[2016年10月20日]決算特別委員会(公営企業)わしの議員 |日本共産党愛知県議会議員団
【わしの恵子 委員】
矢作川水系と豊川水系を結ぶ幸田蒲郡連絡管は平成14年に完成したわけですが、
平成23年6月の産業労働委員会で、企業庁が、幸田蒲郡連絡管について「地震等の被災時と水質事故等の異常事態時だけに必要量を融通しようという考えを持って造った」と説明をされています。これまでに給水のために稼働した実績はありますか。
【水道計画課主幹】
幸田蒲郡線は、地震による浄水場の災害時などに、最低限の生活用水を確保するために整備したものであり、これまでに、地震災害等による被災によって、利用しなければならない事態は生じておりませんので、この管路の稼働実績はございません。
【わしの恵子 委員】
20年に1~2回の大規模な「渇水」は「異常渇水」と思います。平成26年に中部地方整備局が行った「設楽ダム建設事業検証」では、新規利水の検討として他の水系からの導水が検討され、矢作川からの導水も検討案として記載されています。また、新聞報道でも、「国土交通省の審議会が2008年、渇水時には水系にとらわれず広域的に水を融通し合うなど、柔軟な水資源の活用が必要になる」と報告しています。地震などの異常事態の中に「異常渇水」も含めて関係者と話し合いを進めてはどうですか、企業庁の考えをお答えください。
【水道計画課主幹】
国土交通省が行いました「設楽ダム建設事業の検証」におきましては、他水系からの導水についても検討されておりますが、その検討報告書においては、実現性が低いとされており、新規利水対策案には抽出されておりません。
通常、渇水は一つの地域には留まらず広範囲に及びますので、渇水時における他水系からの水融通は困難であると考えております。
なお、豊川水系で強度な節水対策が実施されているときに、県内の他水系で節水対策を行っていなかったことは、平成25年度を除いて、これまでに一度もありません。