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And This Is Not Elf Land

Mickey Abbott


SEINFELD(となりのサインフェルド)の準レギュラー(recurring character)、Mickey Abbott(ミッキー・アボット)

The Stand In、The Yada Yadaを始め、いくつかのエピソードにKramerの友人として登場するMickey。彼も、外国映画によく登場する、幼児ぐらいの身長のおとなの一人。

The Stand Inでは、子役のスタンドインの仕事をしていた彼でしたが、その子役自身が成長して大きくなり、Mickeyでは役に立たなくなりつつありました。仕事を失うのを怖れたMickeyは何と「厚底シューズ」をはいて身長を高く見せようとするのでが、彼が厚底シューズをはいていることを知った、やはり身長の低いガールフレンドのTammyに非難され、やがては身長の低い俳優仲間たちも集結し、彼を糾弾します。なりふりかまわず身長を高く見せようとするMickeyの行動は、同じ仲間たちのプライドを踏みにじるものだったのです。

しかし、Mickeyがあくまでも「現実的にものを考え、行動する」という姿勢はThe Raceでも見られます。ここでは、KramerとMickeyがそれどれサンタクロースとエルフに扮してデパートでバイトをするのです。しかし、かなりの激務に不満を感じて始めていたKramerはElaineと付き合っていたコミュニスト(!?)の意見に耳をかたむけるようになります。しかし、Mickeyは始終冷静で、とにかく「大学生の息子が二人いるので」働かなくてはならないのだと考えるのでした。


さて、The Yada Yadaでは、Kramerと颯爽とダブルデートに出かけます。お揃いのシャツを着て「サマになってるのはどっちか」と張り合う気満々(?)

で、好みの女性をめぐってKramerと大バトルを演じることになります。(トップの写真)

結局、Kramerは2人の女性のうちの一人、Karenと付き合ってみることに決めて彼女の部屋を訪ねるのですが、部屋に来ていた彼女の両親がlittle peopleだったことから(!)、KarenはMickeyと付き合った方がいいのではと思うのでした…

KRAMER: Well, Mickey and her have a lot more in common. you know her parents are little people?
(Mickeyと彼女は共通点が多いんだ。つまり、彼女の両親も小さい人たちなんだよ。)

JERRY: Oh, small world.

ここ…観客は一瞬置いてからドッと笑っています。

small world、つまり「(誰と誰がどこで繋がっているかわからない)狭い世界」という意味と「ミニチュアの世界」の両義に取れるのが笑ってしまうのですね。

そうして、MickeyはKarenと「4度目」の結婚をするのでした。

Mickeyを演じているのはDanny Woodburn(ダニー・ウッドバーン)。
TVや舞台を中心に多岐に渡る活躍をしている人ですが、やはり一番有名なのはSEINFELDのMickeyのnon-stereotypicalな役どころとされています。

とにかくこのMickey、とことんpositiveで自己主張が強く、このような役柄にありがちな「愛すべき存在」とは程遠いのです。面白いですね。まぁ、こういうキャラクターを使うのは日本ではなかなか受け入れられないかもしれませんが…

もっとも、Mickeyのキャラクターも面白いけれど、彼と凄まじいバトルを演じても何の「不自然さ」や「わざとらしさ」も感じさせないKramerもますます好きになりますよ。これこそKramerを演じるMichael Richardsという人の魅力でもあると思うんですが、ま…ああいう事件さえ起こしてくれなければ……なんて、いつまでもくどくど言いたくなる気持ちも分かっていただけるかと思います。
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