設楽ダムより緑のダム 新しい政府で世直し 市民は心ひとつに頑張りましょう

憲法前文 日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ

火力・原子力発電所の取水口から取り入れられ た大量の海水冷却水は,復水器を通過する時に蒸 気から熱を奪うことにより7℃程度水温が上昇し, 放水口から放水される。

2024-10-19 20:19:40 | 未分類
火力・原子力発電所の取水口から取り入れられ た大量の海水冷却水は,復水器を通過する時に蒸 気から熱を奪うことにより7℃程度水温が上昇し, 放水口から放水される
これがいわゆる「温排水」 である。

発電所の温排水拡散評価技術 - 海洋生物環境研究所

 

原発温廃水が海を壊す | 時事オピニオン | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス

 

原発温廃水が海を壊す

原発からは温かい大河が流れている

小出裕章

(元京都大学原子炉実験所助教)

2010/03/26


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海洋温度は、地球の平均気温の上昇に伴って上昇します。 これは、大気中の二酸化炭素などの温室効果ガスの増加が原因とされています。

2024-10-19 20:08:37 | 未分類
海洋温度は、地球の平均気温の上昇に伴って上昇します。 これは、大気中の二酸化炭素などの温室効果ガスの増加が原因とされています。
 
温室効果ガスが太陽からの熱を吸収し、その熱を地球の表面に閉じ込めることで大気の温度が上昇します。 さらにその熱を海が吸収するため海洋温度も上昇します。2023/08/18

2023年の海洋温度が過去最高を記録!?地球温暖化 ... - アスエネ

 

火力発電所の温排水の影響があるのか無いのか調べて頂けませんか。

 


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2022年10月7日 自動車の排気ガスによる環境問題とは?地球温暖化への影響も解説 

2024-10-19 20:02:23 | 未分類

2022年10月7日 自動車の排気ガスによる環境問題とは?地球温暖化への影響も解説 

 

自動車の排気ガスによる環境問題とは?地球温暖化への影響も解説 (earthene.com)

私たちの生活に重要な移動手段として、自動車は欠かせない存在です。一方で自動車の排気ガスは、大気汚染を引き起こすなど、大きな環境問題も抱えています。また、自動車の排気ガスには、地球温暖化の原因である温室効果ガスのひとつ、CO2が大量に含まれており、近年ではその影響についても追求されています。

自動車排気ガスが環境にどのような影響を及ぼし、排気ガス抑制のために、国や自動車産業はどんな取り組みを開始しているのか。この記事では、さまざまな角度から自動車排気ガスの環境問題を解説していきます。

<picture><source srcset="https://earthene.com/media/_nuxt/lca-banner.png.84cf5401.webp" type="image/webp" />資料 この1冊でLCAの基礎を徹底解説</picture><picture><source srcset="https://earthene.com/media/_nuxt/supplychain-banner.png.421494cf.webp" type="image/webp" />資料 サプライチェーン全体のCO2排出量Scope1〜3算定の基礎を徹底解説</picture>

目次

  1. 自動車の排気ガスの何が問題?地球温暖化への影響
  2. 自動車の排気ガス抑制への取り組み
  3. 再生可能エネルギーは自動車排気ガス抑制にも活躍
  4. 自動車の排気ガスを削減するためのエコカー開発
  5. まとめ:自動車排気ガスによる環境問題を知ることは企業の責任

1. 自動車の排気ガスの何が問題?地球温暖化への影響

自動車排気ガスが及ぼす大気汚染

自動車の燃料はガソリンや軽油です。これらを燃やしてエネルギーにするときに排出されるガスには、一酸化炭素(CO)や窒素化合物(NOx)、粒子状物質(PM)、二酸化炭素(CO2)などの多くの化学物質(汚染物質)が含まれています。この化学物質は大気中で、人間や生物に害のある物質に変化し、酸性雨や光化学スモッグなどの大気汚染を引き起こしてきました。

また、人体だけではなく、大気汚染は森林や農業などにも悪影響を及ぼし、自然環境も脅かしています。

自動車排気ガスは温室効果ガスを大量に排出

温室効果ガスとは、大気中に存在して、地球の表面から放射される赤外線の一部を吸収することで温室効果をもたらす、二酸化炭素やメタン、一酸化二窒素、フロンなどのガスのことを指します。自動車の排気ガスはCO2も大量に排出するため、地球温暖化の要因のひとつととして問題になっています。

CO2排出と地球温暖化の関係

人間の経済活動は、常に石油や石炭などの化石エネルギーを消費し、大量のCO2を発生させてきました。IPCCの第6次評価報告書によると、このまま温室効果ガスが増加を続けると、地球の温度は約1.5度上昇すると言われています。持続可能な社会を築くためにも、脱炭素を促進し、これ以上の気温上昇は食い止めなくてはいけません。

世界エネルギー起源CO2排出量2018年

出典:環境省「世界のエネルギー起源CO2排出量」(2018)(p.1)

環境 マネジメント システム

出典:IPCC『AR6/WG1報告書SPM 暫定値』(2021.9.1)(p26)

運輸部門におけるCO2排出量と推移

日本のCO2排出量を、部門別に見てみましょう。2019年度は、運輸部門のCO2排出量は2億600万トンでした。総排出量は11億800万トンなので、これは全体の18.6%を占めることとなります。経済が発達するにつれ、自家用車を所持する人も増加したため、自家用車のCO2排出量は運輸部門の45.9%を占めました。

運輸部門におけるCO2排出の推移

1990年度から1996年度まで運輸部門のCO2排出量は、約23%も増加していました。しかし、1997年に採択された京都議定書において、日本はCO2排出量を1990年度の基準から6%削減することを定め、これを達成したのです。2001年度以降、CO2排出量は、少しずつではありますが減少傾向にあります。

運輸部門におけるCO2排出量の推移

出典:国土交通省「運輸部門における二酸化炭素排出量」(2021.4,27)

2. 自動車の排気ガス抑制への取り組み

エコドライブから進化「ゼロカーボン・ドライブ」

自動車排気ガスによる環境問題対策として、エコドライブが推奨されました。「エコドライブ10のすすめ」では、以下の項目が定められています。

  1. ふんわりアクセル「eスタート」

  2. 車間距離にゆとりをもって、加速・減速の少ない運転

  3. 減速時は早めにアクセルを離そう

  4. エアコンの使用は適切に

  5. ムダなアイドリングはやめよう

  6. 渋滞を避け、余裕をもって出発しよう

  7.  タイヤの空気圧から始める点検・整備

  8. 不要な荷物はおろそう

  9. 走行の妨げとなる駐車はやめよう

  10. 自分の燃費を把握しよう

出典:環境省「エコドライブ10のすすめ」

エコドライブ推進により、社会では自動車排気ガスを抑制する意識が少しずつ定着しました。さらに、近年はエコドライブから進化した、CO2自体の排出量をゼロにする「ゼロ・カーボンドライブ」という政策が進められており、自動車の脱炭素化が加速しています。

新たな移動の選択、サーキュラー・エコノミーとは

サーキュラー・エコノミーの意味は「循環型経済」で「ゼロ・カーボンドライブ」では脱炭素を推し進めると同時に、「所有からシェア」という考えの普及に努めています。具体例として、自治体の公用車や民間企業の社用車を、休日には市民の足として利用してもらうシェアリングがそのひとつです。

車は一人一台所有ではなく、利用したいときにシェアすることで、エネルギーの節約や無駄を排することが可能。業界や消費者との、新たな循環型のつながりを構築することができます。

3. 再生可能エネルギーは自動車排気ガス抑制にも活躍

再エネ×電気自動車の推進

「ゼロ・カーボンドライブ」ではなにより、自動車の脱炭素を進めるために、再生可能エネルギー(以下再エネ)の普及を推進しています。EV車やプラグインハイブリッド車、燃料電池自動車などの電動自動車を最エネで活用して、自動車のドライブ時のCO2排出をゼロにするという取り組みです。

太陽光や風力を使用する再エネは、クリーンエネルギーであるため、CO2を排出しません。再エネを使用した電気自動車なら、排気ガスのCO2削減に大いに貢献できます。

出典:環境省「大気環境・自動車対策 ゼロカーボン・ドライブ(ゼロドラ)」(2020)

ゼロカーボンライフ・ワークスタイル先行導入モデル事業とは

環境省は、再エネ×電気自動車を推し進めるために「再エネ電力と電気自動車や燃料電池自動車等を活用したゼロカーボンライフ・ワークスタイル先行導入モデル事業」を開始しています。これは、電気自動車やハイブリッド車を購入する個人、企業に対して補助金を支給する制度です。

また、モニターとして、エネルギーマネージメントシステムを活用した地域防災の協力などの実態調査に参画することが条件の、経済産業省の「災害時にも活用可能なクリーンエネルギー自動車導入事業費補助金」という制度もあります。自動車の脱炭素に向けた施策が次々と開始されています。

出典:環境省「令和2年度第3次補正予算に盛り込まれた「再エネ電力と電気自動車や燃料電池自動車等を活用したゼロカーボンライフ・ワークスタイル先行導入モデル事業」等の補助要件等について」

4. 自動車の排気ガスを削減するためのエコカー開発

エコカーとは何か

自動車の脱炭素を実現するために、エコカーの開発も活発化しています。エコカーとは「エコロジーカー(自然環境保全車)」を略したもので、環境に配慮した自動車のことです。EV(電動自動車)をはじめとしてさまざまな種類のものがあります。

エコカーの種類

エコカーにはさまざまな種類がありますが、ここでは以下の3つの種類をご紹介します。

  • 電気自動車

一般にEV(Electric Vehicle)と呼ばれるタイプの自動車で、電気モーターを回転させて走らせます。エンジンではなく、車のバッテリーを充電させることで走行するので、走行音が静かで振動も大きくないというメリットがあります。

  • 水素自動車

電気自動車と同じくらい注目されているのが、水素自動車です。ガソリンではなく、水素を燃焼させたエネルギーで自動車を走行させます。これまでのガソリンエンジンの技術を応用できる上に、脱炭素も可能というメリットがあり、今後開発に期待されているタイプです。

  • ハイブリッド自動車

HV(Hybrid Vehicle)と、略されるハイブリッド自動車は、エンジンと電気モーターを兼ね備えたタイプのものです。メリットとして、走行する場面に合わせた切り替えが可能なので、低燃費なことが挙げられます。

世界で加速するエコカー開発

近年、中国をはじめとする経済大国がEVの開発生産を加速させています。欧米も脱炭素に向け、競うようにEV開発へと取り組んでいます。EVに限らず、脱炭素や環境に配慮したエコカーの開発は、世界各国で進められています。どのようなエコカーが開発されるにしろ、化石エネルギーを使用し、CO2を排出する自動車は今後急速に減少することは間違いありません。

5. まとめ:自動車排気ガスによる環境問題を知ることは企業の責任

自動車は、生活に欠かせないものであるからこそ、排気ガスの環境問題に対して無関心ではいけません。現在、CO2を排出しない再エネ利用のEV車の開発やシェアカーなど、自動車産業は、脱炭素に向けて新たな動きを開始しています。このように急速に自動車産業の脱炭素が進歩しているのは、世界の環境ビジネスの動きをいち早く察知しているからでもあります。

企業は、世界の環境問題に対して敏感になり、自社の環境価値を高める行動を起こす必要があります。ぜひ、持続可能なエネルギー導入を検討し、自社の環境価値をアップしてください!


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気候危機を打開する日本共産党の2030戦略│2021総選挙政策│日本共産党の政策│日本共産党中央委員会

2024-10-19 19:51:16 | 未分類

気候危機を打開する日本共産党の2030戦略│2021総選挙政策│日本共産党の政策│日本共産党中央委員会 (jcp.or.jp)

 

気候危機打開 日本共産党が「2030戦略」2021.9.1 (youtube.com)

 

2021年9月1日 日本共産党 


目次


1、気候危機とよぶべき非常事態――CO₂ 削減への思い切った緊急行動が求められている

(1)2030年までのCO₂ 削減に人類の未来がかかっている

 気候危機とよぶべき非常事態が起こっています。すでに世界各地で、異常な豪雨、台風、猛暑、森林火災、干ばつ、海面上昇などが大問題になっています。

 国連IPCC「1.5度特別報告書」は、2030年までに大気中への温室効果ガス(その大半はCO₂ )の排出を2010年比で45%削減し、2050年までに実質ゼロを達成できないと、世界の平均気温の上昇を産業革命前に比して1.5度までに抑え込むことができないことを、明らかにしました。

 たとえ気温上昇を1.5度に抑えても、洪水のリスクにさらされる人口は今の2倍となり、食料生産も減少するなど人類と地球環境は打撃を受けますが、それを上回る気温上昇となると、その打撃は甚大なものとなります。

 2度上昇すれば、洪水のリスクにさらされる人口は2.7倍に増加し、サンゴの生息域は99%減少してしまいます。さらに、大気中の温室効果ガスが一定濃度をこえてしまうと「後戻り」できなくなり、3~4度も上昇してしまうと気候変動による影響が連鎖して、悪化を止められないという破局的な事態に陥ってしまいます。

 パリ協定は、それを避けるために「上昇幅を2度を十分に下回り、1.5度以内に抑える」ことを目的として日本を含む世界196か国が合意して、締結したのです。

 IPCCは、今年8月、新たな報告書を発表し、「人間の影響が温暖化させてきたことにはもはや疑う余地はない」としました。同時に、これからの10年の思い切った削減と、2050年までに温室効果ガスの排出量の「実質ゼロ」を達成し、その後も大気中のCO₂ の濃度を下げる努力を続けることによって、21世紀の最後の20年には1.4度まで抑えることができることも示しました。

 新型コロナウイルス、エボラ出血熱、エイズなどの新しい感染症が次々と出現し、人類社会の大きな脅威となっていますが、この背景にも、森林破壊をはじめとした環境破壊、地球温暖化があります。

 すでに世界の平均気温は1.1~1.2度上昇しており、破局的な気候変動を回避するために取り組める時間は長くありません。10年足らずの間に、全世界のCO₂ 排出を半分近くまで削減できるかどうか、ここに人類の未来がかかっているのです。

(2)日本でも気候危機の深刻な影響があらわれている

 気候変動による脅威と被害は、日本でも、「経験したことがない」豪雨や暴風、猛暑など、きわめて深刻です。今年の夏も、大雨特別警報や「緊急安全確保」の指示が頻繁に出され、洪水・土石流が起こり、多数の死者や行方不明者、大きな被害がもたらされています。豪雨水害では最大の被害額(1兆1,580億円)となった2018年の西日本豪雨、千曲川や阿武隈川の堤防が決壊した2019年の台風19号、球磨川水系での大洪水が起きた2020年の熊本豪雨など、「何十年に一度」とされる豪雨災害が毎年発生しています。

 猛暑も頻繁に起きるようになり、2018年の夏の猛暑は、各地で40℃をこえ、5月から9月までの間の熱中症による救急搬送人数は9万5,137人と過去最多となりました。

 海水温の上昇や海流の変化は、異常気象の原因となるとともに、海の生態系に悪影響を及ぼし、漁業への打撃ともなっています。

 日本は、西日本豪雨や猛暑、台風21号などがあった2018年に、気候変動の被害を受けやすい国ランキングで世界1位となり、翌19年も台風19号の被害などで第4位となりました(ドイツの環境シンクタンク「ジャーマンウォッチ」)。

 気候危機は、日本に住む私たちにとっても、緊急に解決しなければならない死活的な大問題となっているのです。

2、「口先だけ」の自公政権――4つの問題点

 自公政権は、やっと昨年「2050年カーボンゼロ」をかかげましたが、中身を見れば、「口先だけ」というほかないものです。そこには4つの問題点があります。

(1)2030年までの削減目標が低すぎる

 第一は、一番肝心な2030年までの削減目標が低すぎるということです。

 政府が、4月に発表した2030年度の削減目標は「2013年度比で46%削減」です。これは2010年比にすると42%減であり、国連が示した「2030年までに2010年比45%減」という全世界平均よりも低い、恥ずかしいものです。

 世界の先進国は、2030年までにEUは55%減(1990年比)、イギリスは68%以上減(同。35年には78%減)、バイデン政権のもとパリ協定に復帰したアメリカは50~52%減(2005年比)など、最低でも50%以上、60%台の削減目標を掲げています。

 先進国には、産業革命以来、CO₂ を長期に排出してきた大きな責任があります。また、高い技術力と経済力も持っています。日本には世界平均以上の目標でCO₂ 削減をすすめる責任があります。

(2)石炭火力の新増設と輸出を進めている

 第二は、この期におよんで石炭火力に固執し新増設と輸出を進めていることです。

 国連は、石炭火力からの計画的な撤退を強く要請し、グテレス事務総長は、日本など「最も豊かな国々」に同発電の2030年までの段階的な廃止を求めています。

 ところが自公政権は、7月21日に発表した「第6次エネルギー基本計画(素案)」で、2030年度の発電量に占める石炭火力の割合を26%から19%にするとしたのみで、石炭火力からの撤退を表明しません。すでに、イギリス―2024年、フランス―2022年、イタリア―2025年、ドイツ―2038年、カナダ―2030年など、多くの国々が石炭火力からの撤退年限を表明し、アメリカは2035年までに「電力部門のCO₂ 排出実質ゼロ」を表明しています。

 それどころか、自公政権は、国内で9件の大規模な石炭火力の建設をすすめ、インドネシア、バングラディシュ、ベトナムへの石炭火力輸出も推進しています。これでは30年、50年先まで、CO₂ を大量に排出し続けることになります。

 石炭火力の新規建設・計画、輸出を中止し、既存の石炭火力についても、2030年を目途に計画的に廃止するエネルギー政策に転換することは、脱炭素に真面目に取り組むかどうかの試金石です。

(3)原発依存――最悪の環境破壊と将来性のない電源を選択する二重の誤り

 第三は、「脱炭素」を口実に、原発だのみのエネルギー政策を加速させようとしていることです。

 「エネルギー基本計画(素案)」では、2030年度に、原発で発電量の20~22%をまかなうとしています。現在の原発による発電量は全体の6%程度ですから、老朽炉を含む27基程度の原発を再稼働しようというのです。

 原発は、放射能汚染という最悪の環境破壊を引き起こします。事故が起きなくても使用済み核燃料が増え続け、数万年先まで環境を脅かし続けます。最悪の環境破壊を引き起こす原発を「環境のため」といって推進するほど無責任な政治はありません。

 しかも、原発に固執するエネルギー政策は、危険な「老朽原発の延命」をしても、近い将来の新増設が必須となります。しかし、福島原発事故を経験し、国民多数が原発ゼロを望んでいる日本で、どこに新しい原発をつくれるところがあるでしょうか。原発の新増設を前提としたエネルギー政策は、電力供給の面でも破たんする無責任な政策です。

(4)実用化のメドも立っていない「新技術」を前提にする無責任

 第四は、実用化のメドも立っていない「新技術」を前提にしていることです。新技術の開発は必要ですが、それを前提にすればCO₂ 削減の先送りになるだけです。

 政府は、石炭火力の継続・建設を前提に、火力で排出されるCO₂ を回収し地下に貯留する技術(CCS)や、火力の燃料にアンモニアを混ぜたり、アンモニア単独で燃やす技術、水素の利用技術などを今後開発して、CO₂ の排出を減らすとしています。しかし、これらはどれも実現するかどうか定かではないものばかりです。

 たとえばCO₂ を回収できたとしても、国内には地下に安定的に貯留できる適地はありませんし、コストも高額になります。アンモニアを混ぜても、火力発電で化石燃料が多く消費されることに変わりありません。水素の生成には、大量の電力を必要としますが、その電力を化石燃料でつくったら何もなりません。再生可能エネルギーを使った電力で水素を生成したとしても、エネルギーロスが生まれ、そのまま電力として利用した方が効率的です。再生可能エネルギーに余裕ができる「将来の話」なら別ですが、2030年までという期間では非現実的です。

 研究者グループからは“既存の省エネ・再エネの技術だけでも93%削減できる”という提言もあります(未来のためのエネルギー転換研究グループ)。

 2030年までに緊急にCO₂ の大幅な削減が求められている状況では、既存の技術や、実用化のめどが立っている技術を積極的に普及・導入することで、直ちに削減に踏み出すことが必要です。

3、日本共産党の提案――省エネと再エネで、30年度までに50~60%削減

(1)2030年度までにCO₂ を50%~60%削減する

 脱炭素社会に向けて、多くの環境団体・シンクタンクが、2030年までの目標と計画を示しています(下表)。これらは温暖化防止のNGO・NPOや研究者中心のグループ、大企業や産業界、地方自治体などが参加する団体やシンクタンクです。政治的、経済的な立場の違いはあっても、エネルギー消費を20~40%減らし、再生可能エネルギーで電力の40~50%程度をまかなえば、CO₂ を50~60%程度削減できる、という点で共通しています。

 日本共産党は、2030年度までに、CO₂ を50~60%削減する(2010年度比)ことを目標とするよう提案します。それを省エネルギーと再生可能エネルギーを組み合わせて実行します。エネルギー消費を4割減らし、再生可能エネルギーで電力の50%をまかなえば、50~60%の削減は可能です。さらに2050年に向けて、残されたガス火力なども再生可能エネルギーに置き換え、実質ゼロを実現します。

 

各団体が提起している2030年度の目標

  削減率
%減
基準年   最終エネルギー
消費削減 %
電力消費
削減 %
再エネ電力
原子力
石炭火力
気候ネットワーク 65 2013年度 CO₂ 40 (2013年度比) 20  (同左) 50以上 0 0
未来のためのエネルギー転換研究グループ 55 1990年 CO₂ 38 (2013年度比) 28 (同左) 44 0 0
自然保護基金(WWF)ジャパン 51 2013年度 CO₂ 22 (2015年度比) 15 (同左) 50 2 0
自然エネルギー財団 47 2013年度 CO₂ 30 (2013年度比) 14 (2015年度比) 45 0 0
ジャパン・クライメイト・イニシアチブ(JCI) 50 2013年度 GHG     40~50    
日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP) 50以上 2013年度 GHG     50以上    

(注) *GHGは温室効果ガス(Greenhouse Gas)で、CO₂ が大部分を占め、他にメタンやフロン、一酸化二窒素、六フッ化硫黄などを含む。
●気候ネットワークは、地球温暖化防止のために市民の立場から提案・発信・行動するNGO・NPO。
●未来のためのエネルギー転換研究グループは、日本におけるエネルギー・ミックスや温暖化問題を専門とする研究者を中心とするグループ。
●WWFは人類が自然と調和して生きられる未来を目指し、約100カ国で活動する環境団体。WWF ジャパンは、日本国内および日本が関係する問題に取り組む。
●自然エネルギー財団は、ソフトバンクグループの孫正義代表が2011年に設立し、現在も財団の会長を務める公益財団法人のシンクタンク。
●JCIは、パリ協定が求める脱炭素社会の実現に向け取り組む団体。486企業、141のNGO・団体、37の都府県市区の、合計664団体の連名で2030年度の野心的な削減目標を国に求めている。
●JCLPは、脱炭素化社会に産業界が行動を開始すべきだとして2009年に発足した企業団体で、197社が加盟。
 

(2)大規模な省エネを進める条件は大いにある

 エネルギー消費を減らす省エネルギーは、CO₂ 排出を減らすうえで決定的です。日本は、省エネという面でも世界から大きく立ち遅れており、大規模な省エネを進める条件は大いにあります。GDP当たり一次エネルギー消費量の変化割合(1990-2021年)

GDP当たり一次エネルギー消費量の変化割合
出典:IEAのEnergy Prices and Taxes Statistics などから作成(明日香壽川著『グリーン・ニューディール』)

 

 日本は、GDP当たりのエネルギー消費量でみて、1970年代のオイルショックを経て80年代までは、「世界の先進」と言える取り組みをしてきましたが、バブル崩壊後は消費量が増え、その後も停滞し、はっきりと減り始めたのは東電福島第一原発事故後です。この大きな立ち遅れは、逆に言えば、日本で省エネにまともに取り組めば、CO₂ 排出を大きく削減できる可能性があることを示しています。

 実際に、ガス火力発電の平均エネルギー効率は40%程度で、残りの6割は排熱として捨てられていますが、エネルギー効率を8割程度まで引き上げる実例も生まれています。製鉄でも、古鉄を原料に電気で精製する電炉方式は、鉄鉱石から精製する高炉方式より消費エネルギーを3割削減できるところまできています。製造業でも、断熱化や電力利用の効率化などによる省エネ投資でエネルギー消費量を2~3割減らしたり、製造過程で出ていた排熱を利用するシステム導入でエネルギー消費量を6~8割削減することも可能になっています。

 省エネは、企業でも家庭でも、多くは3~4年で、建物など耐用年数の長いものでも10年で投資した省エネ費用の回収ができ、その後はエネルギー消費減による節約効果が続きます。省エネは、「がまん」や「重荷」ではなく、企業にとっては、コスト削減のための投資であり、家計にとっても負担減になるのです。

(3)再生可能エネルギーの潜在量は電力需要の5倍――大きな可能性と必要性

 再生可能エネルギーの可能性もきわめて大きなものがあります。

 政府の試算でも、日本における再生可能エネルギーの潜在量は、現在の国内の電力需要の5倍です。再生可能エネルギーによる電力を、2030年までに50%(現状の2.5倍)、2050年までに100%にすることは十分可能です。

 日本の発電量における再生可能エネルギーの比率は22%(2020年)です。ドイツ48%、スペイン44%、イギリス43%、カリフォルニア州53%(2019年)などと比較しても大きく立ち遅れており、中国29%にも抜かれました。2030年に向けた目標でも、スペイン74%、ドイツ65%、EU全体で57%、アメリカのカリフォルニア州60%、ニューヨーク州70%となっていますが、日本は36~38%です。

 再生可能エネルギーの導入が進むほど価格は下がっており、新設の発電コストを電源別に比較すると、いまでは太陽光発電が最も安く、風力がそれに次いでいます。一方、石炭火力は太陽光の3倍、原発は4倍ものコストがかかります。その潜在的可能性をくみつくす再生エネルギーへの大転換の戦略をもつことは急務です。

 世界では、グローバル企業を中心に、自社製品やサービスの提供をはじめ事業の100%を再生可能エネルギーで行うという「RE100」の運動が広がっています。日本における再生可能エネルギーの本格導入が遅れ、石炭火力や原子力でつくった電力を使わざるを得なくなれば、日本企業は世界市場で競うことも、製品を輸出することも、できなくなってしまいます。この面からも再生エネルギーへの大転換は急務となっています。

4、脱炭素、省エネ・再エネをすすめる社会システムの大改革を

 電力と一部産業、大規模事業所の脱炭素化が、決定的に重要

 脱炭素、省エネ・再エネを大規模にすすめるためには、電力、産業、運輸、都市、住宅など、社会のあらゆる分野での大改革が必要です。

 とくに日本におけるCO₂ の排出量は、発電所(エネルギー転換)で39%、産業で25%、全体の6割以上を占めています。

 CO₂ 排出量は、電力事業と、鉄鋼(12%)、セメント(2%)、石油精製(2%)、化学工業(1%)、製紙業(0.2%)の6つの業種に集中しています。また、85の事業所でCO₂ 排出量の半分、200の事業所で60%を占めます。

 つまりCO₂ 排出の大所は限られています。電力会社と一部の産業、200程度の大規模事業所での脱炭素化は、日本全体でのCO₂ 削減をすすめるうえで決定的に重要です。

 

CO₂ の排出量の分野別割合(2019年度)

 

(1)電力分野――電力消費の削減、再エネの両面で大改革を

 電力分野は、日本全体のCO₂ 排出量の約4割を発電が占めるもとで、CO₂ 削減の成否を握っています。

 次の電力大改革を進めます。

 ①社会全体の省エネルギー化によって、2030年までに電力消費を20~30%削減する。

 ②2030年に、石炭火力、原発の発電量はゼロとする。

 ③化石燃料から再生可能エネルギーへの大転換を進め、2030年に、電力の50%を再生可能エネルギーでまかなう。

■再生可能エネルギー電力の優先利用原則を確立し、送電網・供給体制を整備する

 再生可能エネルギーの普及をすすめるうえで、全国各地につくられる小規模な再生可能エネルギー発電を有効かつ大規模に活用する体制を作ることが必要です。

 何よりも、再生可能エネルギーで発電した電力を優先的に利用する、優先利用原則を確立することです。自公政権も口では「再生可能エネルギーの主力化」と言っていますが、実態は、発電量が過剰になると、まず太陽光や風力での発電が電力系統から外され、原発や石炭火力での発電が最優先になっています。

 同時に、再生可能エネルギーで発電した電力を最大限活用できる送電網などのインフラ整備が必要です。電気は、瞬時に、石油・ガソリンのような輸送コストもなく全国に送ることができます。再生可能エネルギーはどこにでも存在しますが、自然条件の違いで特に有利な地域もあり、その条件を生かして大都市部へ送電することで、地域の活性化に役立てることもできます。

――EUでは、再生可能エネルギー電力の優先接続が義務化されており、日本でも、優先利用を義務化します。

――発送電の分離をすすめ、大電力会社の市場支配力が強大なままという現状を是正し、地域で開発した再生可能エネルギーを有効に活用できるようにします。

――発電所から送電網への接続線が小規模な再生可能エネルギー発電事業者の負担になっている現状を改め、接続線を大手の送電事業者の責任で設置させます。

――再生可能電力を全国で融通できるように、必要な送電網の整備をすすめます。9電力に区切られた送配電体制を東西2つの体制にするなど、送配電体制の整備・統合をすすめます。

■再エネは地域のエネルギー――地域と住民の力に依拠した開発を

 再生可能エネルギーは、密度は低いものの、日本中どの地域でも存在します。再生可能エネルギーは、この特徴に即して、地域と住民の力に依拠して活用をすすめてこそ、大規模な普及が可能になります。そうすれば地域おこしにとっても貴重な資源となります。地域のエネルギーとして、地域が主体になって開発・運営し、その事業に資金を供給する取り組みを推進する必要があります。

――自治体のイニシアチブも発揮して、住民の合意と協力、地域の力に依拠し、利益が地域に還元され、環境破壊を起こさない再生可能エネルギーの利用をはかります。

――住宅や小規模工場の屋根への太陽光パネルの設置、自治体主導や住民の共同による事業、屋根貸し太陽光発電事業などを推進します。そのために、再生可能エネルギー電力の固定価格買取制度を地域の多様な取り組みを促進するように改善します。

■再エネ導入の最大の障害=乱開発をなくすための規制を

 再生可能エネルギーの普及の大きな障害になっているのが、メガソーラーや大型風力発電のための乱開発が、森林破壊や土砂崩れ、住環境の悪化や健康被害の危険を広げていることです。目先の利益追求での乱開発・環境破壊を放置するなら、再生可能エネルギーへの大胆な転換を阻害し、気候危機も打開できなくなってしまいます。

 二つの方向での解決が必要です。

①環境を守る規制を強化し、乱開発をなくす。

 森林法などの現行法は、森林を伐採してメガソーラー発電所をつくるなどの事態を想定していません。環境保全のための森林法改正、土砂崩れの危険性も評価事項に加えるなどアセスメントの改善が必要です。発電開始後も点検を行い、環境破壊や人体への悪影響がある場合には必要な是正措置をとらせます。

 環境保全地区と建設可能地区を明確にしたゾーニングを、自治体が住民の参加・合意のもとで行うことも必要です。域外・外国の資本による乱開発を防止することは、利益の地域外への流出を防ぎ、地域のエネルギーであり資源である再生可能エネルギーを、地域の産業として開発し、地域の雇用や需要の創出につなげることにもなります。

②「新たな開発」ではなく、既存の施設・建築物・未利用地などの活用を推進する。

 工場の屋根に太陽光パネルを設置して、エネルギー転換とコスト削減を実現した企業も生まれています。欧州では、ほとんどの住宅や建築物に太陽光パネルが設置されている町も多くあります。固定価格買取制度の改善をはじめ、開発の必要がない再生可能エネルギー導入を推進することが必要です。

■日本の条件にあった再エネ技術の開発を進める

 世界が再生可能エネルギー導入に本格的に動き出していた2003年に、政府は、風力発電の国の研究を「技術が成熟したので不要になった」として打ち切りました。メーカーも開発を中断し、日本の風力発電は輸入に頼らざるを得なくなっています。日本は温帯モンスーン気候のもとで、風の強さや風向きが急激に変わるという特質があり、落雷も多いので、その条件にあった風力発電が必要です。日本の条件に合った再生可能エネルギーの技術開発を国が率先してすすめます。

(2)産業分野――省エネと脱化石燃料の社会的責任を果たす規制と支援を

■CO₂ 削減目標を業界・企業の「自主目標」まかせでなく、国との「協定」にして国民への公約にします。

 産業分野でのCO₂ 排出は電力分野に次いで大きな比重を占めています。しかし、産業分野でのCO₂ 削減の目標と計画は、業界や企業の「自主目標」という“企業まかせ”にとどまっています。イギリスなどでは削減目標や計画を政府と企業の「協定」として公表しています。政府とCO₂ 排出量が多い企業が「協定」を結ぶことは、産業分野でのCO₂ 削減に政府も責任を負うとともに、国民への公約になります。

――CO₂ 排出量が大きい6つの業界、200程度の大規模事業所に、CO₂ 削減目標と計画、実施状況の公表などを「協定」として政府と締結することを義務化します。未達成の場合には課徴金を課します。

――その他の企業には規制ではなく、第三者の認定機関が各企業の目標と計画、進捗状況を評価する制度をつくり、CO₂ 削減の取り組みが正当に評価されるようにします。

■中小企業の「省エネ投資」を支援します。

 中小企業にとっても、脱炭素の取り組みは光熱費・燃料費削減などのコスト面だけでなく、売上げの拡大、融資獲得といった事業の成長につながります。

――中小企業、農林漁業を対象に、「省エネ投資」のための無利子・無担保・無保証の融資制度を創設します。

――2兆円の「グリーンイノベーション基金」を大企業だけでなく、中小企業、農林漁業でも活用できるようにする、CO₂ 削減計画を持った中小・零細企業が利用しやすい「グリーン減税」を創設するなど、税財政による支援を強化します。

■脱炭素と結びついた農業・林業の振興

 地球規模での食料難とともに、「農業による環境破壊」や森林破壊が大きな問題になっており、食料や木材の自給率向上は国際的な責任です。耕作農地の減少を食い止め、CO2貯留量を増やす農地を確保することも大切です。所得補償、価格保障、国内材の活用など農業、林業の基本的な振興策とともに、脱炭素・環境保全型の農林業を振興します。

――農山漁村での再生可能エネルギーの活用を推進します。ハウスなどの農業施設での化石燃料ゼロ、木材・バイオマス素材への転換など、生産プロセスの脱炭素化への取り組みを支援します。

――農地でのソーラーシェアリングや耕作放棄地での太陽光発電をすすめます。

――小規模バイオマス発電の普及のために、収益性が上がる買い取り価格の設定や、小規模木質発電に適する山村地域への送電線整備などをすすめます。

(3)運輸・交通分野――交通政策の全面的転換、自動車からのCO₂ 排出を削減・ゼロに

■交通政策を脱炭素の観点から全面的に転換する

 脱炭素や環境優先の交通政策に転換し、鉄道、路線バスなどの公共交通を重視します。40年前の国鉄民営化から続いている「民間まかせ、市場まかせ」の鉄道政策を見直し、鉄道の公共性、脱炭素社会への重要な役割にふさわしく国が公的に支えることが求められています。

――全国鉄道網を維持・強化し、脱炭素化をすすめるための公共交通基金を創設し、不採算地域での鉄道事業の赤字を適切に補てんしたり、車両・設備の省エネ化を支援します。基金の財源は、ガソリン税をはじめ自動車関連税、航空関連税などの交通関係の税の一部や、JR東日本、東海、西日本などの巨額利益の一部も組み入れます。

――新幹線の4倍もの電力を消費する、リニア中央新幹線の建設は中止します。

■電気自動車などを普及し、2050年までに自動車からのCO₂ 排出をゼロにする

 多くの自動車は十数年で買い替えられます。いまから年限を定めて切り替えをすすめれば、2050年までに自動車からのCO₂ 排出をゼロにできます。

――新車販売を2030年までに、ガソリン車から電気自動車(EV)などゼロエミッション車(ZEV)に全面的に切り替えます。大型トラックなどのディーゼル車も早期の切り替えをすすめます。その際、自動車メーカーに下請け・関連企業にたいする社会的責任を果たさせます。

――公共交通機関と組み合わせた自転車利用など自転車利用環境を整えます。

(4)都市・住宅――断熱・省エネのまちづくりを進める

 都市・住宅の断熱・省エネ化を、新築・改築時に進めることが必要です。また、都市の再開発や大型開発事業にあたっては、CO2排出量を削減するという視点から計画を見直します。

――新築・改築時の省エネ・再生エネ化を規制と助成一体にすすめます。一定規模の建物建設に断熱化、太陽光パネル設置などの脱炭素化対策を義務化するとともに、住宅建設への省エネ減税・住宅ローン減税の上乗せなどを行います。

――官公庁、学校など公共建築で、太陽光パネルで消費エネルギーがまかなえる「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)」、「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)」を実現するなど、公共施設から脱炭素をすすめます。

――ゴミの焼却熱、事業所のボイラー熱、バイオマス発電の排熱をはじめ、未利用熱・地中熱等を病院、オフィス、住宅などの熱エネルギー源として利用をはかります。

――公共事業でライフサイクル・アセスメントを実施して、調達、建築、運用、メンテナンスにいたる全過程でCO₂ 排出量を公開します。環境破壊の無秩序な都市再開発をやめ、自然の空気の流れや日差しを有効利用する都市計画をすすめます。

(5)自治体――ゼロエミッションをすすめる

 「2050年CO₂ 排出ゼロ」を表明した自治体は40都道府県、268市、10特別区、126町村(8月31日現在)にのぼりますが、その取り組みは緒に就いたばかりです。すべての地方自治体が2030年までの地球温暖化対策推進計画を策定し、住民とともに実践の先頭に立つよう、責任を持った取り組みを加速することが求められています。また、地域に還元され、貢献する再生可能エネルギー活用をすすめるために、自治体が役割を発揮することが求められています。

――公共施設、公共事業、自治体業務でどれだけCO₂ を削減できるかなど、地方自治体自らの脱炭素化に向けた「目標と計画」と、区域内の脱炭素化の「目標と計画」という両面での「目標と計画」を策定します。その実現のために、地元企業と独自の協定や、省エネ投資への自治体独自の支援、断熱・省エネルギー住宅へのリフォーム、太陽光発電用パネルの設置などへの助成を行います。 

――住民参加のもとで、自治体がゾーニングを行い、地域の環境と両立した形で再生可能エネルギーが導入「できる」場所と「できない」場所を “可視化”します。

――各自治体に、太陽光など再生可能エネルギーによる電力の利用、税金の優遇、補助金の申請、脱炭素に有効な製品・サービスの選択など、住民や地元企業に専門的なアドバイスを行える支援窓口を、環境省、都道府県との連携を強化しながら、設置します。

5、脱炭素と貧困・格差是正を二本柱にした経済・社会改革で、持続可能な成長を

(1)脱炭素社会の実現は、「耐乏」でも「停滞」でもなく、持続可能な成長に道を開く

 脱炭素化、省エネルギーと再生可能エネルギーの推進は、生活水準の悪化や耐乏生活を強いるものでも、経済の悪化や停滞をもたらすものでもありません。それどころか、新しい雇用を創出し、地域経済を活性化し、新たな技術の開発など持続可能な成長の大きな可能性を持っています。

 省エネは、企業にとっても中長期的な投資によってコスト削減とまともな効率化をもたらします。リストラ・人件費削減という経済全体にマイナスとなる「効率化」とは正反対です。住宅などの断熱化は、地域の建設業などに仕事と雇用を生みだします。 
再生可能エネルギーのための地域の発電所は、石炭火力や原発などより、はるかに多い雇用を生み出し、地域経済の活性化につながります。海外に依存してきた化石燃料への支払いは大幅に減り、日本経済の弱点である低いエネルギー自給率は大きく向上し、再エネの普及によるコスト削減もあり、電気料金の値下げにもつながります。

 ある研究グループの試算では、2030年までに、エネルギー需要を約40%削減する省エネと、再生可能エネルギーで電力の44%をまかなうエネルギー転換を実施すれば、年間254万人の雇用が新たに創出され、エネルギー転換で影響を受ける産業分野での現在の雇用者20万人をはるかに上回ります。投資額は、2030年までの累計で202兆円となり、GDPを205兆円押し上げ、化石燃料の輸入削減額は52兆円になるとされています(未来のためのエネルギー転換研究グループ 「レポート2030」)。

 国際エネルギー機関(IEA)は、クリーンなエネルギーシステム構築、クリーンな交通システム、産業部門の省エネなど、持続可能性を重視した施策に3年間で3兆ドルを投じれば、世界のGDP成長率を、年平均で1.1%ポイント増加させると予測しています(「持続可能なリカバリー(経済復興)」2020年6月)。

 脱炭素社会の実現は、「耐乏」でも「停滞」でもなく、持続可能な成長に道を開くものなのです。

(2)コロナからの復興はグリーン・リカバリー(緑の復興)で

 経済成長と脱炭素化を同時にすすめるという認識は世界に広がり、コロナで落ち込んだ経済を立て直すにあたって、グリーン・リカバリー(緑の復興)が世界的規模での大きな課題になっています。

 EUは、新型コロナからの復興予算の30%を気候変動対策などのグリーン・リカバリーに投じるとして、7年間で140兆円に上る長期予算案と約95兆円の経済復興策を打ち出し、再生可能エネルギーの普及や電気自動車への転換のための巨額のインフラ支援などが盛り込まれました。

 フランス政府は、経営難に陥ったエールフランスに資金を融資するにあたって、列車など代替手段がある2時間半以内の国内路線を縮小することを条件にするなど、脱炭素化を促す方向性が明確になっています。 

 しかし、日本政府はこのような考え方を対策の基本に位置づけていません。本気で2050年にCO₂ 排出実質ゼロをめざすなら、“コロナ前”に戻る従来型の「経済対策」ではなく、省エネ・再エネの推進を軸にしたグリーン・リカバリーこそすすむべき道です。

(3)気候危機の打開は、貧困と格差をただすことと一体のもの

 気候危機打開の取り組みをすすめるためには、財界いいなりの政治を変え、石炭火力利益共同体、原発利益共同体の抵抗を排除しなければなりません。

 とりわけ、1990年代から顕著になった新自由主義の政治の根本的な切り替えが必要です。大企業の目先の利益拡大と株主利益の最大化をめざす新自由主義によって、企業は省エネや再生可能エネルギーのような中長期的な投資より、短期の利益確保に追われ、金融投機やリストラによるコスト削減にはしりました。

 気候危機の打開は、貧困と格差をただすことと一体のものです。どちらも根っこにあるのは、目先の利益さえあがればよい、後は野となれ山となれの新自由主義の政治であり、その転換こそが求められています。

 脱炭素化は、大きな社会経済システムの転換、「システムの移行」を必要とする大改革です。再生可能エネルギーは、将来性豊かな産業であり、地域経済の活性化にもつながる大きな可能性をもっていますが、そこでの雇用が非正規・低賃金労働ということでは、「システム移行」への抵抗も大きくなり、地域経済の活性化どころか、衰退に拍車をかけるものにもなりかねません。脱炭素化のための「システムの移行」は、貧困や格差をただし、国民の暮らしと権利を守るルールある経済社会をめざす、「公正な移行」でなくてはなりません。

 自公政権は「解雇規制などの労働者保護があるから古い産業から新しい産業への労働移動が起きない」と言って、労働法制を改悪し、非正規雇用を増やす新自由主義の政治をすすめてきました。しかし、現実に起きたことは、労働法制の改悪で「新しい産業」でも不安定・低賃金の非正規雇用が急速に広がり、それと一体で正社員の長時間労働が激化したのです。労働条件が悪化する「雇用移動」は、リストラ・解雇などの強制力がなければ起きませんし、それが雇用の不安定化と貧困と格差の拡大をまねき、日本社会と経済にとっても大きな打撃となったのです。

 脱炭素化のための「システムの移行」にさいして、こうした誤った道を繰り返してはなりません。再生可能エネルギーをはじめとした新しい成長分野でも、エネルギー転換の影響を受ける産業でも、人間らしく働ける雇用のルールを確立し、雇用と暮らしを抜本的に向上させることが「公正な移行」のために必要です。

 気候危機の打開は、貧困と格差の是正と一体に――「公正な移行」として推進してこそ、達成することができます。

(4)脱炭素に向けた民間投資の促進と公的投資のための財源について

 脱炭素に向けて、省エネや再生可能エネルギーのための民間投資と、脱炭素化に必要なインフラ整備のための公共投資が必要です。専門家の試算では、2030年までにCO₂ 半減を達成するためには、民間投資が150兆円、公共投資が50兆円という規模が必要です(未来のためのエネルギー転換研究グループ)。

■企業にとって利益を生み出し、将来性のある投資

 省エネや再生可能エネルギーは、企業にとって利益を生み出し、将来性も大きく期待できる投資です。日本の大企業は400兆円を超える巨額の内部留保をもっています。史上最高の利益をあげてきたものの国内の需要が冷え込んでいるために、新たな投資先がないためです。脱炭素化を国家の大プロジェクトとしてすすめることは、こうした資金の新たな投資先になります。

■公共事業、エネルギー関連予算の転換で

 公的投資は、先の試算では年間5兆円程度の規模が必要になりますが、現在でも年間25兆円規模の公共投資が行われており、巨大開発の見直しなど公共投資の転換でまかなうことができます。

 中小企業や住宅などを支援するための無利子融資への利子補給などの財源は、それほど大きくありませんが必要です。こうした財源は、公共事業の転換とともに、原発に大きな比重を割いているエネルギー関連予算の抜本見直しでつくります。

 2021年度予算をみると、エネルギー関連予算のうち、割合が最も多いのが原子力で33.8%(4,121億円)、次いで石油、石炭、ガスなどの化石燃料及び資源で20.7%(2531億円)です。省エネルギーや温暖化対策は19.8%(2,418億円)に留まっていす。エネルギー予算の7、8割を再生可能エネルギーに振り向けます。

■炭素税の拡充

 炭素税は、スウェーデンではCO₂ 1トン当たり約1万7000円、フランスでは約5600円を課していますが、日本では温暖化対策税で1トン当たり289円と極めて低額にとどまっています。炭素税などのカーボンプライシングは化石燃料の使用を抑制する効果があるとともに、当面の財源にもなります。炭素税は、脱炭素が完了するまでの一時的な財源ですから、脱炭素に必要な公的な事業、支援策の財源としても検討していきます。

気候危機打開へ――いまの政治を変えるために力を合わせよう

 脱炭素社会の実現は、私たち一人ひとりの決意と行動にかかっています。

 一人ひとりが気候危機打開の主人公です。ライフスタイル、生活様式を見直すことも、自分の地域にある再生可能エネルギーを、地域のみなさんと力をあわせて開発・利用することも大切です。

 同時に、個々人や家庭の努力だけでは、脱炭素は実現できません。気候変動の重大な危機は、石炭火力や原発に固執する、いまの政治を変えることなしには、打開することはできないからです。

 いま、気候危機の打開を求める動きは世界で大きく広がっています。とくに、「Fridays For Future」(未来のための金曜日)という、若い人たちを中心にした運動が世界でも日本でも広がっていることは、明日に向けた力強い動きではないでしょうか。

 地球を守り、将来の世代に豊かな自然環境を引き継ぐために、いまの政治を変えましょう。思想・信条の違いをこえて力をあわせることをよびかけます。


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地球温暖化(地球沸騰化) 防止するには コンクリート(アスファルト)から人へ緑へ どこでも植樹

2024-10-19 19:42:23 | 未分類

地球温暖化(地球沸騰化) 防止するには コンクリート(アスファルト)から人へ緑へ どこでも植樹

 

ダム撤去

 

街路樹も保存と拡大・撤去は以ての外

 

木造建物の普及と拡大

 

緑に関する助成制度 - 愛知県 (pref.aichi.jp)

 

2021年9月11日気候危機を打開する日本共産党の2030戦略│2021総選挙政策│日本共産党の政策│日本共産党中央委員会 (jcp.or.jp)

 

地球温暖化対策における緑化推進の取り組み (jichiro.gr.jp)

京都府本部/自治労京都市職員労働組合 稲田 利幸

 

都市緑化分野における地球温暖化対策 平成19年2月国土交通省交通省<4D6963726F736F667420506F776572506F696E74202D2081698E9197BF8255816A93738E7397CE89BB95AA96EC82C982A882AF82E9926E8B8589B7926789BB91CE8DF42E707074> (mlit.go.jp)

 

自然と共生するまちづくり、グリーンインフラの可能性 (daiwalease.co.jp)

 


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【どうするのでしょうか中部電力と関西電力・・・】 コンクリーㇳで作った矢作ダムや黒部川ダム群にも寿命があります

2024-10-19 19:25:15 | 未分類

【どうするのでしょうか中部電力と関西電力・・・】 コンクリーㇳで作った矢作ダムや黒部川ダム群にも寿命があります

 

矢作ダム管理所 (mlit.go.jp)

 

水力発電所ギャラリー 中部電力矢作第一発電所 - 水力ドットコム (suiryoku.com)

 

奥矢作第一・第二水力発電所 - 水力発電所|中部電力 (chuden.co.jp)

 

恵南豪雨 - Wikipedia

 

恵南豪雨(けいなんごうう、恵南豪雨災害)は、2000年(平成12年)9月11日から9月12日に岐阜県で起こった豪雨災害水害)。全国的に東海豪雨と呼ばれる豪雨災害の岐阜県における呼称である[1]

矢作川支流の上村川が氾濫するなど、特に恵那郡南部(恵南)での被害が大きかったことから名づけられた。大量の雨が局地的に降ったことで、これらの河川の上流部にある人工林が山腹崩壊を起こし、土石流を発生させて大量の倒木が下流へ流出したことで被害が拡大したとされる[2]。人的被害としては、いずれも恵那郡上矢作町で死者1人と重傷者1人が発生している[1]

 

その時の矢作ダムは?

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水の宝庫 黒部川[関西電力] (kepco.co.jp)

 

発電所・変電所・送電線路・設備マップ | 黒部川電力株式会社 (kurobegawa-denryoku.com)

 

黒部川第四発電所 - Wikipedia

 

主な水力発電所|関西電力の水力発電所|水力発電|再生可能エネルギーへの取組み|エネルギー|事業概要|関西電力 (kepco.co.jp)

 

コラム コンクリートの寿命について (mlit.go.jp)

コラム コンクリートの寿命について

 「コンクリートの寿命」と聞いて、「コンクリートには寿命があるのか?」と疑問に思う方も多いかもしれません。図表1-3-4で見たように、笹子トンネル事故後、社会インフラの老朽化問題に対する認識度は高まっているものの、依然として半数以上の方が、社会インフラの老朽化問題を「知らなかった」または「聞いたことはあるがよく知らない」と回答している状況です。
 このコラムでは、頑健に見えるコンクリートにも、材料や施工方法、設置される場所の環境的条件等により変わってくる寿命があるということを、「コンクリート崩壊-危機にどう備えるか」の著者である法政大学デザイン工学部の溝渕利明教授へのインタビューを通じてご紹介します。
(*溝渕利明(2013)「コンクリート崩壊―危機にどう備えるか」PHP研究所)

○先生は、ご著書のなかでコンクリートの歴史についても紹介されておられますね。
 -現在知られているもっとも古いセメント系材料としては、今日使用されている成分や製法とは同じではないものの、イスラエルのイフタフ遺跡から発見されたものがあります。大型居住跡の床から出土したコンクリートは、15~60N(ニュートン)/mm2の圧縮強度があり、これは現在用いられているコンクリートと同等以上の強度です。イフタフ遺跡は紀元前7000年ごろの遺跡ですから、このコンクリートは9000年以上の寿命をもっているということができます。

○コンクリートには、そのような長い歴史があるんですね。でも、そのような昔の遺跡からコンクリートが出てくるということは、やはりコンクリートの寿命は相当長いということでしょうか。
-コンクリートは、押される力には強い一方、引っ張られる力には弱いという特性があります。この問題を解決するため、19世紀になると、コンクリートの内部に鉄筋を配置した鉄筋コンクリートが開発されました。1867年のパリ万博には、ジョゼフ・モニエという植木職人が鉄筋を配置した植木鉢を出品したことが記録されています。鉄筋を配置したコンクリートの登場により、それまでにない形状の建築物を建設することが可能になりましたが、その一方で、内部の鉄筋の劣化という問題を抱えることになりました。これによりコンクリートの寿命は数十年から数百年に短くなってしまいました。
 コンクリートの寿命は、工事現場で採用される工法とも関係しています。戦前の施工現場では、固いコンクリートを手動のカートで運ぶことが一般的でしたが、高度成長期以降の大量・急速施工の時代には、工場から運ばれたコンクリートを必要な位置までポンプで送るというやり方が一般化しました。ポンプで圧送できるためには、コンクリートに水を多く含ませ、軟らかくしなければなりません。こうした製法で作られたコンクリートの寿命は、比較的好条件のもとで100年程度、海岸部等の悪条件下では50年程度といわれています。

○なるほど。気象条件によっても寿命は変わってくるのですね。
-材料、温度・湿度、含まれる水分量、設置環境における塩化物や二酸化炭素の量といった要因も、コンクリート内部の化学反応を通じて、寿命に影響します。コンクリートの劣化には多様で複雑な過程がありますが、例えば、海岸近くのコンクリートや、冬季に融雪剤に触れるコンクリートでは、塩分がコンクリート内部に浸透し、それが鉄筋と反応することで鉄筋を腐食させます。また、別の例としては、安山岩等を材料に作られたコンクリートは、「アルカリシリカ反応」と呼ばれる亀甲状のひび割れを生じさせることが知られています。この現象は、1980年代に「コンクリート・クライシス」として話題となりました。
 このように、一見すると永久にもつかのように見えるコンクリートも、内部では長期間のうちに様々な要因によって劣化が進行しています。適切なメンテナンスを行うことにより、コンクリート構造物の機能を維持し、大切に使っていくことが重要です。

○現在、社会インフラの老朽化が大きな問題となってきていますが、今後の取組みとして特に先生が重要と感じておられることを教えてください。
-やはりそれは人材の育成です。戦後は、国土の復興や国づくりに携わりたいという志向が強く、土木は大変人気のある分野でした。でも、今は昔と違って学生の間で土木はあまり人気がありません。また、最近は土木系の学部に来る学生でも、計画策定、まちづくり、復興といったテーマに関心が高いように思います。学生の関心が計画やまちづくりというところにあるので、メンテナンスの講義をしてもあまり関心を持ってもらえていないように感じることがあります。
 学生にメンテナンスの知識・ノウハウを学ぼうと意欲を持ってもらうには、例えば資格制度を活用するのが有効ではないかと思います。今の学生は、キャリアメイクへの関心が強いので、社会的に評価・リスペクトされるメンテナンスに関する資格があって、それを取得することのメリットを訴えていけば、自然と若い技術者が育っていくのではないかと思います。

 

図表1-3-31 コンクリートの寿命の幅とその要因
図表1-3-31 コンクリートの寿命の幅とその要因
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

黒部川におけるダムの排砂について

黒部川は、その急峻な黒部峡谷を一気に下っていく激しい流れと豊富な水量から、古くから電源開発が行われるとともに、幾度となく洪水被害を繰り返してきた河川であり、現在、5つの発電機能を有する利水ダム(黒部川本川に黒部ダム、仙人谷ダム、小屋平ダム、出し平ダムの4ダム、黒薙川支流に北又ダム)と1つの洪水調節機能を有する多目的ダム(宇奈月ダム)が整備されています。
一方、黒部川は全国でも有数の流出土砂の多い河川(3,300m3/km2/年:宇奈月ダム地点)であることから、これらダム群の最下流部に位置する関西電力の出し平ダム、国土交通省の宇奈月ダムでは、ダムに堆積する土砂を下流に排出できるよう、それぞれに排砂設備が設けられています。
2つのダムの排砂設備の運用にあたっては、利水や治水といったそれぞれの機能を適確に維持しながら、黒部川の上流から下流、そして海岸まで含めた流域全体を考慮して、排砂による環境への影響をできるだけ軽減するように、出水に合わせて行う連携排砂を平成13年より実施しています。
その間、流域市町をはじめとした関係機関により構成される黒部川土砂管理協議会、学識経験者により構成される黒部川ダム排砂評価委員会における熱心な議論を経るとともに地元関係者の皆さまとの幾度にもわたる協議を重ね、より自然に近いかたちでの連携排砂を目指してきたところです。
黒部川 出し平ダム 宇奈月ダム 連携排砂のガイドライン(案) 平成29年3月
これまで実施してきた16年間の連携排砂により、排砂に関する一定の手法が確立されてきたと考えられることから、現在運用している最新の手法やこれまでの検討の経緯、技術の蓄積をガイドライン(案)としてとりまとめることといたしました。
本書は、これまでの連携排砂で得られた経験や知見、規則やその背景を記載するとともに最新の手法について記載していますが、その行為自体が自然現象を扱うものであることから、常に最新の知見を踏まえながら更新していくものであり、案を付したままとしています。


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コラム コンクリートの寿命について

2024-10-19 19:20:20 | 未分類

コラム コンクリートの寿命について (mlit.go.jp)

 

コンクリート - Wikipedia

 

概要

[編集]
コンクリート製のモノレールの軌道(画面右手から奥へ伸びる。米国シアトル

砂利などをセメントで固めた物で建築土木工事材料として多く利用される。コンクリートは鋼材とともに現代の建築土木工事には不可欠な構造材料である[1]強度と価格の面や施工の安易さから、一般に最も広範に使用されている建築資材の一つであり、建築物道路ダム高架橋トンネル港湾設備と用途は幅広い。

コンクリートはセメント、骨材(粗骨材や細骨材)、水および若干の空気泡からなる[1]。コンクリートの場合は粗骨材(砂利や砕石)も細骨材(砂や砕砂)も用いられるのに対し[1]、セメントペーストに細骨材のを練混ぜたものはモルタルと呼び区別する[2]

コンクリートは圧縮力には耐えられるが引張力には弱いため、コンクリートを単体で使うより、コンクリートの中に鉄筋を入れた鉄筋コンクリートとして使われることが多い。コンクリートと同じ熱膨張率を持つ鉄筋を入れることで引張力を鉄筋が受け持ち、どちらの力にも十分な強度を持たせることができる。また、鉄筋コンクリートに鉄骨を埋め込んだ鉄骨鉄筋コンクリートや、鉄骨鉄筋コンクリートの鉄骨を鋼管に置き換えた鋼管コンクリート、あらかじめ圧縮力をかけておくことによって大きな引張力が作用しても軽減できるプレストレスト・コンクリート、生コンクリートに合成樹脂繊維を混ぜ込んで強度・延性を増した繊維補強コンクリートも用いられる。

 

コラム コンクリートの寿命について

 「コンクリートの寿命」と聞いて、「コンクリートには寿命があるのか?」と疑問に思う方も多いかもしれません。図表1-3-4で見たように、笹子トンネル事故後、社会インフラの老朽化問題に対する認識度は高まっているものの、依然として半数以上の方が、社会インフラの老朽化問題を「知らなかった」または「聞いたことはあるがよく知らない」と回答している状況です。
 このコラムでは、頑健に見えるコンクリートにも、材料や施工方法、設置される場所の環境的条件等により変わってくる寿命があるということを、「コンクリート崩壊-危機にどう備えるか」の著者である法政大学デザイン工学部の溝渕利明教授へのインタビューを通じてご紹介します。
(*溝渕利明(2013)「コンクリート崩壊―危機にどう備えるか」PHP研究所)

○先生は、ご著書のなかでコンクリートの歴史についても紹介されておられますね。
 -現在知られているもっとも古いセメント系材料としては、今日使用されている成分や製法とは同じではないものの、イスラエルのイフタフ遺跡から発見されたものがあります。大型居住跡の床から出土したコンクリートは、15~60N(ニュートン)/mm2の圧縮強度があり、これは現在用いられているコンクリートと同等以上の強度です。イフタフ遺跡は紀元前7000年ごろの遺跡ですから、このコンクリートは9000年以上の寿命をもっているということができます。

○コンクリートには、そのような長い歴史があるんですね。でも、そのような昔の遺跡からコンクリートが出てくるということは、やはりコンクリートの寿命は相当長いということでしょうか。
-コンクリートは、押される力には強い一方、引っ張られる力には弱いという特性があります。この問題を解決するため、19世紀になると、コンクリートの内部に鉄筋を配置した鉄筋コンクリートが開発されました。1867年のパリ万博には、ジョゼフ・モニエという植木職人が鉄筋を配置した植木鉢を出品したことが記録されています。鉄筋を配置したコンクリートの登場により、それまでにない形状の建築物を建設することが可能になりましたが、その一方で、内部の鉄筋の劣化という問題を抱えることになりました。これによりコンクリートの寿命は数十年から数百年に短くなってしまいました。
 コンクリートの寿命は、工事現場で採用される工法とも関係しています。戦前の施工現場では、固いコンクリートを手動のカートで運ぶことが一般的でしたが、高度成長期以降の大量・急速施工の時代には、工場から運ばれたコンクリートを必要な位置までポンプで送るというやり方が一般化しました。ポンプで圧送できるためには、コンクリートに水を多く含ませ、軟らかくしなければなりません。こうした製法で作られたコンクリートの寿命は、比較的好条件のもとで100年程度、海岸部等の悪条件下では50年程度といわれています。

○なるほど。気象条件によっても寿命は変わってくるのですね。
-材料、温度・湿度、含まれる水分量、設置環境における塩化物や二酸化炭素の量といった要因も、コンクリート内部の化学反応を通じて、寿命に影響します。コンクリートの劣化には多様で複雑な過程がありますが、例えば、海岸近くのコンクリートや、冬季に融雪剤に触れるコンクリートでは、塩分がコンクリート内部に浸透し、それが鉄筋と反応することで鉄筋を腐食させます。また、別の例としては、安山岩等を材料に作られたコンクリートは、「アルカリシリカ反応」と呼ばれる亀甲状のひび割れを生じさせることが知られています。この現象は、1980年代に「コンクリート・クライシス」として話題となりました。
 このように、一見すると永久にもつかのように見えるコンクリートも、内部では長期間のうちに様々な要因によって劣化が進行しています。適切なメンテナンスを行うことにより、コンクリート構造物の機能を維持し、大切に使っていくことが重要です。

○現在、社会インフラの老朽化が大きな問題となってきていますが、今後の取組みとして特に先生が重要と感じておられることを教えてください。
-やはりそれは人材の育成です。戦後は、国土の復興や国づくりに携わりたいという志向が強く、土木は大変人気のある分野でした。でも、今は昔と違って学生の間で土木はあまり人気がありません。また、最近は土木系の学部に来る学生でも、計画策定、まちづくり、復興といったテーマに関心が高いように思います。学生の関心が計画やまちづくりというところにあるので、メンテナンスの講義をしてもあまり関心を持ってもらえていないように感じることがあります。
 学生にメンテナンスの知識・ノウハウを学ぼうと意欲を持ってもらうには、例えば資格制度を活用するのが有効ではないかと思います。今の学生は、キャリアメイクへの関心が強いので、社会的に評価・リスペクトされるメンテナンスに関する資格があって、それを取得することのメリットを訴えていけば、自然と若い技術者が育っていくのではないかと思います。

 

図表1-3-31 コンクリートの寿命の幅とその要因
図表1-3-31 コンクリートの寿命の幅とその要因
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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しんぶん赤旗 ダム事業に関する六つの提言/2001年7月19日 ダム問題プロジェクトチーム (jcp.or.jp)

2024-10-19 19:16:50 | 未分類

しんぶん赤旗 ダム事業に関する六つの提言/2001年7月19日 ダム問題プロジェクトチーム (jcp.or.jp)

 

無駄と環境破壊のダム事業の抜本的な見直しを求める

ダム事業に関する六つの提言

2001年7月19日 日本共産党国会議員団 ダム問題プロジェクトチーム


 日本共産党の筆坂秀世政策委員長が十九日発表した「無駄と環境破壊のダム事業の抜本的な見直しを求める―ダム事業に関する六つの提言」の全文は、次の通りです。


 無駄と環境破壊の公共事業の典型として、いま全国で問題になっているのが大型ダム事業です。日本共産党国会議員団が調査した全国二十二カ所のダムだけでも、事業費を合計すると三兆五千億円にもたっしており、この無駄と浪費にメスを入れることは、環境破壊をくい止めるだけでなく、国・地方の財政再建にとって焦眉(しょうび)となっています。

 党国会議員団のダム問題プロジェクトチームは、調査をふまえ、ダム事業の抜本的な見直しのために、次のような提言を行うものです。

一、欧米でのコンクリートダムからの脱却の動きと、正反対の自民党政治

 欧米では、九〇年代の初めからダムだけに頼らない利水・治水対策にきりかえ、改修ずみの河川を再び自然にもどす工事も十年以上前から始めており、河川の自然環境としての価値を大切にする方向にふみ出しています。とくにアメリカでは「川の再生」をテーマに、すでに五百をこえるダムを撤去したうえ、グラインスキャニオンなど大規模なダムも取り壊し、生態系と漁業の回復や観光振興をはかろうとしています。

 日本でも地方から新たな動きが始まっています。昨年四月、鳥取県の片山知事は治水と利水の両面から中部ダムは必要がないと判断し中止を決め、さらに、全国に先駆けて、水没する予定だった地域を対象に、河川改修と定住促進策を含む地域振興計画案を住民に提示しました。また、今年二月には、長野県の田中知事が「脱ダム宣言」を発表しました。

 依然として大型ダムに固執する小泉内閣

 こうした新しい動きが始まっているにもかかわらず、六月二十一日に国土交通省が示した「公共事業改革への取組」では、国の直轄や水資源公団の事業と、国が補助をしている事業のうち、大型ダムについては、新たに「実施計画調査」に着手することは凍結するとしたものの、すでに着手している事業は二百七十三件あり、そのうち総事業費が決まっている百五十六件の事業費は、合計で九兆円にのぼります。これらの具体的な見直しについてはいっさい言及していません。川辺川ダムなど、あくまで計画中、建設中のダムを強行しようという小泉内閣の姿勢は、コンクリートダム脱却をめざす流れを、かたくなに拒否するものといわざるをえません。

二、調査で浮き彫りになったダム事業の問題点

 治水、利水など事業の目的そのものが破たん

 党国会議員団が、今回調査したダムは、そのほとんどが利水、発電、治水などをあわせた多目的ダムの形態をとっています。

 岐阜県の徳山ダムの場合、岩屋ダムなど都市用水の既存の供給力だけでも完全に供給過剰になっていたのに、長良川河口堰(かこうぜき)などの分が加わり、その上さらに徳山ダムの新たな供給力も合わせれば、需要実績の倍を軽く超えます。だれの目にも、水余りは明らかです。

 熊本県の川辺川ダムや秋田県の成瀬ダムも農業用水としての利用目的はなくなり、北海道の平取ダムでも苫小牧東部(苫東)開発の破たんで工業用水の利用目的が失われています。神奈川県の相模大堰も水需要は見込めず、愛媛県の山鳥坂ダムでも、建設省(当時)自身が「渇水対策ではない」と言明したように、計画量は実際とかけ離れています。

 実際には水需要がないにもかかわらず、国や県がダム建設をすすめるためのよりどころにしているのが「水資源開発基本計画」(フルプラン)です。国土庁(当時)が一昨年、策定した「全国総合水資源計画」(ウォータープラン21)は、一九八七年策定の前回の「計画」(ウォータープラン二〇〇〇)よりも、上水と工業用水を合わせた都市用水需要を五分の一に、大幅に下方修正しました。ところが、ダム建設の“根拠”となる「水資源開発基本計画」(フルプラン)の方は、いっこうに下方修正がされていません。ここにも、ともかくダムをつくりたいという国土交通省の姿勢がよく表れています。

 利水が批判を浴びると、次は治水を持ち出すというのが、どこでも“無駄なダム”をすすめるパターンにさえなっています。たとえば富山県の利賀ダムは、ダムの耐用年数が百年だというのに百五十年に一度の洪水対応という大規模化が図られています。治水の目的さえも費用面や環境面から、ダム建設でやることの妥当性に疑問が指摘されていて、なかには、新潟県の清津川ダムのように、県が治水目的そのものを計画の見直し点として挙げたり、兵庫県の武庫川ダムでは、ダムでは水害が防げず川の拡幅や浚渫(しゅんせつ)などの河川改修こそ必要だと指摘されています。こうした実態をみると、多くの場合、もはや多目的ダムではなく“無目的ダム”になっています。

 ダムが新たな災害を招く危険性

 ダムの基盤となる地盤に問題があり、建設することでむしろ危険が増すと指摘されるダムもあります。長野県の浅川ダムでは、建設予定地一帯が水を含むと劣化する裾花(すそばな)凝灰岩であり、地滑りが起きやすいという地盤の悪さに、浅川ダムの建設を口実に付け替えられた道路の場合、岩盤への負担を最小限にするとして、当初のダム事業費(百二十五億円)自体を上回る建設費(百四十億円)をかけてループ橋を建設したほどです。

 地盤の悪さは、愛知県の設楽ダムでも問題になっており、岐阜県の徳山ダムも、ダムの堤体から活断層が一・八キロメートル離れた所にあり、貯水してできるダム湖を横切る形になります。大阪府の安威川ダムでは、馬場断層など活断層が多数走っており、大阪府の調査自身が「ダムサイトには全部で八系統二十四本の断層が分布しており」とのべています。

 また長野県の裾花川や岡山県の新成羽(しんなりわ)川のように、大雨のさいにダムからのいっせい放流がおこなわれた結果、「ダム災害」が起きた例もあります。

 住民の声を聞かず、事業を強行する異常性

 事業を一方的に住民に押しつけるやり方も問題です。岡山県の苫田ダム建設のように、事業の必要性に関する住民の疑問が払拭(ふっしょく)されないまま、事業官庁は調査に着手し、用地買収をどんどんすすめ、最後まで反対した住民には土地収用をかけるという強権的なやり方が横行してきました。

 住民が事業目的の妥当性を問う場が保障されていない状況で、土地収用委員会での論議が唯一、公の場で「公益性を問う」機会でした。ところが政府は、六月末の国会で民主・自由両党の賛成もえて土地収用法の改悪を行い、収用委員会での公益性に関する主張を制限するなど、その機会すら奪い、さらに強権的な事業の推進をはかろうとしています。

三、日本共産党の六つの提言

 日本共産党国会議員団のダム問題プロジェクトチームは、これまでのダム建設のあり方を抜本的に改めるため、次の六つの提言を行うものです。

提言1

目的を失ったダムはただちに中止し、必要な代替策と地域振興策をはかる

 利水、発電の目的を失ったダム、災害危険地域のダムについては、建設中であっても、ただちに中止すべきです。事業官庁から独立した「ダム事業見直し委員会」を国、都道府県に設置し、住民参加のもとで、治水目的のダムについても計画中、建設中のダムを再検証し、事業の中止を含め抜本的な見直しをおこなうことが必要です。

 ダム事業を中止した場合は、まず、必要性もないのに事業をすすめてきた国と県の責任を明らかにすることが重要です。そのうえで、ダム建設計画にほんろうされ苦難を強いられてきた地域住民の被害の実態にあわせて、住居の改善など個人補償の実施も必要です。またダム予定地は「どうせ水没するのだから」といって、地域産業の振興や生活基盤、公共施設の整備がおくれた状態や老朽化した状態で放置され、またダム工事優先で堤防の補強など必要な河川改修も後回しにされてきました。住民がくらし続けられるように地域の振興と再生を国と県の責任で行うべきです。

提言2

森は天然のダム…自然環境の保全を優先する

 いますすめられている多くのダムの建設計画は、生態系の頂点に立つオオタカ、クマタカ、イヌワシなどの猛きん類の生息を脅かすもととして問題になっています。岐阜県の徳山ダムでは、水資源開発公団が当初、いないといっていたクマタカやイヌワシの生息が確認され、公団自身が設置した「徳山ダム ワシタカ類研究会」や、自然保護協会による工事の全面中断や計画の見直しの提起に耳をかさず、いまも「工期を遅らせることはできない」として工事が続けられています。

 ダムが引き起こす環境破壊は、上流域だけの問題ではありません。ダムを埋める土砂が、下流域にも深刻な問題を引き起こします。現在、国土交通省と水資源開発公団が管理中のダム八十三カ所のうち、すでに堆砂の計画容量をこえたものが二つ、二倍以上のスピードで堆砂が進行しているダムが十六、三倍以上のダムが九あり、設計どおり百年もつのは半分にも満たない三十四ダムだけです。ダムの下流には土砂の供給が行われなくなり、生き物の豊かな生息・生育場所であるなぎさや干潟が、やせ細っていくという事態も起きています。

 もっと森林の多面的な機能を生かした河川行政に取り組むべきです。森林は、浸透性や保水性の大きい表層土の存在を通して、降雨時の流出を緩和させ、洪水時には流量のピークを抑えるという洪水調節機能を持つとともに、水源涵養(かんよう)機能をもっています。また土砂の流出を防止するという国土保全機能ももっており、川の濁りを抑え、浄化する役割を果たしています。こうした機能を発揮させるためにも、スギやヒノキなどの針葉樹林の荒廃を防ぐ造林事業や、ブナ、ミズナラ、ナラ、トチなどの広葉樹林の保全が重要です。

 そのためにも、環境アセスメントの徹底した実施と、環境保全を優先した河川行政への転換をすべきです。

提言3

河川改修や森林保全の治水対策をすすめられる支援策の強化を

 大型ダムの建設を誘導するような現在の補助金のしくみ、起債のあり方も問題です。国の補助事業に該当する大型ダムは、国費が二分の一、地方負担分もその六六%が交付税で措置され、最終的に全体の約八〇%の費用が国から手当てされることになります。

 ところが地方自治体が、自然を守るために、中小規模の改良工事で河川改修をすすめようとした場合は、基本的に単独事業にされてしまいます。また改良工事を組み合わせて「統合整備事業」として申請しそれが認可されたとしても、ダム事業より低い補助率です。これでは、地方自治体がコンクリートダムに頼らず自然を生かした河川改修を行おうとしても、財政負担が大きすぎてちゅうちょするのが当たり前です。

 補助金のあり方を見直し、治水対策は、住民と自治体で選択できるよう、河川改修や森林造成への支援を強める政策に転換すべきです。

提言4

住民の負担を明らかにし、最優先で住民の健康を守る

 水需要がないにもかかわらず利水を口実にダムが建設されれば、下流や周辺の自治体は、不要な水を押しつけられ、高い受水料を払わなければならなくなります。

 佐賀県では、嘉瀬川ダムの建設や、嘉瀬川・巨勢川・城原川・筑後川の四本の川を横断する佐賀導水がすすめば、関係の自治体の住民にさらに水道料金の値上げが襲いかかってきます。同県の城原川ダムでは、「佐賀県東部水道企業団」に加盟する十一自治体の財政がきびしく、約二百億円の負担は重いとして「水はいらない」との決議を挙げています。群馬県の八ツ場ダム・倉渕ダム、栃木県の南摩ダム・東大芦川ダム、福井県の足羽川ダムなど、自治体負担の重さが問題になっている例は無数にあります。

 こうしたダムによる自治体・住民の負担を、建設を終えてからの後始末として押しつけるのではなく、建設に着手する前に、住民に明らかにするのは、国・自治体が果たすべき当然の説明責任です。

 住民にとって深刻なのは料金の値上げだけではありません。新潟県の佐梨川ダムができれば夏場、揚水発電に繰り返し使う「くさい水」を飲むことになりますし、上水用に取水される長良川河口堰の水からは環境ホルモンが検出され、またクリプトスポリジウムによる汚染も懸念されています。霞ケ浦では、肝臓毒であるミクロシスチンや神経毒のアナトキシン(いずれもアオコに含まれる有毒物質)が水に含まれることが明らかになっており、直ちに水質の検査を行い、場合によっては除去などの対策が必要です。

提言5

計画段階から住民が参加する「河川事業評価制度」を創設する

 政府は、公共事業にたいする批判の高まりを受けて、九八年には「再評価実施要領」にもとづき設置された「事業評価監視委員会」による見直しを開始しましたが、実際に中止されたダム事業はすでに休止状態にあるものや貯水池など小規模のものばかりで、最も無駄と環境破壊が指摘されている大型ダムは一切見直されていません。

 それは、「再評価実施要領」の見直し基準が甘いため、現在進行中のほとんどの事業が対象にならないうえ、また「事業評価監視委員会」のメンバーが事業官庁による任命で、監視の役割を果たせないことにあります。

 今後の河川行政を計画段階から住民参加でチェックするため、次のような「河川事業評価制度」を提案します。

 第一に、国、地方公共団体、公団など事業官庁は、一定規模以上の河川事業についてその必要性をあきらかにしたうえで、複数の実施計画案をつくり、費用便益の妥当性、環境への影響などを自己評価し、その評価にかかわるすべての資料を公表します。

 第二に、事業官庁から提出された複数の実施計画案、自己評価書を審査するため、事業官庁から独立した第三者機関である「河川事業審査委員会」を設置します。「審査委員会」はコンクリートダムをできるだけつくらないことを前提に、財政と環境の両面で実施計画案を審査します。「審査委員会」の事務局は事業担当部局以外におき、委員は住民、学識経験者のなかから公募で選出します。

 第三に、「審査委員会」は審査にあたって、住民の意見を積極的に聴取し寄せられたすべての意見を公表します。「審査委員会」は公開で行い、提出資料はすべて公表するようにします。また、代替案が住民や学識経験者などから提案された場合は、それをふくめ審査します。これらをつうじて審議をつくし、住民の合意形成に努めます。「審査委員会」は審査の結果を事業官庁に提出し、事業官庁はその結果を尊重する義務を負います。

提言6

政官業の利権・癒着構造にメスを入れる

 ダムや道路などの大型プロジェクトは、ほとんど計画の段階から大手ゼネコンが関与し、どこが工事を担当するかは事実上決まっているといわれています。事業の受注に際し、政治家や民間企業に天下りした役人の関与が指摘されることも少なくなく、このことが当初の目的を失った事業が一向に見直されず強行される原因の一つになっています。

 また公共事業は事業に着手してから事業費がどんどんふくらみ、最終的には当初の工事費を大幅に上回るのが常態化し、ダムも典型です。当初は少なめの事業費を計上し、事業が認可をうけたあとは、設計変更という名目で野放図にゼネコンへ追加工事を発注するしくみも問題です。ダム事業における談合の疑惑もあとを絶ちません。

 無駄なダム事業をストップするためにも、企業・団体献金、ゼネコンへの天下りと談合の禁止と入札制度の改善は不可欠です。

 以上の六つの提言を実施することによって、コンクリートダムからの脱却をはかり、財政の無駄をなくして、自然環境を守れる新しい河川行政に転換することができます。日本共産党はその実現のために全力をつくすものです。


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熊本県知事による川辺川ダム容認の撤回を求める声明(ラムサール・ネットワーク日本)

2024-10-19 19:10:56 | 未分類

熊本県知事による川辺川ダム容認の撤回を求める声明(ラムサール・ネットワーク日本)

(ramnet-j.org)

 

荒瀬ダムの撤去 30分版(一部専門家向け) (youtube.com)

 

 

2020/12/18 — ラムサール・ネットワーク日本は2020年12月18日、「熊本県知事による川辺川ダム容認の撤回を求める声明」を公表し、熊本県知事に送付しました。
 
 
 
 

2010年2月4日(木)「しんぶん赤旗」

荒瀬ダム撤去へ

熊本県知事「存続」を撤回

全国で初


地図

 熊本県八代(やつしろ)市の県営荒瀬ダムについて、蒲島郁夫知事は3日、「存続」方針を撤回し、2年後に撤去に着手する考えを明らかにしました。県庁で記者会見し、発表しました。実現すれば、全国で初めての既存ダム撤去となります。

 蒲島知事は撤去の理由について、今年3月末に失効する発電用の水利権を新たに取得できるか不透明なことなどをあげ、存続は困難と判断したと説明。「前知事の判断を凍結・存続へ転換し、(再び)撤去に変えたことに関して、県民に大変申し訳なく思っている」と述べました。

 撤去事業は2年後の2012年度から着手。費用約92億円。県財政・県民に支障がでないよう交付金など国の財政的支援、環境などに配慮した技術的支援を求めるとしています。ただ、蒲島知事は「最大限努力する」などとし、撤去までの具体的な道筋は示せませんでした。一方、地元漁協関係者などからは“即時撤去”を求める強い声が上がっています。

 昨年11月14日には、球磨(くま)川流域の住民ら900人以上が結集し、ダム撤去などを求めた集会を開催。「球磨川・川辺(かわべ)川の流れがダムで留まることなく、清流のまま八代海に届く日を目指す」とした集会宣言を採択していました。流域住民らの長年の撤去運動が結果として、知事の「存続」姿勢を転換させたものといえます。


川・海再生に全力

 日本共産党の仁比そうへい参院議員・比例予定候補の話 潮谷前知事の撤去決断を撤回した蒲島知事が、流域住民の声についに応えざるをえなくなった。球磨川流域と八代海の再生へ全力をあげたい。


 荒瀬ダム 1955年、球磨川下流の坂本村(現八代市坂本町)に建設された県営の発電ダム。流域住民は長年にわたり、水害や水質汚濁、悪臭、放水時の振動、下流の藻場や干潟の消滅にともなう八代海の魚介類の減少などに苦しみ、撤去を求めて運動をしてきました。

 02年に潮谷・前知事が、住民の願いに応える形で「撤去」を表明。しかし後任の蒲島知事は08年11月、財政難などを理由にダム「存続」を決定、住民から厳しい批判を受けていました。

 

荒瀬ダムの撤去 30分版(一部専門家向け) (youtube.com)

 

熊本県知事による川辺川ダム容認の撤回を求める声明

ラムサール・ネットワーク日本
https://www.ramnet-j.org › 2020/12 › information
 
2020/12/18 — ラムサール・ネットワーク日本は2020年12月18日、「熊本県知事による川辺川ダム容認の撤回を求める声明」を公表し、熊本県知事に送付しました。
 
 
 
 

2010年2月4日(木)「しんぶん赤旗」

荒瀬ダム撤去へ

熊本県知事「存続」を撤回

全国で初


地図

 熊本県八代(やつしろ)市の県営荒瀬ダムについて、蒲島郁夫知事は3日、「存続」方針を撤回し、2年後に撤去に着手する考えを明らかにしました。県庁で記者会見し、発表しました。実現すれば、全国で初めての既存ダム撤去となります。

 蒲島知事は撤去の理由について、今年3月末に失効する発電用の水利権を新たに取得できるか不透明なことなどをあげ、存続は困難と判断したと説明。「前知事の判断を凍結・存続へ転換し、(再び)撤去に変えたことに関して、県民に大変申し訳なく思っている」と述べました。

 撤去事業は2年後の2012年度から着手。費用約92億円。県財政・県民に支障がでないよう交付金など国の財政的支援、環境などに配慮した技術的支援を求めるとしています。ただ、蒲島知事は「最大限努力する」などとし、撤去までの具体的な道筋は示せませんでした。一方、地元漁協関係者などからは“即時撤去”を求める強い声が上がっています。

 昨年11月14日には、球磨(くま)川流域の住民ら900人以上が結集し、ダム撤去などを求めた集会を開催。「球磨川・川辺(かわべ)川の流れがダムで留まることなく、清流のまま八代海に届く日を目指す」とした集会宣言を採択していました。流域住民らの長年の撤去運動が結果として、知事の「存続」姿勢を転換させたものといえます。


川・海再生に全力

 日本共産党の仁比そうへい参院議員・比例予定候補の話 潮谷前知事の撤去決断を撤回した蒲島知事が、流域住民の声についに応えざるをえなくなった。球磨川流域と八代海の再生へ全力をあげたい。


 荒瀬ダム 1955年、球磨川下流の坂本村(現八代市坂本町)に建設された県営の発電ダム。流域住民は長年にわたり、水害や水質汚濁、悪臭、放水時の振動、下流の藻場や干潟の消滅にともなう八代海の魚介類の減少などに苦しみ、撤去を求めて運動をしてきました。

 02年に潮谷・前知事が、住民の願いに応える形で「撤去」を表明。しかし後任の蒲島知事は08年11月、財政難などを理由にダム「存続」を決定、住民から厳しい批判を受けていました。

 

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「脱ダム」宣言/長野県 元長野県知事田中康夫さん 愛知県も「脱ダム」知事を実現しましょう

2024-10-19 19:04:34 | 未分類

「脱ダム」宣言/長野県 元長野県知事田中康夫さん 愛知県も「脱ダム」知事を実現しましょう

 

大村知事が県公館で旧統一教会友好団体と面会 知事「知らなかった」 [愛知県]:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 
写真・図版
記者会見する大村秀章知事=2022年8月4日午後2時24分、愛知県庁、小林圭撮影

愛知県大村秀章知事が2019年3月、県公館(名古屋市中区)で「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」の友好団体「世界平和連合」の関係者と面会していたことがわかった。名古屋市議らとの面会に友好団体の関係者が同行しており、その際の写真が大村氏のツイッターに投稿されていた。大村氏は「どういう方か知らなかった」としている。

 大村氏が4日の記者会見で明らかにした。大村氏によると、自民の丹羽宏・名古屋市議(名東区)が、同年4月の県議選直前に同党の立候補予定者を連れて、「激励してほしい」と県公館を訪問した。その際、世界平和連合の複数の関係者も同行していたという。大村氏は「何人か支援者を連れて来られたが、どういう方がおられたかは存じ上げない」と話した。

 

2023年愛知県知事選挙 - Wikipedia

※当日有権者数:6,056,791人 最終投票率:36.43%(前回比:+0.92pts)

候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数 得票率 推薦・支持
大村秀章 62 無所属 1,452,648 67.53% 自由民主党愛知県連・公明党立憲民主党国民民主党推薦
尾形慶子 65 無所属 251,263 11.68% 日本共産党推薦、社会民主党支持
末永啓 37 無所属 130,374 6.06%  
山下俊輔 60 起きる会。 123,940.098 5.76%  
上原俊介 46 無所属 103,883.843 4.83%  
安江朗 55 無所属 88,981 4.14%

 

りっこうほ「脱ダム」宣言

数百億円を投じて建設されるコンクリートのダムは、看過(かんか)し得ぬ負荷を地球環境へと与えてしまう。更にはいずれ(いずれ)造り替えねばならず、その間に夥(おびただ)しい分量の堆砂(たいさ)を、此又(これまた)数十億円を用いて処理する事態も生じる。
利水・治水等複数の効用を齎す(もたらす)とされる多目的ダム建設事業は、その主体が地元自治体であろうとも、半額を国が負担する。残り50%は県費。95%に関しては起債すなわち借金が認められ、その償還時にも交付税措置で66%は国が面倒を見てくれる。詰(つ)まり、ダム建設費用全体の約80%が国庫負担。然(さ)れど、国からの手厚い金銭的補助が保証されているから、との安易な理由でダム建設を選択すべきではない。
縦(よ)しんば、河川改修費用がダム建設より多額になろうとも、100年、200年先の我々の子孫に残す資産としての河川・湖沼の価値を重視したい。長期的な視点に立てば、日本の背骨に位置し、数多(あまた)の水源を擁する長野県に於いては出来得る限り、コンクリートのダムを造るべきではない。

就任以来、幾つかのダム計画の詳細を詳(つまび)らかに知る中で、斯(か)くなる考えを抱くに至った。これは田中県政の基本理念である。「長野モデル」として確立し、全国に発信したい。

以上を前提に、下諏訪ダムに関しては、いまだ着工段階になく、治水、利水共に、ダムに拠(よ)らなくても対応は可能であると考える。故に現行の下諏訪ダム計画を中止し、治水は堤防の嵩(かさ)上げや川底の浚渫(しゅんせつ)を組み合わせて対応する。利水の点は、県が岡谷市と協力し、河川や地下水に新たな水源が求められるかどうか、更には需給計画や水利権の見直しを含めてあらゆる可能性を調査したい。
県として用地買収を行うとしていた地権者に対しては、最大限の配慮をする必要があり、県独自に予定通り買収し、保全する方向で進めたい。今後は県議会を始めとして、地元自治体、住民に可及的(かきゅうてき)速やかに直接、今回の方針を伝える。治水の在り方に関する、全国的規模での広汎なる論議を望む。

平成13年2月20日

 

脱ダムが本流に 長野発(上)/「2ダム中止」の衝撃 (jcp.or.jp)

 

 「脱ダム宣言」から一年四カ月。長野県の田中康夫知事が県議会で「現行のダム建設事業は中止する」と表明、県内外に大きな波紋を広げています。これにたいし、ダム推進派議員が巻き返しに出て県議会が空転する事態にもなり激しいせめぎあいになっています。しかし、“無駄なダムは要らない”の声がいま本流になりつつあります。(東海北陸信越総局 長谷川守攻記者)


写真
「ダム建設中止」の答弁をする田中康夫知事=25日、長野県議会

日本共産党にはがき、メール

 「うれしい。長い運動がいま実りつつあります」。田中知事がダム中止を表明した県議会(二十五日)の傍聴席から出てきた武田けい子さん(49)=長野市三輪=は紅潮した顔でこう言いました。議場では、ダム推進派議員のヤジと怒号の一方で、傍聴者はVサインや音を殺した拍手をしていました。この日は、傍聴席には二百四十八人がつめかけ、息をのむように知事答弁を見守りました。

 質問者は日本共産党の丸山茂議員。党事務所にも続々とはがきやメールが寄せられました。「共産党さん頑張って」(自称・山間地在住の七十六歳男性)、「党議員のご意見は素晴らしい。堂々と立ち向かうように」(長野市高田北条の主婦)…。

 「脱ダム宣言」は、田中知事が昨年二月二十日、「県政の基本理念」として内外に表明したもの。「ダムは、看過しえぬ負荷を地球環境へと与えてしまう」「国からの手厚い金銭的補助が保証されているから、との安易な理由でダム建設を選択すべきではない」と宣言しました。

 この間に県のダム検討委が「ダムなし」を答申、相次いで発表された河川流域住民の各種世論調査で「ダムなし」を「妥当」とする人が六~八割台にものぼりました。丸山県議は二十五日の質問で、この点を指摘し、「知事はこの結果をどう受け止めるのか」と尋ねました。

 知事は「ダム建設を是とする住民合意は得られていない」として浅川ダム(長野市)、下諏訪ダム(下諏訪町)の二ダム中止を明確にし、「森林整備、遊水池や貯留施設の設置などの『流域対策』で対応する方針」と対策を示したのです。

ダム推進派は知事攻撃ヤジ

 ダム推進派に衝撃が走りました。知事答弁直後に、ロビーでは県政会(自民党、羽田系民主党、三十一議席)の下崎保団長が「ひどい。あれではダムの代替案にもなっていない」などと報道陣にまくし立て、他会派議員もマスコミに「あんたらもっと知事批判の記事を出せ」と叫んでいました。

 ダム推進派は「代替案を示せ」などと知事をせめたて審議中断の動議を出すなど二十六、二十七の両日の県議会は中断をくりかえす事態が続きました。

 二十八日、傍聴にきた長野市若穂の若林律子さん(40)は、「ダムの代替案や知事の考えが気に入らないからと審議を止めるのは理由にならない。県政はよくなっているのに知事不信任案なんてもってのほか。きちんと議論をしてほしい」と語っています。

 浅川ダム建設阻止協議会会長の山岸堅磐さん(76)は「地球環境時代をしっかり読み取った卓見。森林整備を対策案に位置付けたのはすばらしい。まさに『長野モデル』。これが実現するかどうか、知事攻撃のヤジを見ていると安心できない。住民運動をもっとやらねば」と語ります。

 (つづく)


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【渇水対策なら既に宇連ダム 大島ダム 豊川用水があります】 国土交通省の説明→公務員 大村知事、設楽ダムの建設容認 「渇水、大きな要素」 - 日本経済新聞 

2024-10-19 18:52:15 | 未分類

【渇水対策なら既に宇連ダム 大島ダム 豊川用水があります】 国土交通省の説明→公務員 大村知事、設楽ダムの建設容認 「渇水、大きな要素」 - 日本経済新聞 

 

【ダム(施設)は雨が降った時に水を貯めるが、やがて蒸発し水は無くなります 雨は欲しいけれどお天気まかせ】

【雨が降れば降ったで緊急放流で下流が反乱】

【地球温暖化防止の為に協力しよう】

 

公務員 大村知事、設楽ダムの建設容認 「渇水、大きな要素」 - 日本経済新聞 

 

愛知県内の気象観測所 (jma.go.jp)

 

アメダス 東海地方/愛知県の観測所一覧 - アメダスで日本全国津々浦々 (log-life.net)

 

設楽ダムの建設容認、愛知県が国に回答 財政負担軽減を要望 - 日本経済新聞 (nikkei.com)

 
愛知県は15日、国が計画する設楽ダム(同県設楽町)について、建設を容認する内容の文書を国土交通省中部地方整備局に提出した。県は文書の中で、ダムの本体工事着工前に国と県が事前協議をする場を設けることや、県の財政負担の軽減を図ることなどを要望した。

同整備局は昨年2月、ダム建設案と代替案との比較を示したうえで、「コストや実現可能性の観点から建設が妥当」とする報告書を県や地元自治体に提示。意見を回答するよう求めていた。

回答を受け、今後は同整備局内や国交省本省での検証手続きを経て、国交相が最終的な建設の是非を判断する。同整備局は「手続きにどれほどの時間がかかるのか分からない」としているが、本体の着工は数年先となる見込みだ。

大村秀章知事は同日、地元6市町(豊橋、豊川、新城、蒲郡、田原、設楽)の首長らに文書の提出を報告し、「引き続き皆さまとご協議ご相談をしながら事業を進めていきたい」と述べた。

横山光明・設楽町長は「一番良い方向に向いていくことができる。ダムは東三河地域にとって必要不可欠な施設で、早期の完成を望みたい」と話した。最初の建設計画の提示から約40年が経過したことについては、「社会・経済情勢の変化もあり、莫大な費用がかかる事業の方向性の決定には時間が必要だったのだと思う」とした。

設楽ダムは豊川水系豊川に建設予定で、総貯水量は約9800万立方メートル。関連事業を含む総事業費は約2973億円。うち約1389億円が県の負担分。大村知事は判断を留保していたが、昨年12月に建設容認の考えを示した。

 

ダムの書誌あれこれ(104)~豊川水系宇連川宇連ダム・大島川大島ダム~ - ダム便覧 (damnet.or.jp)

 

豊川水系 現況監視 - 水資源機構中部支社 リアルタイム情報 (water.go.jp)

 

設楽ダム工事事務所 (mlit.go.jp)

 

設楽ダムは、豊川で幾度となく繰り返されている洪水氾濫と、頻発する渇水の被害から人々の暮らしを守るため、そして活力に満ちた東三河地域の発展に貢献するための3つの役割を果たす多目的ダムです。

 

設楽ダム - Wikipedia

 

設楽ダム
所在地 日本の旗 日本愛知県北設楽郡設楽町(左岸:設楽町清崎、右岸:設楽町松戸)
位置 北緯35度05分29秒 東経137度33分23秒、豊川水系豊川(とよがわ)の河口から約70キロメートル上流[1]
河川 寒狭川、宇連川

豊川
ダム諸元
ダム型式 重力式コンクリートダム[2] 以下、同じ。
堤高 約129 m
堤頂長 400[3] m
流域面積 約62 km²
湛水面積 約300 ha
総貯水容量 9800万 m³
有効貯水容量 9200万 m³
利用目的 洪水被害の軽減・河川環境の保全(流水の正常な機能の維持)・新規利水[4]
事業主体 国土交通省中部地方整備局
電気事業者 -
発電所名
(認可出力)
-
着手年/竣工年 1978年/2034年度

 

設楽ダム工事事務所 (mlit.go.jp)

設楽ダムの建設に関する基本計画

建設の目的

 

【ダム(施設)は雨が降った時に水を貯めるが、やがて蒸発し水は無くなります 雨は欲しいけれどお天気まかせ】

 

公務員 大村知事、設楽ダムの建設容認 「渇水、大きな要素」 - 日本経済新聞 

 

設楽ダム工事事務所 (mlit.go.jp)

 

設楽ダムは、豊川で幾度となく繰り返されている洪水氾濫と、頻発する渇水の被害から人々の暮らしを守るため、そして活力に満ちた東三河地域の発展に貢献するための3つの役割を果たす多目的ダムです。

 

設楽ダム - Wikipedia

 

設楽ダム
所在地 日本の旗 日本愛知県北設楽郡設楽町(左岸:設楽町清崎、右岸:設楽町松戸)
位置 北緯35度05分29秒 東経137度33分23秒、豊川水系豊川(とよがわ)の河口から約70キロメートル上流[1]
河川 寒狭川、宇連川

豊川
ダム諸元
ダム型式 重力式コンクリートダム[2] 以下、同じ。
堤高 約129 m
堤頂長 400[3] m
流域面積 約62 km²
湛水面積 約300 ha
総貯水容量 9800万 m³
有効貯水容量 9200万 m³
利用目的 洪水被害の軽減・河川環境の保全(流水の正常な機能の維持)・新規利水[4]
事業主体 国土交通省中部地方整備局
電気事業者 -
発電所名
(認可出力)
-
着手年/竣工年 1978年/2034年度

 

設楽ダム工事事務所 (mlit.go.jp)

設楽ダムの建設に関する基本計画

建設の目的

 

【ダム(施設)は雨が降った時に水を貯めるが、やがて蒸発し水は無くなります 雨は欲しいけれどお天気まかせ】

 

公務員 大村知事、設楽ダムの建設容認 「渇水、大きな要素」 - 日本経済新聞 

 

設楽ダム工事事務所 (mlit.go.jp)

 

設楽ダムは、豊川で幾度となく繰り返されている洪水氾濫と、頻発する渇水の被害から人々の暮らしを守るため、そして活力に満ちた東三河地域の発展に貢献するための3つの役割を果たす多目的ダムです。

 

設楽ダム - Wikipedia

 

設楽ダム
所在地 日本の旗 日本愛知県北設楽郡設楽町(左岸:設楽町清崎、右岸:設楽町松戸)
位置 北緯35度05分29秒 東経137度33分23秒、豊川水系豊川(とよがわ)の河口から約70キロメートル上流[1]
河川 寒狭川、宇連川

豊川
ダム諸元
ダム型式 重力式コンクリートダム[2] 以下、同じ。
堤高 約129 m
堤頂長 400[3] m
流域面積 約62 km²
湛水面積 約300 ha
総貯水容量 9800万 m³
有効貯水容量 9200万 m³
利用目的 洪水被害の軽減・河川環境の保全(流水の正常な機能の維持)・新規利水[4]
事業主体 国土交通省中部地方整備局
電気事業者 -
発電所名
(認可出力)
 

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浅井由崇 - Wikipedia 公務員 旧国民民主党 豊橋市長 豊川用水や設楽ダム建設促進 市長選挙 11月3日告示、11月10日投票 

2024-10-19 18:46:08 | 未分類

浅井由崇 - Wikipedia 公務員 旧国民民主党 豊橋市長 豊川用水や設楽ダム建設促進 市長選挙 11月3日告示、11月10日投票 

 

豊橋市長選挙 - 2024年11月10日投票 | 愛知県豊橋市 | 選挙ドットコム (go2senkyo.com)

 

脱ダム市長候補者は?

 

 日本共産党 東三地区委員会 (@tousan_jcp) / X

 

 しもおく 奈歩🌾日本共産党 愛知県議会議員[豊橋市] (@shimonaho) / X

 

浅井由崇 - Wikipedia

 

経歴

[編集]

愛知県豊橋市出身。豊橋市立岩田小学校豊橋市立豊岡中学校愛知県立豊橋南高等学校卒業。早稲田大学政治経済学部に進学。大学在学中は雄弁会に所属した。1987年3月、同大学卒業。同年4月、東陶機器(現・TOTO)に就職。1990年に退職し帰郷[3][4]。同年から2006年まで浅井建築事務所に勤務[5]

1999年2003年の愛知県議会議員選挙に無所属で立候補するが、いずれも落選。

2007年県議選民主党公認で立候補し初当選。その後民進党を経て、国民民主党に所属するも[6]2019年の県議選では無所属で立候補し、4期目の当選を果たす[7][8]

2020年3月26日、任期満了に伴う市長選挙に立候補することを表明[9]。同年11月8日に執行された豊橋市長選挙に連合愛知の推薦、日本共産党の自主支援などを受けて立候補[10]立憲民主党所属衆議院議員の関健一郎や旧民主系の市議、豊橋商工会議所の神野吾郎会頭らの支援も受け[11]、現職の佐原光一自民党公明党推薦)らを大差で破り初当選した[12]。11月17日に市長に就任。

※当日有権者数:297,830人 最終投票率:43.14%(前回比:増加13.32pts)

候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数 得票率 推薦・支持
浅井由崇 58 無所属 68,977票 54.27% (推薦)連合愛知、(自主支援)日本共産党
佐原光一 66 無所属 48,085票 37.83% (推薦)自由民主党公明党
鈴木美穂 46 無所属 10,034票 7.89%

 

豊橋市長選挙 - 2024年11月10日投票 | 愛知県豊橋市 | 選挙ドットコム (go2senkyo.com)

 

豊橋市長 浅井由崇(あさい よしたか) on X: "本日は朝から上京し、豊川用水や設楽ダム建設促進、豊川改修等に関する要望を農林水産省、国土交通省、財務省、水資源機構へ行いました。 水の恩恵により発展してきた東三河地域は、全国有数の農業産出額や製造品出荷額等を誇ります。 流域の安全と持続的発展のため、今後も地域一丸で取り組みます。 https://t.co/tSrrEWOQjx" / X

 

浅井由崇 - Wikipedia

 

浅井 由崇
あさい よしたか
生年月日 1962年3月1日(62歳)
出生地 日本の旗 日本 愛知県豊橋市
出身校 早稲田大学政治経済学部
前職 設計会社役員[1]
所属政党 無所属→)
民主党→)
民進党→)
旧国民民主党→)
無所属
公式サイト 浅井よしたか 公式Webサイト

 第35代 豊橋市
当選回数 1回
在任期間 2020年11月17日 - 現職

選挙区 豊橋市選挙区
当選回数 4回
在任期間 2007年4月30日 - 2020年10月30日

 

市長の所信表明/豊橋市 (toyohashi.lg.jp)

 

Microsoft Word - R5倱é†fi玺表è³⁄挎 (toyohashi.lg.jp)設楽ダム建設事業等に関する要望について

 

1 豊橋市監査公表第12号 地方自治法(昭和22年法律第67号 ...

 

次のとおり監査の請求があった。 
豊橋市職員措置請求書 
1 請求の要旨 
豊橋市長浅井由崇は、2021(令和3)年10月10日(日)午前に宗教法人である立正佼成会
の豊橋教会にて、同教会の60周年記念式典に出席した。同宗教法人の関連サイト「佼成新聞
DIGITAL」によると、浅井市長はその場で祝辞も述べられた。この出席は、豊橋市の職員を同
行させ、公用車を用いた公務としての行為(以下、当該行為)であることを、令和4年9月
の豊橋市議会の答弁にて確認している。 
豊橋市長の当該行為は、政教分離原則(憲法20条1項、3項、89条)に違反し違憲である。 
当該行為は、特定の宗教活動を賛同・祝賀する意義・目的を有しており、かつ、特定の宗
教に対する援助、助長、促進になる効果を有するものであったといえる。従って、豊橋市長
浅井由崇による当該行為は、憲法20条第3項の禁止する宗教的活動に当たり、地方公共団体
の適法な事務には含まれず、違法である。 
2 求める措置 
監査委員は、当該行為に伴う豊橋市の公金支出相当額を、浅井由崇氏が豊橋市に対し支払
うよう請求することを、豊橋市の執行機関に勧告することを求める。 
3 請求人 
団体所在地、団体名省略 
4 事実を証する書面 
1 豊橋市サイトより「市長の動き」(令和3年10月実積のうち、10月10日を含む頁) 
2 「佼成新聞DIGITAL」2021年10月14日ニュース「秩父、豊橋の両教会で周年記念式典」 

 

2024日2月1日 豊橋市が多選自粛条例を市議会案へ | 東愛知新聞 (higashiaichi.co.jp)

 

2022年11月1日浅井市長の新興宗教への政教分離違反に関し、監査を請求をしました。 : 愛知豊橋市長坂なおと のblog

 

2021年10月14日 秩父、豊橋の両教会で周年記念式典 | 佼成新聞デジタル (kosei-shuppan.co.jp)


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国会改革・選挙制度│日本共産党の政策│日本共産党中央委員会

2024-10-19 18:40:35 | 未分類

国会改革・選挙制度│日本共産党の政策│日本共産党中央委員会 (jcp.or.jp)

 

23、「政治とカネ」、国会改革・選挙制度改革(2014年 総選挙各分野政策)│2014年総選挙政策│日本共産党の政策│日本共産党中央委員会 (jcp.or.jp)

小選挙区制・政党助成金を廃止し、企業・団体献金を禁止します

2014年11月


 今から約20年前、細川政権下のいわゆる「政治改革」によって、小選挙区比例代表並立制の導入と政党助成金制度の創設が行われました。この「政治改革」は、国民が求めた金権腐敗政治の一掃にならなかったばかりか、民意の反映をゆがめ、「政党の堕落」と「政治家の劣化」をまねきました。

 いまこそ、「政治改革」から20年を検証し、制度そのものの根本的な見直しが求められています。

 

(1)「民意が届く国会」を実現するため、小選挙区制を廃止し、民意が正しく反映する比例代表中心の選挙制度に抜本改革します。民意を切り捨てる定数削減には断固反対します

 

<小選挙区制を廃止し、民意が正しく反映する選挙制度に抜本改革します>

 現行の選挙制度の最大の問題は、小選挙区比例代表並立制によって、民意の反映がゆがめられ、第一党が4割台の得票で7~8割もの議席を独占することです。

 この制度の下で実施された6回の総選挙の結果は、その根本的欠陥を浮き彫りにしています。2005年総選挙では自民党296議席、09年は民主党308議席、12年は自民党294議席と、第一党が圧倒的な多数議席を獲得しました。いずれの選挙も小選挙区での第一党の得票率は4割台にもかかわらず、7~8割もの議席を占めています。得票率と獲得議席に著しい乖離を生み出し、議席に反映しない投票、「死票」は、各小選挙区投票の過半数にのぼっています。民意をゆがめて、比較第一党の「虚構の多数」をつくり出す一方で、少数政党は、得票率にみあった議席配分を得られず、獲得議席を大幅に切り縮められました。民意の反映を大きくゆがめる小選挙区制の害悪は明白です。

 日本共産党は、20年前、小選挙区制を中心とする選挙制度が提案されたとき、この制度は、民意の公正な議席への反映をゆがめ、比較第一党に虚構の多数を与える根本的問題があるとして反対しました。同時に小選挙区の区割り規定が2倍以上の格差を容認していることは、投票価値の平等に反する違憲立法だと批判しました。

 小選挙区制のもとでは、「1票の格差」の是正のためには、市町村の行政単位や地域社会を分断する異常な線引きが避けられず、有権者は選挙区の不自然な変更を強いられることになります。小選挙区制がもともと、投票権の平等という憲法の原則とは両立できない制度であることは、その導入以来の歴史が実証しています。

 出発点から根本に問題がある制度を強行し、維持し続けてきた各党の責任が厳しく問われています。いまこそ、小選挙区制を廃止し、民意を反映する選挙制度へ抜本的に改革すべきです。

 

<すべての政党の参加する各党協議で抜本改革の実現に力をつくします>

 2011年10月から国会を構成する全政党の参加で、衆議院選挙制度に関する各党協議がおこなわれてきました。この協議の中で、自民党も民主党も含め、現行制度は「民意と歪みが出る」「小選挙区による過度な民意の集約」に問題があるとの認識で一致し、13年6月25日に、全党が合意して「確認事項」を取りまとめました。「確認事項」は、「よりよい選挙制度を構築する観点から、現行並立制の功罪を広く評価・検証し、抜本的な見直しについて、各党間の協議を再開し、結論を得るものとする」としていました。

 昨年の参院選後、日本共産党は、全党が合意した「検証作業」の実行を求めました。ところが、民主党など一部の党は全党の協議を打ち切り、「第三者機関」の設置を多数決で決めました。今年9月、衆議院議長の下に「第三者機関」として「衆議院選挙制度調査会」が設置されました。全党の唯一の合意を反故にし、「第三者機関」へ〝丸投げ〟することは、政党・国会の責任を放棄するものです。しかも、調査会が当面の調査議題としているのは「小選挙区の一票の較差」です。小選挙区制そのものが問題となっているときに、小選挙区間の格差問題から議論することは、小選挙区制の維持を前提としたものと言わざるを得ません。

 選挙制度は、民主主義の根幹であり、国民・有権者の参政権の問題です。選挙制度を考える基本原則は、国民の多様な民意を鏡にうつすように、できる限り正確に反映することでなければなりません。

 この原則にたって、国会を構成するすべての政党・会派が参加して、議論をつくすべきです。一部の党が談合し、多数の力で押し付けるやり方は、民主主義の否定につながり、許されるものではありません。

 

<民意を切り捨てる定数削減に反対。「身を切る改革」は消費税増税押し付けの口実です>

 自民党・民主党などは、「身を切る改革」と称して、「定数削減」をねらっています。

 議員定数の削減は、民主党野田政権が「国民の皆さんに消費税増税をお願いする以上、政治家も身を切る改革が必要だ」といって、消費税増税を国民に押し付けることと一体でもちだし、「比例定数80削減」を喧伝しました。

 主権者の民意を反映するための国会議員を削減して「国民の声を切りすて」たうえ、消費税増税という「負担」を国民に押し付けようというのが「身を切る改革」の正体です。消費税増税の是非と定数削減はまったく別の問題です。ましてや、投票価値の不平等や民意の反映が問題になっているときにこれを持ち出すのは、きわめて不当であるとともに筋違いです。にもかかわらず、定数削減が必然の課題のように議論され、それをマスメディアが煽っていることが問題です。

 議員定数のあり方は、国民の代表をどう選ぶかという選挙制度の根幹をなす問題です。

 日本国憲法は、国民が主権者であり、「日本国民は正当に選挙された国会における代表者を通じて行動」すると前文の冒頭に明記しています。国民の代表で構成される国会の役割でもっとも大事なことは、政府を監視し暴走させないようにすることです。定数削減によって、国会の政府監視機能が低下することは明らかです。

 日本の国会議員の総定数は、80年代には、衆院512、参院252でした。ところが、「政治改革」以来の20年の間に衆参ともに定数が削減され、現在では、衆院475、参院242議席となっています。わが国の男子普通選挙法1925年制定時には「人口12万人で1議員を配当」したことからみても、議会政治史上もっとも少ない水準となります。

 国会議員1議席が何人の国民を代表しているかをみると、現行の衆院定数(475)は、人口約27万人に1議席の割合です。イギリス、ドイツなど諸外国(下院)は10万人に1議席の水準であり、国際的にみても、日本は議員が少ない国となっています。

 これ以上「国民の代表」を削減する定数削減を行うことに合理的根拠は存在しません。

 

<選挙制度改革についての日本共産党の提案>

衆議院選挙制度について、小選挙区比例代表並立制を廃止し、民意を正確に反映する比例代表制への抜本改革を行います。現行の総定数を維持し、全国11ブロックを基礎とした比例代表制にすることを提案します。

 これにより、「民意をゆがめる」という小選挙区制の最大の弊害をとりのぞき、1票の格差も解消します。

 

●参議院議員選挙制度について、いま求められている「1票の較差是正」を実現するためには、現行制度の抜本改革が不可欠です。総定数の削減は行わず、多様な民意を反映する制度にすべきです。日本共産党は、2010年12月に西岡武夫参議院議長(当時)が各党協議に提示した当初の案である「総定数242維持、比例代表制(ブロック毎)」を「たたき台」として、各党協議をすすめることを提案しています。

 

(2)政党助成制度を廃止します。企業・団体献金を禁止します。

<政党助成制度の廃止>

 政党助成金制度が1995年に導入されて20年間、年間320億円もの血税が日本共産党以外の各政党にばらまかれ、その総額は6236億円に達しています。この間に各党が受け取った金額は、自民党2835億円、民主党1840億円、公明党465億円、社民党346億円にもなります。

 日本共産党は、国民の税金から政党が活動資金を分け取りすることは、政党を支持していない国民にも有無をいわせず"献金"を強制するものであり、「思想・信条の自由」や「政党支持の自由」に反する憲法違反の制度であると厳しく指摘してきました。本来、自主的自立的にまかなわれるべき政党の政治資金を国民の税金に依存することは許されないと主張し、きっぱりと受け取りを拒否してきました。

 

 重大なことは、政党助成金制度が「政党の堕落」をもたらしていることです。

 日本共産党以外の政党の運営資金をみると、民主党は約8割、自民党は約6割を政党助成金に依存しています。制度導入当初は「過度に依存しない歯止め」の議論がありましたが、いまや「税金に過度に依存」するいわば「国営政党」というのが実態です。自らは税金に依存しながら、国民に増税を押し付ける、まさに厚顔無恥の態度であり、断じて許されません。

 また、「5人以上の国会議員をあつめれば政党助成金をもらえる」ということが動機となって、新党の創設・解散を繰り返していることも、問題です。

 

 政党は、何よりも、国民の中で活動し、国民の支持を得て、政党の活動資金をつくる、というのが政党としての基本です。政党が国民・有権者から浄財を集める努力をしないで、税金で党財政をまかなっていると、次第に感覚が麻痺して、庶民の痛みがわからなくなるのです。

 政党助成金頼みの政党をつくりだす制度は、「虚構の多数」をつくりだす小選挙区制とあいまって、政党の堕落や政治家の劣化を生み出しているのです。このような「有害」な税金の使い方は許されません。

 政党助成金制度はきっぱり廃止します。

 

<企業・団体献金の全面禁止>

 政党助成制度は、もともと金権政治一掃をもとめる国民の批判にこたえるため、1994年「政治改革」で「企業・団体献金の廃止」とひきかえにという口実で導入されたものです。

 ところが実際には、「政治家個人に対する企業・団体献金は禁止するが、政党には認める」とされ、政党・政党支部を受け皿に企業・団体献金を温存しました。政治家が党支部をたくさんつくって企業・団体献金を受け取っているのです。現在、総務省届出だけでも、企業・団体献金を受けることのできる支部は、民主、自民、その他の政党もあわせると9114支部にのぼっています。

 国民の税金である政党助成金をうけとりながら、もう一方の手で企業・団体献金を受けとり、「企業・団体献金も、政党助成金も」というありさまです。「政治とカネ」をめぐる疑惑は、この20年、途切れることがありません。

 

 企業献金は、本質的に政治を買収する賄賂であり、ただちに全面禁止すべきです。

 そもそも、国民一人ひとりが支持する政党に資金を拠出することは、国民の政治に参加する権利そのものであり、政治資金は「国民の浄財」です。

 選挙権を持たない企業・団体が、カネの力で政治に影響をあたえ自己の利益をはかれば、主権者国民の基本的権利を侵害することになり、政治を根本からゆがめます。国民主権を貫くためにも、企業・団体献金の禁止がどうしても必要です。

 

 日本共産党は、政党助成制度を廃止し、企業・団体献金の全面禁止を主張します。政治資金は、国民一人ひとりの浄財に依拠する個人献金に限るべきです。

 同時に、日本共産党は、こうした方向を主張するだけでなく、政党助成金も企業・団体献も受け取らないことをみずから実行しています。

 

(3)選挙活動の自由の拡大を求め、公職選挙法の抜本改正をすすめます。

<選挙運動の自由を広げます>

 日本の公職選挙法は、「べからず法」といわれるように、立候補や選挙運動にさまざまな規制が設けられています。これは政治的民主主義や国民の参政権の保障という点でも、重大な問題です。

 

 国政選挙に立候補する場合、供託金は比例代表で600万円、選挙区で300万円必要です。1回の選挙に立候補するのに、これだけの資金を融通できる一般国民がどれだけいるでしょうか。被選挙権の行使を妨げていることは明らかです。諸外国の供託金は、隣の韓国が180万円、欧米諸国は、ほとんど10万円前後です。

 日本共産党は供託金を大幅に引き下げることを求めます。

 

 昨年の参議院選挙から、インターネットを利用した選挙運動を可能とする法改正によって、WEBやメールを利用して、投票を訴える選挙運動ができるようになりました。今後、一般有権者のメール利用など改善していきます。

 一方、ネットの世界では選挙運動の自由を拡大しながら、実社会では、戸別訪問の禁止をはじめ、選挙期間中のビラ、ポスターの配布規制など、従来と変わらない規制や禁止規定が依然として残ったままで、国民の自由な選挙活動を妨げています。

 日本共産党は、実社会でも、主権者である国民が選挙に気軽に多面的に参加できるよう、選挙活動の自由を拡大するための公職選挙法の抜本改革をすすめます。

 

<18歳選挙権の実現をめざします>

 日本共産党は、党創立(1922年)時から「18歳以上のすべての男女にたいする普通選挙権」を掲げ、綱領で「18歳選挙権を実現する」と定めて、その実現に力をつくしています。

 世界では、約9割の国で、選挙権年齢が「18歳以上」になっています。「子どもの権利条約」でも、「子ども」の定義は「18歳未満」です。

 18歳以上の青年に選挙権とともに、社会を構成する「成人」としての法的・社会的な責任を果たすことを求める改革が必要です。

 

<在外投票制度の改善のために>

 現在、海外で暮らす邦人は約126万人にのぼりますが、在外選挙人名簿登録者は約11万人です。このうち実際に投票した人は、約2万人です。在外有権者の登録や投票環境の改善をすすめます。

 

(4)国民の意見を反映する「徹底審議」の国会に改革します

 <国会改革の基本は、国会の機能強化です>

 国会は、国民を代表する国権の最高機関であり、唯一の立法機関の権能をもち、政府行政を監視する役割をもっています。国会改革の基本は、国民を代表する国会の立法機能、行政監視機能を充実し強化していくものでなければなりません。

 そのため、必要なことは、国民の意見を反映し、政府行政を監視監督するための国会機能を強化し、「徹底審議」の国会に改革することです。自民党などが主張する「国会改革」は、「総理・閣僚の国会出席の制限」「答弁の軽減」を中心としており、国会の政府監督機能を弱体化し、国会審議を形骸化するものです。

 政府提出法案は政府の責任で提出したものであり、担当大臣が責任もって答弁し、とりわけ内閣の基本政策にかかわる重要法案の審議に総理が出席し答弁するのは当然のことです。憲法66条は、内閣は、行政権の行使について、国会に対して連帯して責任を負うと明記し、63条で、国会の要求に対し、総理大臣、国務大臣の国会出席答弁を義務づけています。国会審議への総理出席を制限することは、行政府の長である総理大臣の国会に対する責任をあいまいにし、国会による行政監督権能を制約することになりかねません。

 また質疑と討議は本質的に異なります。法案質疑は、政治家同士の討議や党首討論に置き換えられるものではありません。

 「通年国会」の議論がありますが、会期制は憲法上の規定です。法案は会期内に衆参両院で可決されなければ成立しないという仕組みは、国会による政府監視の機能の一つです。会期中に成立しなかった政府提出法案は、国民の意見を反映して見直し、出し直すのが筋です。

 

<国会審議の形骸化に対する“検証と反省”を>

 「国会改革」の議論にあたっては、「国会審議活性化」「効率化」の名でこの14年来どういうことが行われてきたのか、きちんとした検証と反省が必要です。

 1999年の「国会審議活性化法」について、わが党は、国家基本政策委員会を設置することで、内閣総理大臣の国会審議への出席を大幅に減らそうとするもので、行政府の長としての総理大臣の国会に対する責任をあいまいにし、国会による行政監督機能を制約し、弱めるものだと指摘し反対した。

 同法の運用の「申し合わせ」として「党首討論(QT)を毎週水曜日に行う」としながら「本会議・予算委員会への総理出席と重複しない」こととされ、総理の国会出席制限がもちこまれました。そのもとで、従来、通常国会の総予算審議で7日間程度行われていた全閣僚出席の総括審議は、2~3日程度の基本的質疑に短縮され、法案審議における本会議への総理出席は「重要広範議案」(4件程度)に限定され、著しい国会審議の形骸化をもたらしました。しかも、こうした総理出席を制限する「しばり」は、政府与党側が政府提出法案を押し通す上での妨げともなり、数年で事実上、破たんをきたしました。

 2009年、民主党政権の下では、官僚答弁禁止、法制局長官の答弁禁止、大臣答弁は月1回、委員会定例日の廃止などという「国会改革」構想がもちだされましたが、議会制度を根本的に変質させるという批判のもとで頓挫することとなりました。

 こうした経緯の検証と反省がいまこそ必要である。

 昨年、衆参両院で与党が安定多数議席を占めるや、また「国会改革」と称して「総理の国会出席制限」がもちだされています。政権与党の側から提起される「国会改革」は、結局、国会を政府提出法案の追認機関にしたいというものにほかなりません。国権の最高機関としての国会の機能を低下させる一方で、政府の側は官邸主導のトップダウン機能を強化し、そのうえ「秘密保護法」で情報統制と国民監視の仕組みをつくることは、絶対に許されません。

 

<国会改革についての日本共産党の提案>

 国会改革について、わが党は従来から様々な提案をしてきましたが、中心問題は、少数会派の議員にも十分な質疑時間を保障し、徹底した審議を通じて問題点を国民の前に明らかにし、国民的な議論を反映して審議をつくす国会にすることです。同時に、議会制民主政治の土台の問題として、民意を正確に反映する選挙制度への改革が重要です。

 

●「徹底審議」の国会をめざします

 政府提出法案等の審議では、「対立」と「談合」の駆け引きに終始するのではなく、本会議・委員会での徹底した質疑を通じて問題点を国民の前に明らかにし、国民的な議論を反映しながら審議をつくす「徹底審議」の国会に改革します。

そのため質疑時間は議席率による按分ではなく、少数会派の議員にも十分な質疑時間を保障すること、修正案についても十分な質疑を求めます。また専門家や関係者を参考人招致し、多様な国民の意見を直接聞く公聴会をもっと活用します。

 

 衆参いずれかの院で10議席以上なければ党首討論ができないというような、少数政党を不当に国会審議の場から排除したり、発言の機会を少なくしたりしている取り決め(申し合わせ)を抜本的に改めることを要求します。「国会活性化」の名で首相・閣僚の国会出席義務を制限する取り決めは廃止します。

 

 国会請願については、請願者から趣旨を聴取し質疑するよう改善を提案します。議案提案権の人数要件を緩和し、議員立法の活発化を図ります。

 

●国会の国政調査権、政府・行政監視機能を強化します

 国会のもっとも重要な役割の一つが政府・行政の監視機能です。東電福島原発事故では東電・政府による資料隠しが横行し、事故の実態や対応状況を明らかにするための国会の国政調査権、行政監視機能の重要性を改めて示しました。国政調査権を背景に設置された国会東電原発事故調査委員会が提言した、事故の継続調査のための第三者機関や国会常設委員会(原子力問題特別委員会)の設置をすすめ、監視機能を強化します。

 

 政府・行政実態の解明のため、行政責任者(官僚)、公的機関への質疑、関連企業の責任者の証言を求めます。政府・行政機関等が議事録の作成・公表を怠り、「黒ぬり公開」などの情報隠しも横行しています。国政に必要な行政資料・情報の公開を徹底します。

秘密保護法は、国会の国政調査権を侵害し、国会の政府監視を不能にするものであり、その施行は断じて許しません。

 

国会の立法・調査機能や国立国会図書館などの充実、強化が必要です。同時に、国会の委員長手当の廃止、文書通信交通滞在費の見直しなどについて、わが党は数十年来、毎年度の国会予算の協議の際に主張してきました。経費の面でも不合理なものを改めることが必要です。

 

 

国会改革・選挙制度


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【選挙制度】 憲法第14条 すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

2024-10-19 18:34:32 | 未分類

【選挙制度】 憲法第14条 すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない

華族その他の貴族の制度は、これを認めない。 栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない。

 

主張/「1票の格差」判決/小選挙区制の矛盾は明らかだ (jcp.or.jp)日本共産党

 

主張

「1票の格差」判決

小選挙区制の矛盾は明らかだ

 「1票の格差」が最大2・08倍だった2021年の衆院選は投票価値の平等に反し、憲法違反だとして弁護士グループが選挙の無効を求めた訴訟の判決が各地で言い渡されています。これまでに11高裁・高裁支部で出された判決では、「違憲状態」5件、「合憲」6件となり、判断が分かれました。民主主義の根幹である選挙で公平性の大原則が崩れているのは極めて深刻な問題です。「1票の格差」は衆院の選挙制度が小選挙区制であるがための矛盾です。小選挙区制そのものを抜本的に見直すことが不可欠です。

「著しい不平等状態」

 「1票の格差」が2倍以上あるというのは、1人で1票分の投票価値を持つ人がいる半面、0・5票の投票価値しか持たない人もいるということです。憲法が保障した「法の下の平等」に反しているのは明らかです。格差が2倍を超えていた09~14年にかけての衆院選について最高裁判所は「違憲状態」だったとの判決を出しています。

 21年衆院選についての11件の判決のうち、5件が「著しい不平等状態にあった」「憲法が求める投票価値の平等に反する状態に至っていた」などと判断したのは当然です。一方、判決はいずれも格差を「違憲」とは断ぜず、選挙無効の訴えは棄却しました。それどころか6件の判決のように、格差が2倍を超えているのに「合憲」と認めるのでは、司法の姿勢が問われます。

 「1票の格差」は、小選挙区制の下で、有権者が多い選挙区と少ない選挙区で、当選に必要な票数に大きな開きがあることから生じます。21年衆院選の小選挙区選挙では投開票日の有権者数で最多の東京13区で約48万人、最少の鳥取1区が約23万人で、2・08倍の開きがありました。格差2倍以上の選挙区は全国で29選挙区にのぼりました。

 全国を289の選挙区に細分化する小選挙区制では、格差の解消は困難です。区割りは都道府県内で行われ、市区町村をまたいだ区割りの弊害も顕在化しています。行政単位や地域社会を分断する異常な線引きが押し付けられることには、地方自治体からも批判が出ています。区割りを変えても、人口が増減すれば同じことの繰り返しです。

 自民・公明などは格差をなくすという名目で、5年ごとの国勢調査の結果にもとづく「アダムズ方式」といわれる新しい定数配分の導入を決めました。現在、東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知の1都4県で議席を10増やし、宮城、福島、和歌山、広島、山口など10県で議席を10減らす「10増10減」案を軸に検討が進んでいます。この方式でも、国勢調査のたびごとに大幅な区割り変更が続くことになり、格差問題の根本的な解決はできません。

比例を中心にした制度に

 日本共産党は衆院の小選挙区制を廃止し、得票数に応じて議席が配分される比例代表を中心とした制度に、選挙制度を切り替えることを提案しています。

 そもそも小選挙区制は多くの「死票」を生み、大政党に有利といわれる、民意をゆがめる欠陥だらけの制度です。

 小選挙区制をなくし、民意が正しく国政に反映する選挙制度を実現する大改革が必要です。

 

京都市:選挙の基本原則 (kyoto.lg.jp)

 

3分で分かる司法の話:「1票の格差」訴訟 どんな格差で何が問題なのか | 毎日新聞 (mainichi.jp)

 

リーガルトピックス (global-law.gr.jp)

 

「一票の格差」訴訟 → 民主主義の理想と現実を考えよう|一色清の「このニュースって何?」|朝日新聞EduA (asahi.com)

 

投票価値の平等(「一票の格差」是正)実現Webサイト (doyukai.or.jp)


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【憲法違反】【1票の格差2.08】第49回 衆議院議員総選挙 公示日2021年(令和3年)10月19日、投票日2021年(令和3年)10月31日 【第50回 衆議院選挙も1票の格差が解消されないまま】

2024-10-19 18:31:08 | 未分類

【憲法違反】【1票の格差2.08】第49回 衆議院議員総選挙 公示日2021年(令和3年)10月19日、投票日2021年(令和3年)10月31日 【第50回 衆議院選挙も1票の格差が解消されないまま】

 

選挙期間が短いです。1ヶ月は欲しい。

 

投票所が少ないです。駅前に欲しい。

 

国民が運動を始めなければ何も変わりません。

 

日本弁護士連合会:衆議院選挙定数配分に関する最高裁判所大法廷判決についての会長声明 (nichibenren.or.jp)

 

2023年1月25日、最高裁判所大法廷は、2021年10月31日に施行された第49回衆議院議員総選挙に対し、一票の較差が最大で2.079倍となった小選挙区選出議員選挙の選挙区割りを定めた公職選挙法の規定の違憲性及び選挙無効が争われた訴訟において、「合憲」判決を言い渡した(多数意見14、反対意見1)。

 

 日本の旗 第49回衆議院議員総選挙 国会議事堂
内閣 第1次岸田内閣
解散日 2021年(令和3年)10月14日
解散名 未来選択解散
公示日 2021年(令和3年)10月19日
投票日 2021年(令和3年)10月31日
選挙制度 小選挙区比例代表並立制
改選数 465(増減なし
小選挙区 289(増減なし
比例代表 176(増減なし
議席内訳

選挙後の党派別議席数
有権者 満18歳以上の日本国民
有権者数 1億562万2758人
投票率 55.93%(増加2.25%)

 

総務省|衆議院議員総選挙・最高裁判所裁判官国民審査結果 (soumu.go.jp)

 

衆議院選挙速報2021 開票速報・選挙結果 -衆院選- NHK

 

第49回 衆議院議員総選挙 |10月19日公示 31日投開票|選挙ドットコム (go2senkyo.com)

 

【2021年 衆院選】 トップページ | 朝日新聞デジタル | 衆議院議員選挙(2021年総選挙)特設サイト (asahi.com)

 

第49回衆院選 | 毎日新聞 (mainichi.jp)

 

衆院選2021 開票詳報:日本経済新聞:日本経済新聞 (nikkei.com)

 

第49回衆議院議員総選挙 - Wikipedia

 

衆議院小選挙区 区割り変更 「10増10減」 詳しく|衆議院選挙|NHK

 

総務省|衆議院小選挙区の区割りの改定等について (soumu.go.jp)

   

日本弁護士連合会:衆議院選挙定数配分に関する最高裁判所大法廷判決についての会長声明 (nichibenren.or.jp)

 

2023年1月25日、最高裁判所大法廷は、2021年10月31日に施行された第49回衆議院議員総選挙に対し、一票の較差が最大で2.079倍となった小選挙区選出議員選挙の選挙区割りを定めた公職選挙法の規定の違憲性及び選挙無効が争われた訴訟において、「合憲」判決を言い渡した(多数意見14、反対意見1)。

 

 日本の旗 第49回衆議院議員総選挙 国会議事堂
内閣 第1次岸田内閣
解散日 2021年(令和3年)10月14日
解散名 未来選択解散
公示日 2021年(令和3年)10月19日
投票日 2021年(令和3年)10月31日
選挙制度 小選挙区比例代表並立制
改選数 465(増減なし
小選挙区 289(増減なし
比例代表 176(増減なし
議席内訳

選挙後の党派別議席数
有権者 満18歳以上の日本国民
有権者数 1億562万2758人
投票率 55.93%(増加2.25%)

 

総務省|衆議院議員総選挙・最高裁判所裁判官国民審査結果 (soumu.go.jp)

 

衆議院選挙速報2021 開票速報・選挙結果 -衆院選- NHK

 

特集「衆議院議員選挙2021」|政治・選挙プラットフォーム【政治山】 (seijiyama.jp)

 

第49回 衆議院議員総選挙 |10月19日公示 31日投開票|選挙ドットコム (go2senkyo.com)

 

【2021年 衆院選】 トップページ | 朝日新聞デジタル | 衆議院議員選挙(2021年総選挙)特設サイト (asahi.com)

 

第49回衆院選 | 毎日新聞 (mainichi.jp)

 

衆院選2021 開票詳報:日本経済新聞:日本経済新聞 (nikkei.com)

 

 

 

第49回衆議院議員総選挙 - Wikipedia

 

衆議院小選挙区 区割り変更 「10増10減」 詳しく|衆議院選挙|NHK

 

総務省|衆議院小選挙区の区割りの改定等について (soumu.go.jp)


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