地震などで家に住めなくなった人の「インスタントハウス」を中学生が体験 能登半島の被災地でも活用 (25/01/14 18:33)
2回目となる南海トラフ地震の臨時情報が発表された翌日の14日、名古屋市内の中学校で特別授業が行われました。校庭に組み立てられたのは、クリームのような形をした可愛らしい建物です。 「これくらいの状態で、今から断熱材をシューっと内側から吹き付けて、くつろいだりする場所になる」(名古屋工業大学 北川啓介教授) これは、屋外用の簡易住宅「インスタントハウス」と呼ばれるもの。 特別授業の講師、名古屋工業大学の北川啓介教授が 「被災地などで満足に家に住めない人たちの力になりたい」と開発しました。 能登半島地震の被災地や海外でも、被災者の支援に活用されています。 中に入った中学生は…。 「あったかい」「ざらざらしています」 インスタントハウスは、テントシートと段ボール製があり、誰でも短時間で簡単に作ることができるのが特徴です。 「(能登半島の被災地では)昼間が3℃、夜はマイナスになってしまいます。そういったところでみなさん家を失って(避難所に)来ないといけない。皆さんすごくつらい思いをしている。そういう時に何ができるかということ」(北川教授) 地震を考える“きっかけ”になれば 中学生は特別授業を通し、地震への備えを考えるきっかけとなりました。 「仮設住宅のイメージはごつごつした感じだったが、(きょうインスタントハウスを見て)イメージが変わった」(授業を受けた中学生) 「愛知県にも起こりえる話だし、食材や避難場所の確保も大事だと思った。そこを家族や周りの人と話し合ったりして決めていくのが大切だと思った」(授業を受けた中学生) 北川教授は、 13日に日向灘で起きた地震でも、必要な人がいればインスタントハウスを届けるということです。 「いつかどこかで地震が起きたり災害が起きたりが想定される。そういった時にインスタントハウスを日常的に教育や避難訓練の場で使ってもらい、いざとなれば、これをバーッとたくさん届けますので、そういった中心になってもらえるといい」(北川教授)