どうなるのか、どうにもならんよ、みたいな感じですね。はい。
では続きでどうぞ。
暗闇から抜け出た緑色の体はへなへなと床に崩れ落ちた。
「この上に、体が不死身だと暴れ放題でいいと思ったんだが。龍神の巫女とロッドの嫁が同一人物じゃ、ロッドもそれはさせないか。」
「りゅ、龍神様、大丈夫…!?」
ささっとサラが自分の神を起こしに行く。
「力使われたとかいうからもうミジンコサイズかと思ったら前のままだよー、よかった。」
抱き起こしながらだが、龍神様もえらい言われようである。
「龍神もここ最近霊力あがってたからな。本当はもう少しでかくなれるはずだ。単にかわいいからってんでそのサイズなんだろ」
「で?エルムの兄ちゃん、これ以上にやることあんのか?」
まあ、恨みを持っていた連中もさっきの攻撃で焼いたので、エルスにのんきな声でそういわれてみればないような気もしないグレイである。
「まあやることないならのみなよし」
ぐい、とカップに酒をそそいで出すエルス。
「ちょ、ちょっとエルス!?」
「まあそんなことなら、お前にまかせて俺は寝なおすぞ」
ロッドもロッドでマイペースである。
「はいはい、龍神様も一緒にね。」
そっと、龍神様抱き枕なのであった。
「それはいいけど…でも…」
「なんだよエルム、兄ちゃんと飲むのいやなのかよう」
「そーゆー問題じゃないでしょ」
わかった、と重々しくグレイがうなずいた。
「わかった、にーちゃん、もう一回入ってくるとこからやれ。さっきの派手なんなかったことにして」
いつの間にかしっかりエルスにしきられてるのがマゼンダはさりげなく不満なのだが、どうも酔いが回っていて調子がでないのである。というか、他の兄弟三人はほぼつぶれてるし。
「いいんじゃないの、エルム。私もここんとこの騒ぎでちょっと疲れたわ。飲み直しましょ」
「…姉さんまで…」
「んーで、もうやることないけど、その魔力が上がった状態ってのがあれなわけだな?」
「まあ、そういうことだ。とはいえ、今更魔王も復活しないだろうけど。時で風化するのは人間達だけじゃなくて今時は魔族もそうらしいからな」
ふむ、とエルスはうなずいた。
「ただ風化するの待つってのもつらいだろうな。じゃあよし、俺にそれ預けろよ。俺がなんとかしちゃる」
横で回らない程度に飲んでいたエルムが、思わず吹き出しそうになった。
「ちょ、酔ってるからってそんな安請け合いして!!」
「大丈夫だよ、兄ちゃんが持ってるのも、俺が持ってるのも同じだろ?」
「それでもし、何かあったら…」
いいかけたエルムの肩をグレイが優しく叩いた。
「いままで一緒にいたものを信頼しないのか?」
その瞳は静かで、思わずエルスを見た。変わらない笑顔のままだ。
「わかったわよ、好きにして。そのかわり、何かあったらなんとかするのは私なんだからね」
そうして、魔力は継承された―――。
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