トヨタのMIRAIってどうだろう

水素で動く電気自動車、トヨタMIRAI。
どんな車なのかを買って乗って調べてみます。

水素が空になるまで走ってみた

2020-02-11 23:23:28 | メンテナンス
MIRAIは水素で走ります。私は、なるべく燃料は満タンにしておきたいタイプなので、普段は100キロも走らないうちに水素を充填しています。

ですが、燃料を使い切ったらどうなるのかということは、知っておいても損はありません。ということで、燃料ゲージが完全に空になるまで走ってみることにしました。

写真の状態で、燃料ゲージは残り2メモリ半。航続距離は110km。普段、1メモリも減らない状態で水素を補給していると、この状況でも結構ヒヤヒヤものです。


一番大きな数字が速度で、その下に2つ並んでいる数字の左側が航続距離、右側は満タンからの走行距離を表します。

いままで248.5km走って残り110kmですから、タンクが空になるまでには358.5km走れる計算になります。この数字についても、後で検証することにしましょう。

航続距離が70kmくらいになると、燃料残量警告灯が点灯するのは先日の京都ドライブでも確認した通りです。

いよいよここから先は未知の領域。


ゲージのメモリはついにゼロに。さらに、航続距離が7キロとなったところで、「燃料残量低下 出力制限中」のアラートが出ました。


出力制限中と表示されていますが、ガクッと力が落ちる感じはまったくなく、アクセルを床まで踏めばいつもとあまり変わらない調子で加速します。

いよいよ残り1キロとなりました。水素ステーションの近くには来ているのですが、心臓はドキドキしています。


おそるおそる走り続けると、ついに航続距離の表示が消えました。

走行上、特に変化は感じられず、このままもうしばらく走れそうではありましたが、流石にこれ以上のチャレンジは断念することにしました。そのまま水素ステーションに入ります。


この時点での総走行距離は350.3km。一番上の写真で、車が示していた総走行距離の見込みは358.5kmでした。

本気でタンクを空にする気ならもう少し走れそうですから、車の予測値にはほとんど誤差がないことになります。なかなか優秀です。

さて、ステーションで充填ノズルを車につなぐと、タンクの残圧(上のメーター)は約4MPaを示しました。ほとんど空っぽになっていることがわかります。


ここから充填をはじめていきます。空っぽから充填するのは初めて。

謳い文句通り、空の状態からでも3分くらいで満タンになりました。圧力は76MPaくらいまで上昇。このステーションは82MPa充填が可能ですが、これはあくまでも規格値なので、実際に充填できる圧力は様々な状況によって変わります。



ちなみに、下のメーターは充填機側のボンベの圧力です。水素の充填は、充填機側と車両側の圧力差によって行われます。したがって、上のメーターと下のメーターの目盛りが同じになったところで充填は終わりです。

多くのステーションでは、3段階にわけて充填する方式がとられていて、最初は60MPa程度まで一気に充填したあと、充填機側の圧力を少し高めてさらに充填、その後ダメ押しで、充填機側の圧力を少しずつ上げながら満タンにしていきます。

1段階目はどんどん入っていく感じですが、2段目は少し時間がかかり、最後のダメ押しの部分でもっと時間がかかります。全部合わせても3分くらいで終わるのですが。

入った水素の量は4.51kgでした。店員さん曰く、「ミライにこんなに入ったの見たことない」そうです。



ミライの水素タンク容量は122.4Lで、水素ステーションで充填すると約5kgの水素を入れることができます(トヨタ「1回の充填でどれくらいの水素が入りますか?」)。そう考えると、4.51kgはまずまずの充填量といえます。

タンクを空にするまで走ってみようという、今回の目的は達成できたといえそうです。表示のマージンもどのくらいなのかがよくわかりました。

納車1カ月点検

2020-01-09 04:44:34 | メンテナンス
MIRAIの納車から1カ月が経過。購入店から納車1カ月点検のお知らせが来ました。

今回は購入店ではなく、同系列で最も自宅から近いお店に入庫。店舗がたくさんあるとこういう時に便利です。

手配はすべて、購入店の担当セールスさんがテキパキとやってくださいました。いつもありがとうございます。


走行に影響あるような不具合はありませんが、トランクのルームランプが外れてぶら下がっていたので対応を依頼。

どうも、部品自体の交換が必要な感じです。保証で対応していただけるとよいのですが。



点検は無料で、項目も少ないので20分ほどで終了。コーヒーを飲んでてスマホみてたら終わってました。


大人気のライズが展示してあったので、ついでに情報収集も。これは売れるだろうなあという出来ですね。



下の赤い車の写真は、ライズと同型車のダイハツロッキー。ライズもロッキーも、ダイハツで生産されています。モーターショーの時から大人気でした。


展示車のインテリア。




ランプは無事保証交換ということになりました。もちろん、点検の不具合箇所はなし。引き続き安心して乗れそうです。



MIRAIの燃費

2019-12-25 03:26:58 | メンテナンス
MIRAIが納車されてほぼ1カ月が経過して、1405kmを走行しました。このあたりで、燃費についてまとめておきたいと思います。

専用アプリ「POCKET MIRAI」に記録している水素充填量です。


ざっくりとした値ですが、市街地をのんびり流せば水素1kgあたり90km弱走行可能でした。加速を楽しめば60km弱、高速で燃費チャレンジを狙うと100km超、という感じで変化します。

高速道路で90km/h弱をキープすると、燃費計の値は120km/kgを示しますので、このあたりが燃費の上限といえそうです。もちろん、これは私自身が出した値ですので、運転の上手な方であればもっといい数値が出ると思います。

こちらに説明があるとおり、MIRAIの水素貯蔵(可能)量は約5kgで、最近主流の82MPaステーションで充填したときの水素使用可能量は4.6kgですから、航続距離の上限は120km/kg×4.6kg=552kmとなります。一方、下限は60km/kg×4.6kg=276kmとなります。平均的な使用状況では、満タンで400km前後と考えればよい感じです。

カタログ値」では、82MPaで充填したときの、SAE規格(J2601)の標準条件での航続距離は約700kmとなっています。「実走行距離」はカタログ値の40〜80%程度ということになります。カタログ燃費からの乖離率は、内燃機関車よりは大きく、特に、元気よく走ったときの落ち方が大きいように思います。

水素1kgの単価は税抜で1100円のところが多いので、満タン(5kg)にするには税込で6050円かかります。レギュラーガソリンの価格を税込140円/Lとすると、6050円で入れられるガソリンの量は約43リットル。これで276〜552km走れるので、ガソリン車に換算したMIRAIの燃費は6〜13km/Lくらいということになります。

私の車の場合、1405km走行して、給水素量は15.4kg、燃料代は19,433円となりました。燃費は91.0km/kgで、レギュラーガソリン車に換算すると10.1km/L。

このデータから、走行1kmあたりの燃料費を計算すると、19433円÷1405km=13.8円/kmとなります。このデータを、直近で所有していた5車と比べたのが下の表です。数値が小さいほどお得であることを示しています。



ディーゼル1台を除き、いずれもハイオク指定ガソリン車だったので、ガソリンの単価は150円/Lに統一して計算しています。軽油の単価は120円/Lで計算。

MIRAIの燃料コストは、2Lターボ(211PS/350Nm)と3Lターボ+ハイブリッド(システム出力340PS/500Nm)とほぼ同等でした。現状では、MIRAIの燃料コストは、走行性能でずっと上回るガソリン高性能車と同じくらいにかかってしまうということがいえます。

同等レベルの性能を持つハイブリッド車にはまったく適いませんし、EV同士でも、巨大なバッテリーを積んで充電する方式のBEVには完敗です(今月に実施された、日産の充電サブスクリプションプランの変更に伴い、状況は変化しているようですが)。

正直、あまり燃料代は安くないなあという印象ですが、前車の燃料コストが非常に高かったのでお得になった気分はしています。

水素の価格は現状でも製造コスト割れと言われていますが、もう少し安くならないと、コスト面で水素車を選ぶメリットはありません。

満タンまでわずか3分という、水素電気自動車の美点に価値を見出すことができなければ、MIRAIを買う意味はないという、最初に想定していた結論を確認することができました。

タイヤ交換

2019-12-14 03:42:21 | メンテナンス
MIRAIのタイヤを交換しました。

新しいタイヤは、ミシュランのプライマシー4。昨年発売になったばかりの新しい製品です。サイズは純正と同じ215/55R17。


元のタイヤは、純正装着だったブリジストンのエコピアEP133。エコピアと名の付くタイヤはたくさんありますが、このEP133はMIRAI専用モデルのようです。


溝は十分のこっていますし、まだまだ使えそうなのですが、せっかく買い換えた車ですので、気分一新ということで思い切って交換しました。

タイヤ4本はアマゾンで購入しました。安かったのでどんなタイヤが来るのかとちょっと心配していたのですが、4本とも日本の正規品(スペイン製)で、製造は4本とも2019年の39週という新しいタイヤでした。


交換は、最近お世話になっている、横浜のカーカージャパンさんにお願いしました。価格はリーズナブルで作業は丁寧。タイヤ持込のシステムもわかりやすく安心できます。

MIRAIのフロントサスペンション。メカはプリウスαと共通だそうです。


最近の流行に沿って、スッキリしたデザインのサイドウオール。



溝の中にミシュランのロゴが入るトレッド。


まだ100kmあまりしか走行していませんが、新しいタイヤらしいしっとりとした乗り味がします。タイヤって、本当に費用対効果の高いアイテムだと思います。