VIVA! HOUSEKEEPING

『かこさとしと紙芝居』


さて表題の件 この間 チョット時間があったので 図書館でお借りした本

『かこさとしと紙芝居』~創作の原点~ 
かこさとし・鈴木万里 著  童心社

かこさとし先生は ご存じ児童絵本文学のパイオニアで 工学博士でもある
『だるまちゃん』『カラスのパンやさん』シリーズで おなじみであろう
ボクは『おたまじゃくしの101ちゃん』がスキで 夏前になると必ず読む

幼少の頃 近所の兄ちゃんが 当時大人氣だった 丹下左膳の物語を
講談師の様に語りながら 絵を描いてくれたことが 非情にグッと来たようで
その後 自身も彼を"師"と仰ぎながら 大学在学中に紙芝居を作成する

演劇部に属していた彼は 近所の幼児を集めて 其の紙芝居を上演する
すると 自分の予期していた処と違う処で どよめいたり 喜んだりする

こうった 作り手と読み手の感情の違い に興味を持った彼は 
その後の人生の中で たくさんの作品を世に生み出す事になった

600を超える氏の作品の 1/4近くが 紙芝居というのにも驚かされる

ボクは保育教諭だ 午後の預かりの時間 ノンビリした雰囲氣の中
子どもたちを集めて 時には膝の上に乗せて 絵本や紙芝居を読む

毎日読むから 1週間で5冊 1か月で20冊 1年だと…
モチロン同じ作品も読むし 新しい作品を紹介する事もある

保育者として 作品を通して子どもに伝えたい事 感じてほしい事を
彼らの日々の生活の中から抽出し 楽しい作品を通じて心に宿してほしい

特に3学期になると 子どもは集中力も増し 長い物語をせがむようになる
また お遊戯会を終え ストーリー性の高い物語を 好むようにもなる

紙芝居の魅力は 演じる人にある と かこさとし氏は言う
つまり上手でなくてもイイから 親や保育者がいつもと違う人格になって
読んでくれる そのコミュニケーションにこそ その魅力があるのだ

工作やスキンシップ同様 子どもを育むには この人間力が必要で
どれだけ社会が便利になってAIが發達しても とって変えられないものである

子どもは作品の中で おもいおもいに遊ぶ 画面や物語の面白さだけでなく
先生が『ウオー』と言った時の表情 ギクっとした時隣の子も驚いていたという
共感 こういったものを自分で体得できる これは他の物では得難い事であろう

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「Working」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事