アニエスと合流した。
そして、アンチーブの海岸へと歩いた。
いくつになっても子供のように無邪気さを失わないフランス人の知り合いも少なくないが、彼女もその一人であった。
裸足になって、海の中へ入っていき、子供のように嬉しそうな声を上げてはしゃいでいる。
いつも面白いことを言ってコメディアンの様なアンリだが、彼にはこういうところはあまりない。
そんな時、イギリスから来たという二人の青年に出会った。
彼らもまた私を見て「日本から来たのか」というので、「そうだよ」と答えると、日本に行ったこともあると、日本のことをまたおほめに預かった。
イギリスに行ったの話をすると、どんな感想だったかと尋ねられ、好きなところを言うと、アンリも彼らも「日本人は悪いことを言わないから、聞いてもだめだよ」と笑うので、「いや、私は 〇〇は好きじゃないよ。ほら、正直でしょ」というと
「あー確かに、あなたの様な正直な人もいるんだね」と言われ、みんなで大笑いになった。
ほんのひとときだったけれど、お世辞などではなくこういう話ができるのは楽しい。
私は基本的にはフランスびいき、そしてラテンびいきだが、実はイギリスも好きな国の一つなのだ。
以前イギリスの話が出たとき、「ああ、かび臭い国ね」と言ったフランス人がいたが、歴史と伝統を守り続ける国は、言葉を変えると「かび臭い」となるのかと、妙に感心したのだった。
その「かび臭さ」は、フィリップ王配の告別式の行進などにも表れていたが、私は「大英帝国」を感じ、その歴史と伝統に感銘を受けながら生配信の動画を眺めていたので、まさに人それぞれではある。
そんな楽しいひと時の後は、この近くで夕食をということになり、アニエスが選んだお店はレバノン料理の店だった。
レバノン料理は、初めて食べたのはスカフに招待された時で、それがレバノン料理だとも知らず、彼がまたレバノン出身であることも知らないときであった。
その後、同じパリで、ミッシェル夫妻とマルチーヌと小さなお店で食べたこともある。(2014年の旅行記に記そう)
今回は三回目だった。フランス人は結構好きなようで、この店もたくさんのお客さんでにぎわっていた。
ミント水のアレンジのドリンク?も美味しかったし、どの料理も結構おいしかったが、量が多く、完食できなかったのが残念。
明日は、ニースを一日観光することになっている。