先週の月曜日に東京に戻ったのですが、戻ったら戻ったで、忙しくしていました。ありがたいことですけどね。
実家に行っていたのは、21日に愛知県豊田市の豊田市コンサートホールで開催されたポゴレリチのコンサートに行くためでした。
東京のサントリーホールでもあるのですが、豊田はホールの規模も小さいため、チケット代は半額だし、母の手伝いもできるので、チケットをとっていたんですが、やっぱりコンサート聴きに来るために名古屋は面倒だったわ〜笑
豊田市駅前ということで、私の実家からはとても行くのが面倒な場所にあり、ポゴレリチは愛知県公演はいつも豊田市なので、何でなんだ?と不思議に思っています。
名古屋には宗次ホールとか響きが良さそうなホールはもちろんあるんですけどね。
今回のプログラムはこちら。
ショパンの前奏曲嬰ハ短調は、ポゴレリチがよく弾く曲。今回、一番初めに持ってきたんだ…と思いました。
次のシューマンの交響的練習曲は、特に私の好きな曲です。特にポゴレリチのキレキレの演奏技術で紡がれるのが好き。何度、CDで繰り返し聞いたかわからないくらいです。車でかけてる時はいつも私、ノリノリなので、今回も思わず歌いそうになってしまいました。頭が多分、拍を取っていたと思うわ、ほんとに周りの方、すみませんでした……
自分はされると嫌なのにね……
例によって、ポゴレリチは遺作変奏付きで演奏されるので、最初は??みたいになってしまう私ですが、あの古ーいボロボロの楽譜を見ると、過去のロシア時代のいろいろな苦労が偲ばれ、何も知らない私でさえ、何か締め付けられるような気持ちになるのです。
フィナーレではなんか泣けてきてしまった。
20分の休憩の後、後半はシベリウスの悲しきワルツから。
私、この曲はホールで聴くのは初めてでしょうか。
多分、あまりクラシックを聞かない方でも、この曲を聴いたことがある人もいらっしゃると思います。映画とかでも使われるのではないかしら。
奈良に行かれた時の映像が残っていました。
上のYouTube。インタビュアーがユアンブーだ!
そして、最後はシューベルトの楽興の時。
前回の来日コンサートでは、私はこれが弾かれない日程を選んでしまったので、ホールでは初めて。
美しい旋律が浮かび上がり、遠い僻地(ごめん)にまで聴きにきて本当によかったと思う瞬間でした。
私がコンサートでポゴレリチを初めて聴いた頃、彼が精神的に病んでいた頃から立ち上がる過渡期であったと思います。
私自身もコンサートで聴くと、ずっしりと重荷を背負ったようになってしまい、なぜ大金払ってそのようなものを聴きに行くのか自分でも不思議だったのですが、だんだんと自分を取り戻していく彼を音楽を通して聴き続けられることができたことは、とても嬉しく思っています。
きっと、ずっと聴きに行くでしょう。彼が弾き続けるかぎり。
写真は、次の日、帰京する際、高速道路から見た虹。
追記^_^
ポゴレリチのこと、以前、NHKで放送された奈良での撮影風景がポゴレリチを知ってもらうのにとてもいい番組だと思うので、ご興味持っていただける方、ぜひ!
インタビュアーはユアンプー氏で、とても信頼されている方です。