自動発券所の前で一人の初老の女性
小太りで髪型はおかっぱに近い
肌は少し焼けて小麦色より少し濃いいくらいかな?
横に杖をおいて出てきた切符二枚を片手に持ち
釣り銭が出てくるのを数え始める
250・350・・・・・・・1000
そこまで数えて納得して財布に小銭を入れようとしたところで
大きな男性の怒鳴るような声
「お~~~い、何しとんや」
声はすれども姿は見えない
女性もキョロキョロとあたりを見回し
「え~~っ、どこぉ?どこにおるん?」
杖を持ってヨチヨチ歩きまわる
改札口の手前まで来たところで男の姿が見つかったらしい
「なんでぇ~~、なんでそんなとこにおるん・・・・・どないいたらええかわからへんや~~ん」
半べそのような声でヨチヨチと地団太を踏む
見るとかっぷくのいい、太鼓腹の男は、もう改札を抜けてホーム行きのエレベーターのボタンを押して待っている
「はよせんかぁ、何しとんじゃ」
「そんなこというたって」
女は二枚の切符を見つめ途方に暮れている
「どないしたらええの・・・・」
そう独り言のようにぶつぶつ言いながら改札をやっと抜ける
そのうちに電車の発車のベルが鳴りだした
私は急いで階段を駆け抜け電車の中に滑り込む
と
男が大きな声で叫んだ
「お~~~い!!!、待ってくれ~~」
発車のベルはもう鳴り止んでいる
「甲子園に行くや~~~」
「まったってくれ~~~」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
男は急ぐでもなく喚き、女はヨチヨチと後ろから従って歩く
車掌は小窓から振り返り、ドアの開閉ボタンに手をかけて待つ
男は電車に乗り込み、車掌に後ろから、もう一人来るからと告げる
無事、女も乗り込み
ドアは静かに閉まった
小太りで髪型はおかっぱに近い
肌は少し焼けて小麦色より少し濃いいくらいかな?
横に杖をおいて出てきた切符二枚を片手に持ち
釣り銭が出てくるのを数え始める
250・350・・・・・・・1000
そこまで数えて納得して財布に小銭を入れようとしたところで
大きな男性の怒鳴るような声
「お~~~い、何しとんや」
声はすれども姿は見えない
女性もキョロキョロとあたりを見回し
「え~~っ、どこぉ?どこにおるん?」
杖を持ってヨチヨチ歩きまわる
改札口の手前まで来たところで男の姿が見つかったらしい
「なんでぇ~~、なんでそんなとこにおるん・・・・・どないいたらええかわからへんや~~ん」
半べそのような声でヨチヨチと地団太を踏む
見るとかっぷくのいい、太鼓腹の男は、もう改札を抜けてホーム行きのエレベーターのボタンを押して待っている
「はよせんかぁ、何しとんじゃ」
「そんなこというたって」
女は二枚の切符を見つめ途方に暮れている
「どないしたらええの・・・・」
そう独り言のようにぶつぶつ言いながら改札をやっと抜ける
そのうちに電車の発車のベルが鳴りだした
私は急いで階段を駆け抜け電車の中に滑り込む
と
男が大きな声で叫んだ
「お~~~い!!!、待ってくれ~~」
発車のベルはもう鳴り止んでいる
「甲子園に行くや~~~」
「まったってくれ~~~」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
男は急ぐでもなく喚き、女はヨチヨチと後ろから従って歩く
車掌は小窓から振り返り、ドアの開閉ボタンに手をかけて待つ
男は電車に乗り込み、車掌に後ろから、もう一人来るからと告げる
無事、女も乗り込み
ドアは静かに閉まった