夕食のレストランは、パリ最古のレストランで、ここをパトリックが選んだのは、偶然出会ったフランス人がここのオーナーで、仲良くなったので、「おいでよ」と言われたからだそうだ。
着いてから「行ったことがあるか?」と聞かれた。実は2014年、つまりこの3年前にフランソワ夫妻と行ったことがあったので、そのように答えた。
でもその時もいい印象だったので、「いいよ。何度でも」ということで、パトリックはちょっと残念な気持ちもあったかもしれないが、私は楽しみだった。
車を停めたところから少し歩いて、お店に向かったが、サンジェルマンデプレはとても落ち着いたいい地区なので、お店などもそんな感じの店が多く、お上りさんのようにきょろきょろしてしまう。
レストランは、フランソワ夫妻もそういっていたが、「コッコヴァン」という「鶏のワイン煮」が名物なのだが、どうもこれは前回の経験からはそこまで美味しいと感じられないので、別のものを頼んだ。
でもパトリックは鍋いっぱいのコッコヴァンを平らげた。
奥さんは何を注文したか忘れたが、魚のようだった。
前菜には「牡蠣」を選んでくれたので、それを皆で食べた。
牡蠣は好きでも、日本では生ガキを食べたことがないのだが、フランスの牡蠣は小ぶりなので、生でも抵抗なく、おいしい。
フランスでは生しか食べないようで、フライや焼牡蠣にびっくりするが、食べてみてたいていフランス人は「美味しい」という。でも逆に温かい牡蠣に抵抗がある人もいるようだ。
デザートもたぶん伝統的なものをいただいたと思うが、写真が残っていないので、記憶にはない。
彼らはいつも私が停まっているところに送り届けてくれるのだが、何家族くらいの家に届けてくれただろう。
いつもちがう家族のところのような気がする。
ミッシェル夫妻のところ、フランソワ夫妻の娘のマリーアンジュのアパートを借りたとき、小児科医のところ、そしてこの音楽家のところ、
よくこんなに次々泊まれる友人がいるなあと、心の中で感心しているかもしれない。
ミッシェル夫妻の奥さんとパトリックは電話で話したこともあり、声のきれいな奥さんのジャンヌクロードのことを感じよく思ってくれているのがわかり、私も嬉しかったのを思い出す。
パトリックのふるさとの、ヴォージュ山は、フランス人でも知らない人が多いのに、ガンツ夫妻がそこに住んでいるので2007年に訪問しており、その話にもたいそうびっくりしていた。
3年くらい前に、そのヴォージュ山で一人で暮らしていたお母さんが施設に入ることになり、家を処分するときは、幼少時代の思い出が詰まっていることもあり、パトリックは辛かったと言っていた。
ロックダウン解除になり移動制限が解けたら、すぐ施設のお母さんに会いに行っているそうだ。昨日もメールで、また7月にはヴォージュ山へ行くと書いてあった。
2019年の滞在時に招待してくれたサンジェルマンアンレーの近くのレストランを、久しぶりに訪れ、変わらぬ味や店に喜んでいる様子も伝えてくれた。
そんなメッセージが届くと、私の渡仏も近づいてきたような気持ちになるのだ。
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