリ少年で、理詰めで考えることができるボブの言う意味がフランキーには理解できていなかったのではないでしょうか。実際、このシーンに至るまでも、ボブの言葉が理解できないメンバー(主にトミーだけど…笑)の姿がユーモラスに描かれます。

ここは「サックスを入れないか?」ではなくて、むしろ「それって、バンドにサックスを入れるような話なのかい?」みたいな意味じゃないかな…(最初にDo you mean~を補って考えればいい話…汗)フランキーには、そういうう具体的な例えがないと、ボブの考えていることが理解できなかったのです。そして、ボブが「サックスどころか、ホーンセクションを丸ごと入れるような話だよ」と返すわけですね。この時点では、バンドに金管を入れるということ自体、全く未知のアイデアだったのでは…

きっと、そっちの方が正しいと思います。

この辺って、英語が完璧に分かる人なら誤解しないのでしょうが…そうじゃない者には演者の口調や表情が解釈を助けになるのですね。いずれにしても、実際の舞台を観てみないと分からないことは少なくない…

そういう解釈で「君の瞳に恋してる」のシーンを改めて観ると、別の感動がありまね。一人ひとりの登場人物が、より愛おしく思えてしまいます。

…とここまで昨夜書いたのですが

以下のコメント欄を参考にしていただけがおわかりのように、

実際にスクリプト本を見てみると

Frankie:Hey-if things work out, could we talk about a saxophone.
Bob: If things work out. we can talk about a whole horn section.
Frankie :Ok, I'm in.

となっています。
ここのフランキーのラインが「かなり皮肉なトーン」だったことで、更に私が混乱したものと思われます(汗)ただ、それまでの流れの中に、フランキーがホーンを導入することに関心を持っていたことを表わすものが見られませんし…ここは(ちょっとひねくれた見方をすれば)「サックスの話でもできるってこと?」程度に、とりあえず話を具体化させたうえで、とにかく、向上のチャンスを与えてくれるのがボブだけ(少なくともトミーじゃない)だと実感していたからこそ、同意したとも考えられると思います。

フランキーがホーンの導入にどれだけ「本気」だったのか、

そこの解釈次第で変わってくるようですね




とにかく、この話は、このように「舌足らずな人たち」への愛情で貫かれているのといえましょう。ニック・マッシが最後に「ホテルの石鹸やタオルやサイドディール、自分のバンドの話なんてのは、たまたま口から出ただけだったんだ…本当に思っていたことは~」と語るシーンなどは、特にそう感じますね。これが胸に響くという人も多いからこそ、これだけの人気もあるのでしょう。

コメント一覧

master of my domain
>heatherさま

いや、私の解釈も根拠があるんだか無いんだか…はるさまもコメントも参考にしてください。ただ、あれやこれやと解釈を述べあうのも楽しみですよね。これからもよろしくね!
それよりも「次回は」と明言されるheatherさまは羨ましい…私には「次回」のあてはありません。…っていうか、もう次回のことを考えてるなんて、罰があたりそうですが(汗)

>はるさま
>引き続きHeatherさまも

あっ、本当にそうなっていますね。いつも、その本持参で行こうかと思うんですが、あまりに重いので(ただでさえ荷物のい多いので)あきらめる…

ただ、could weだと叙想法(仮定法)的な意味あいも含まれるので
「もしうまくいけば、サックスについてでも話し合えるようになるというのか?」
ぐらいのニュアンスも考えられるでしょうか?

そしてボブはより現実性の高いcanを使っているので、(というより考えが現実になってきているので)
「サックス1本どころか、ホーンセクションを丸ごと入れられるよ」
「わかったよ」と手を出すのですよね。ストリー上では、フランキーは、ホーンを取り入れることに夢を持っていたのかどうか、それ以前にもそれ以後にもストリー上に表わされていないので、何とも言えませんね。

ここはサックスそのものが目的じゃなくて、「新しい可能性にの世界へ導いてくれるもののシンボル・手がかり」として口にしているのではないだろうかとも思ったりするわけですが。とにかく、記事も少し手直ししますね。

ただ、こういうニュアンスって演じる人によって違ってくる者でもあるでしょうね。
私はJBはコーリー・グラントのフランキーを8回も見たことになりまして、もう記憶が薄れていくJLYよりはコーリーの方がMyフランキー状態なのです。はるさまも、heatherさまも、チャンスがあれば彼のフランキーをご覧になってくだされば嬉しい。

とにかく、彼は、頭の先から指先まで徹底的に演技をする人で、場面ごとに「顔」の表情や「声」まで違わせるし、かなり「スタイル」に入り込む演技をする人です。まぁ、高音で歌える人なのでこの役に大抜擢されましたが、実際はストレートプレイが合いそうだと思っています(8回もお付き合いすれば…笑)で、彼の“could we talk about saxhorn”は早口で、ちょっと皮肉なトーンが入ってるのです。だから、「間違えたかな?」と思ってしまったわ毛でもあります。

結局、「サックス」も「ホーンセクション丸ごと」何かの象徴なのかな?とも思ったり…いずれにしても、それまでのシーンで、フランキーの金管楽器への思いを表わす伏線とかあるかなど、細かくスクリプト研究(大げさな!)をしてみたら、なんかの糸口が見えるかも知れません。

わ=い、どこかの「読書会」や「詩の鑑賞会」みたいで好きですよ、こういうの~


さて、メルボルンキャストですが…フランキー役が178センチぐらいだって言ってませんでした?いくつか合わないセリフが出てきますよね。北米ではイタリア系、ユダヤ系、ラテン系の小柄な人をうまくキャスティングしてますがダウンアンダーへ行くと難しくなるのかな~

あと、シカゴのボブ役はショーン・ワイリーに変わって初めて拝見したのですが…ダニエルを凌駕するような歌でした。ボブは協調性がなく、偏屈でKYなのだけど、それは全て「天才だから」許されているのでしょうね、そのあたりはダニエルは上手だったと思いました。ショーンはとにかく「美しすぎる」あの麗しさで「ひと前に出たくない」なんてあんまり説得力ありません。でも、シカゴ・キャストのルックス平均点が上がりましたよ(笑)
イや~キャスティングって難しいですね。

サイトではオーストラリアの次はドイツと日本になってませんでした?

はる
レポ待ってましたよ~。体調の方は大丈夫ですか?

JBって訛があるわ、比喩表現は多いわと、もともと英語の得意でない私にとっては大まかなストーリーを掴むのでさえ3回くらい観ないと無理でした
私も現在海外で観てる作品ではJBがトップです。保存しているPLAYBILLもJBがいったい何冊あるんだか…。

Jersey Contractの件は、私は最初の方の意味合いでとってました。一応JB本のスクリプトを見ると、そこの会話は

Frankie「Hey-if things work out, could we talk about a saxophone.」
Bob 「If things work out, we can talk about a whole horn section.」
Frankie 「Ok, I'm in.」

となってるんですよね。うーんどうなんでしょう…。
これまではTommyがリーダーの為に彼の指示に反することができなかったけど、2人でやることで自分がやりたかったことができるようになる…ということに繋がるのかと思ってました。2人ならサックスだけじゃなく、ホーンセクションだって入れられるよ、と。
どちらの意味合いとしてもBobって本当に策士ですよね。可愛い顔して…。

あ、そう言えば今年開幕予定のメルボルンキャストの写真見ましたか?Bob役以外演じてるイメージがわかないんですが…髪の毛セットして、衣装を着れば印象も変わるのかもしれませんが。それに、Tommy役の俳優さん、ガタイがいいですが何か顔が若い気が…。あ、Christianもガタイはよかったですけどね~
heather
待ってました~JB!
Jersey Contractはそういう解釈でしたか。私は、2人での活動をフランキーはone of themとして捉え、ボブはそれがメインとしての捉え、その対比を表しているのかと思っていました。まだまだアマちゃんですね。次回はまた違った感覚でこのシーンと、「君の瞳に恋してる」のシーンを見ることができそうです。私にとってElaine'sさんの解釈が全てですから(笑)!

そうそう例のJBの本なのですが、ShrekのCDと一緒に届くように頼んでおいたら、在庫切れになってたんですよー。私が申し込んだときはストックがあったのに…。サプライヤーからあと2週間以内の商品が届かない場合は、注文が自動的にキャンセルになるらしいです。amazon.ukもamazon.co.jpもどこも在庫切れだし、どうなることやら…です。
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