ガラクタな部屋

音楽を古いガラクタ製品で聴いています

LUXMAN CL35II

2020-10-25 | プリアンプ

LUXMAN CL35II
使用していなかったアンプをまた使用してみたいので見てほしいと依頼がありましたので預かってきました。
LUXMAN CL35IIは有名な真空管プリアンプでそのデザインが気に入った人も多かったようです。このアンプは2代目でこのシリーズは3代目まであるようです。
パネルレイアウトは何となくマランツ Model 7に似ているような気がします。
イコライザ回路には3極管を3段構成で用いたマランツ型と呼ばれるK-K・NF方式を採用していることからマランツ Model 7を意識していたことは間違いないようです。1972年発売ですから45年以上前の製品となります。

正面  どことなくマランツ Model 7に似ている気がします。マランツ Model 7のイコライザ(K-K・NF方式)と同じ方式(回路定数は結構違いますが)を採用しています。この方式(K-K・NF方式)は発振しやすいのですがマランツ Model 7はそれを承知で採用して音作りしているようです。昔マランツ Model 7とマッキントッシュC22、ONLIFE Research U-22 LUXMAN CL35IIを試聴した時私にはModel 7が断然よかった記憶があります。この当時天才が作ったModel 7は別格のようでした。

ツマミは汚れています。

リア RCA端子は磨いておきます。

電源の端子が交換されています。そういえばこのアンプは私が15年ぐらい前に一度メンテナンスした記憶がありその時交換したようです。ネジもきれいなのでその時全部交換したようです。

MCトランスを刺すソケットがあります。

真空管は7本使用しています。

12AX7が6本12AU7が1本です。

イコライザの初段はPHILIPS ECC83を使用していて後はMATSUSHITA製のローノイズ管を使用しています。この真空管は以前メンテナンスした時に私が交換したのかな?記憶があいまいです。

内部は電解コンデンサーの交換とフイルムコンデンサーの交換がされています。ほとんど使用していなかったというので劣化は見られません点検のみとします。

ヘッドフォン回路も電解コンデンサーが交換されています。電源回路はファーストリカバリーダイオードに交換されています。

電源用コンデンサーは増量用にコンデンサーが追加されています。このプリアンプはトランスの故障(ショート)が多いような気がします。原因は湿気によるものなのかはわかりません。

ツマミは洗浄します。

フロントパネルも洗浄します。

サブパネルを外したところ。

切り替えSWはどれも真っ黒です。これが原因で音切れが発生したようです。

汚れを取り接点には接点グリースを少量つけ、機械的な動作部分にはグリースを塗布しました。

ツマミのプラスチック部分は艶出し剤で磨いておきます。

ボリューム関係は分解できないので洗浄後少量の接点復活剤を塗布しておきます。

長年使用していなかったというのでスライダックトランスを60Vぐらいにして電源トランスを温めて内部の水分を飛ばします。

完成 整備後 残留雑音 L.R=0.1mV  周波数特性 L,R=10Hz-50KHz -1db  (最初はノイズが多かったのですがアースやら部品の付け替え配線の手直しなど・・色々やりました)真空管アンプでは左右のレベルが違ってくるのが多いのですがこれは良くそろっています。真空管は雑音レベルが一番小さくなるよう組み合わせを行いました。ボリュームは少しガリがありますがこれは交換しかありません。真空管のソケットも交換した方が良いのですが大掛かりになるのでそのままにしました。ヘッドフォンは使用しないのでVRをMINにしておきます。

L,R=100Hz  (AUX 2)

L,R=10KHz  (AUX 2)

L,R=1KHz   (PHONO 1)

システムに設置 Technics SL-1300+EPC-270D+LUXMAN CL35II+YAMAHA B-2+VICTOR SX-3Ⅲ

試聴中 イコライザはゲインがけっこうあるので出力が小さいカートリッジでもボリュームを上げなくても大きい音が出ます。今のプリアンプのように見かけ上のSN比を上げるためゲインを少なくしたアンプとは違います。
音は普段使用しているYAMAHA C-2とそんなに変わらない音でそれでいて柔らかい音がします。このアンプはリアパネルに入力関係のVRやアンプ出力のVRがあるのでそれぞれ繋ぐ機種に対し最適なレベル調整が可能です。

 

 

 

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FMチューナー試聴

2020-10-22 | チューナー

FMチューナー試聴
FMチューナーは3台あるのですが私の家にはアンテナが無く放送を受信できないので音を聞いていません。そこでFMアンテナのある知人の家に持ち込んで試聴させていただきました。FMアンテナは高さ5M 5エレメント八木アンテナで東京スカイツリーから直線で80Kmぐらいの距離があります。
チューナーはTRIO KT-770,KENWOOD KT-V990,ONKYO Integra T-7で放送局はNHK-FM82.5MHzを受信して試聴しました。その結果以外にもTRIO KT-770 < KENWOOD KT-V990 < ONKYO Integra T-7となりONKYO Integra T-7がクリアで刺激が無く自然な感じの音でこのチューナーの音が良かったです。

上からTRIO KT-770,KENWOOD KT-V990,ONKYO Integra T-7 TRIO KT-770,KENWOOD KT-V990はDLLD方式のPLL検波を使用して高性能です。ONKYO Integra T-7は昔ながらのレシオ検波です。シンセサイザチューナーの方が性能は良いのですが音を聞くとバリコン式のONKYO Integra T-7が良く聞こえます。

 

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ONKYO Integra T-7

2020-10-15 | チューナー

ONKYO Integra T-7
昔気になっていたONKYO Integra T-7チューナーがオークションに電源入らずジャンク品として1円で出ていたので入札したらそのまま落札してしまいました。
1977年ごろの製品と思いますがONKYOの他のチューナーのデザインとちょっと違ったデザインです。この当時のプリメインアンプとデザインを揃えたと思われますが昔の製品を見てもそれに該当するアンプは見当たりません。ONKYOのチューナーはT-427を使用していた時期がありますが音はあまり記憶にありません。

緑のスケールが特徴のFM専用チューナーでけっこう大きいですが持つと軽いです。

電源入らずのはずがSWを入れるとメーターにほんのりとランプが点いています。明るい部屋ではわからいので電源が入らないと思って出品したようです。

ランプが点いています。

後ろ側 同軸用のコネクタ端子は付いていません。この時代はみんなこんな感じですね。

ケースを取ったところ 内部はIntegra T-408に似ている気がします。中はスカスカです。 検波方式はレシオ検波です。昔はパルスカウントが最上と思っていましたがこのレシオ検波方式もすっきりとした音でなかなか良い感じです。電源トランスも小さいです。基盤をよく見ると良い部品を使用している感じです。

FM4連バリコンです。OSC 回路だけガラスエポキシ基板を別に使用しています?

スケールを照らす電球が切れていました。

白色LEDに拡散用キャップをつけて取り換えました。

VRは分解清掃します。

チューニングノブはアルミの削り出しで高級感があります。

クオーツロック回路

アンテナ端子はF-J端子に交換しました。一応75Ω用端子と書いてありました。

普通のFMチューナーに付いているアンテナ端子はこれですが何ていうのかわかりませんがこれ75Ω用ではないですね。

交換部品 電解コンデンサーは劣化が見られたので全部交換、MPXのHA1156の動作がおかしかったので交換。

フロントエンドはデュアルゲートMOS FETを使用しています。

交換終了

調整中 古い機種ですがそれほどずれていないようでした。

完成 感度も良くセパレーションも50db以上あり歪も0.06%以下(400Hz)まで下がりました。でもFMアンテナが無いか。

 

 

 

 

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