「場合の数って・・・何?」
場合の数って、そもそもどういう意味かわかります?
< 名は体を表す >
算数には便宜上、色々な単元名が付されています。
つるかめ算
差集め算
旅人算
規則性
立体図形
etc.
「名は体を表す」
といわれるように
単元名を見れば
どのような内容かなんとなくイメージはつかめます。
つるかめ算なら、鶴と亀が出てくるんだろう
差集め算なら、差を集めるんだろう
旅人算なら、人がうろうろ動くんだろう
ところが、単元名を見ても、イマイチ内容がはっきりしないのが
ニュートン算
場合の数
ニュートン算はまたの機会に取り上げるとして
今回は、場合の数。
問題文で 「○○は何通りありますか。」
と聞かれる、アレです。
つまり
問題で指定している「○○の場合」
その数を求める
という問題ですね。
< 場合の数は、場合分け+たし算 >
場合の数の問題に取り組むとき
どんな問題でも、必ず
5×4×3×2×1=120通り
と、かけ算だけで処理したがるお子さまは要注意!
確かに、かけ算で処理する「積の法則」を習いますが
これはすべての問題に使える手法ではありません。
場合の数=かけ算(積の法則)
というイメージを持っているなら
まずはそれを捨てること。
結論を述べてしまえば
場合の数=場合分け+たし算(和の法則)
これが正しいイメージです。
< モノの数を正確に数えるには? >
場合の数はそもそも
モノの数を数え上げること。
モノの数を正確に数え上げるために
場合分け
という作業を行うのです。
場合分け? ん、なんだそれ?
こんなふうに、なんだかピンとこないときは
グループ分け
と思ってください。
具体的に考えてみましょう。
例えば、個別指導塾ドクターの生徒の人数を数えるとき
ひたすら数えるのは面倒ですし
モレやダブりという数えミスをやらかす危険性が高い。
そこで、グループ分けをするのです。
男女別 ⇒ 男子+女子=△人
学年別 ⇒ 6年生+5年生+4年生+・・・+1年生=△人
校舎別 ⇒ 代々木校+自由が丘校+吉祥寺校+・・・+たまプラーザ校=△人
色々なグループ分けの仕方が考えられます。
でも、最終的に出てくる全生徒数は同じですね。
このように、複数の種類が混ざったモノを
種類別に分けて数え上げ、最後に全部たす。
これが、さきほどお伝えした
場合の数=場合分け+たし算(和の法則)
ということです。
< 基本があってこそ、さらなる工夫ができる >
繰り返しますが
場合の数=場合分け+たし算(和の法則)
これが、場合の数の正しいイメージであり、基本でもあります。
この基本の上に、
さらなる“正しく数え上げるため”の工夫があるわけです。
それが
①同じ数ずつ出てくるなら、かけ算(積の法則)
②等しく重複するなら、円順列・数珠順列
③求めるもの以外を全体から引いた方がはやいなら、余事象
といった手法です。
基本を抜きにして
①~③のような手法を使っても
一部の問題が解けるようになるだけ。
場合の数を攻略するためには
まずは、場合分け+たし算(和の法則) をおさえてください。