本日は、「イメージ化」について考えたいと思います。
「イメトレ」イメージトレーニングという言葉があるように、
なりたい自分や目標を達成するためによく「イメトレ」
これは、確かに、大事であると思うのですが、
イメージというのは、
高度なことのようにも感じます。
例えば、1歳の子に、「5年後をイメージしてみて」
なんて言ってみても、それは無理ですよね。
そもそも言っている言葉が通じるかどうか(笑)
つまり、1年しか人生の経験がないのに、
算数の問題を教えていて、
「言ってる意味がわからない」
とか、
「何を聞かれているかわからない」
と言われることがあります。
確かに、算数の問題は、問題のための、
だからこそ、
イメージ化するというのは、大事なのです。
ただ、その「イメージ」というのは、
ある程度経験を積まないといけないので、
「イメージ化」する練習が必要になってきます。
算数では、
「イメージ化」→「映像化」→「図にする」
この「図にする」
例えば、食塩水の問題の場合、L字型の図を描くと簡単です。
差集め算では、
これもまる図を描くと簡単です。
試してみましょう。
問題:
1個360円のチョコレートケーキを何個か買う予定で、
ところが1個240円のバームクーヘンしかなかったので、
(1)もし、バームクーヘンを予定の個数だけ買うと、
(2)チョコレートケーキを何個買う予定でしたか。
(3)用意したお金は何円ですか。
この問題文のまず、1行目をイメージ化します。
「1個360円のチョコレートケーキを何個か買う予定で、
次に、
ここからが少し難しいところです。
この問題文の2行目から3行目をイメージ化します。
大人は、こんなこと、簡単、簡単と思うのですが、それは、
そこで、問題の(1)を先に考えてみましょう。
これが実はヒントになっています。
「バームクーヘンを予定の個数だけ買うと」、ということは、
「チョコレートケーキより安くなっていたから3個余計に多く買う
という解釈ができます。
3個余計に多く買うことができた金額が、
買う個数の差になっています。
図にすると、
この図は、
「同じ個数」で比べると、差がどこにでてくるか
という考え方に基づいているのです。
(1)は、
同じ個数とすると、
240円のバームクーヘンが3個多く買えるので、
240×3=720円余っていることと同じとなります。
(2)は、
1個分の値段の差は、360-240=120円
この120円の差が720円に集まるので、
720÷120=6個
(3)の用意したお金は、
360円のチョコレートケーキを6個買う予定だったので、
360×6=2160円
「同じ個数」で比べると、差がどこにでてくるかを
子どもたちにかなり熱を入れて教えていっている最中です。
どうやったらイメージ化できるか
どのイメージだと子どもたちもすんなり理解できるのか
子どもたちの立場に立って教えることができるか
そこが、本当に難しいところでもあり、
算数を教える醍醐味でもあると感じる今日この頃です。
つねに日々奮闘中です。